必ず受かる情報処理技術者試験

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平成23年度秋季解答

問題16

キャパシティプランニングの活動サイクルは、モニタリング、分析、チューニング、実装から成る。このうちチューニングを説明したものはどれか。

CPU,メモリ、ストレージといったハードウェアの使用率を最適化するために、測定周期や報告時期を計画する。
既存システムのパフォーマンスを基準として、業務負荷予測から将来においてシステムに必要なものと必要となる時期を計画する。
既存システムのパフォーマンスを最適化するために、変更箇所の検討や変更策を決定する。
新規業務の業務負荷予測の精度を高めるために、既存業務の業務負荷を測定し、傾向を分析する。

解答:ウ

<解説>

キャパシティプランニングとは、計画・開発中あるいは稼働中のITシステムに求められるサービス需要,サービスレベルからシステムリソースの処理能力や数量などを見積もり、最適なシステム構成を計画することである。

キャパシティプランニングの活動には次のものがある。

モニタリング
キャパシティ管理プロセスで得られる個々のコンポーネントやサービスの全てのデータを収集する
分析
モニタリングで収集したデータを分析して傾向を把握し、通常の使用率やサービスレベル又は基準値を設定する
チューニング
データの分析を基に、サービス,システム,コンポーネントの資源の利用向上や個々のサービスのパフォーマンス改善のため既存システムのパフォーマンスを最適化するためにシステムの変更箇所を検討し、対策をする
実装
モニタリング,分析,チューニングの活動で特定された変更を変更管理プロセスを通じて適用する
× モニタリングの活動サイクルである。
× 分析の活動サイクルである。
チューニングの活動サイクルである。
× 分析の活動サイクルである。

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問題17

ジョブの多重度が1で、到着順にジョブが実行されるシステムにおいて、表に示す状態のジョブA~Cを処理するとき、ジョブCが到着してから実行が終了するまでのターンアラウンドタイムは何秒か。ここで、OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。


11
12
13
14

解答:ア

<解説>

ターンアラウンドタイムは,ジョブの入力を開始してからCPUで処理された結果がすべて出力されるまでの時間である。

下図より、ジョブCが到着してから実行が終了するまでのターンアラウンドタイムは(ア)11秒である。

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問題18

MTBFがx時間、MTTRがy時間のシステムがある。使用条件が変わったので、MTBF、MTTRがともに従来の1.5倍になった。新しい使用条件での稼働率はどうなるか。

x、yの値によって変化するが、従来の稼働率よりは大きい値になる。
従来の稼働率と同じ値になる。
従来の稼働率の1.5倍になる。
従来の稼働率の2/3倍になる。

解答:イ

<解説>

稼働率は次式で計算することができる。

  稼働率 = MTBF
MTBF+MTTR
MTBF(Mean Time Between Failure:平均故障間隔)
ある機器やシステムが故障するまでの時間の平均値。
MTTR(Mean Time To Repair:平均修理時間)
故障したコンピュータシステムの復旧にかかる時間の平均値。

MTBFとMTTRを両方とも1.5倍しても

1.5×MTBF = MTBF
1.5×MTBF+1.5×MTTR MTBF+MTTR

となる。

したがって、(イ)従来の稼働率と同じ値になる。

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問題19

タスクのディスパッチの説明として、適切なものはどれか。

あるタスクの実行中に、別のタスクに切り替え、かつ実行権を渡すこと
各タスクの実行順序を決定すること
タスクの内部状態、置かれた状況、与えられた条件など、タスクの実行に必要な各種情報のこと
複数のタスクを同時に実行しているかのように見せかけた状態のこと

解答:ア

<解説>

ディスパッチとは、あるタスクを実行しているときに入出力命令の実行によってCPU が遊休(アイドル)状態になると他のタスクに CPU を割り当てる機能のことである。

ディスパッチの説明である。
× タスクスケジューリングの説明である。
× タスクのコンテキストの説明である。
× タイムシェアリングシステムの説明である。

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問題20

三つの資源X~Zを占有して処理を行う四つのプロセスA~Dがある。各プロセスは処理の進行に伴い、表中の数値の順に資源を占有し、実行終了時に三つの資源を一括して解放する。プロセスAとデッドロックを起こす可能性のあるプロセスはどれか。

B,C,D
C,D
Cだけ
Dだけ

解答:イ

<解説>

デッドロックとは、複数のトランザクションが、互いに相手のロックしている資源を要求して待ち状態となり、実行できなくなることである。

デッドロックは各プロセスの資源占有順序が異なる場合に発生する(資源占有順序が同一の場合には発生しない)。

資源占有の順序がプロセスAと異なるのはプロセスCとプロセスDである。

よってイが正解である。

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