必ず受かる情報処理技術者試験

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平成27年度春季解答

問題16

安全性と信頼性について、次の方針でプログラム設計を行う場合、その方針を表す用語はどれか。

[方針]

不特定多数の人が使用するプログラムには、自分だけが使用するプログラムに比べて、より多くのデータチェックの機能を組み込む。

プログラムが処理できるデータの前提条件を文書に書いておくだけでなく、その前提条件を満たしていないデータが実際に入力されたときは、エラーメッセージを表示して再入力を促すようにプログラムを作る。

フールプルーフ
フェールセーフ
フェールソフト
フォールトトレラント

解答:ア

<解説>

フールプルーフとは、工業製品や生産設備、ソフトウェアなどで、利用者が誤った操作をしても危険に晒されることがないよう、設計の段階で安全対策を施しておくことである
× フェイルセーフとは、故障や操作ミス、設計上の不具合などの障害が発生することをあらかじめ想定し、起きた際の被害を最小限にとどめるような工夫をしておくことである。
× フェールソフトとは、故障箇所を切り離すなど被害を最小限に抑え、機能低下を許しても、システムを完全には停止させずに機能を維持した状態で処理を続行することである。
× フォールトトレラントは、システム設計の手法であり、システムの一部に問題が生じても全体が機能停止するということなく(たとえ機能を縮小しても)動作し続けるようなシステムを設計するものである。

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問題17

リーンソフトウェア開発の説明として、適切なものはどれか。

経験に基づいたプロセス制御や複雑適応系理論を基本としており、スプリントと呼ばれる周期で“検査と適応”を繰り返しながら開発を進める。
製造業の現場から生まれた手法をソフトウェア開発に適用したものであり、“ムダをなくす”、“品質を作りこむ”など七つの原則を提示している。
比較的小規模な開発に適した、プログラミング中心の開発アプローチであり、“コミュニケーション”など五つの価値を定義し、それらを高めるように開発を進める。
利用者から見て価値があるまとまりを一つの機能単位として、その単位ごとに、設計や構築などの五つのプロセスを繰り返しながら開発を進める。

解答:イ

<解説>

リーンソフトウェア開発とは、製造業を中心に展開されているムダのない生産方式の考え方(リーン思考)をソフトウェア製品に適用した開発手法。アジャイルソフトウェア開発手法の1つに数えられる。

リーンソフトウェア開発は、具体的なプラクティス(実践手順)や体系的なフレームワークの形ではなく、プラクティスを各分野・現場に合わせて作り出す際の手助けとなる、「7つの原則」および「22の思考ツール」として提示される。「7つの原則」は以下の通り。

  • 原則1:ムダをなくす
  • 原則2:品質を作り込む
  • 原則3:知識を作り出す
  • 原則4:決定を遅らせる
  • 原則5:速く提供する
  • 原則6:人を尊重する
  • 原則7:全体を最適化する
× アジャイル開発手法のスクラムの説明である。
リーンソフトウェア開発の説明である。
× アジャイル開発手法のXPの説明である。
× アジャイル開発手法のFDDの説明である。

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問題18

マッシュアップを利用してWebコンテンツを表示している例として、最も適切なものはどれか。

Webブラウザにプラグインを組み込み、動画やアニメーションを表示する。
地図上のカーソル移動に伴い、Webページを切り替えずにスクロール表示する。
鉄道経路の探索結果上に、各鉄道会社のWebページへのリンクを表示する。
店舗案内のWebページ上に、他のサイトが提供する地図探索機能を利用して出力された情報を表示する。

解答:エ

<解説>

マッシュアップ(Mashup)とは、複数の Web サービスの API を組み合わせ、あたかも一つの Web サービスのようにする機能のことである。

(エ)「店舗案内のページ上に、ほかのサイトが提供する地図情報を表示する。」のみが複数のWebサービスのAPIを組み合わせているので正解である。

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問題19

ITサービスマネジメントにおける、インシデント及びサービス要求管理の主な活動はどれか。

インシデントの影響を最小限にするための既知の誤りの記録の作成
インシデントの解決とサービスの復旧
インシデントの傾向分析と予防処置
インシデントの未知の根本原因の特定

解答:イ

<解説>

× 問題管理の説明である。
インシデント及びサービス要求管理の説明である。
× 問題管理の説明である。
× 問題管理の説明である。

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問題20

新システムの開発を計画している。

提案された4案の中で、TCO(総所有費用)が最小のものはどれか。

ここで、このシステムは開発後、3年間使用されるものとする。

A案
B案
C案
D案

解答:ウ

<解説>

TCO (Total Cost of Ownership)とは、コンピュータシステムの導入、維持・管理などにかかる費用の総額のことである。

ハードウェア導入費用,システム開発費用,導入教育費用は、初期費用である。

ネットワーク通信費用/年,保守費用/年,システム運用費用/年は、恒常的な費用である。

それを踏まえてTCOを計算すると、次のようになる。

    初期費用   恒常的な費用    
A案 30+30+5 + (20+6+6) ×3 =161百万円
B案 30+50+5 + (20+5+4) ×3 =172百万円
C案 40+30+5 + (15+5+6) ×3 =153百万円
D案 40+40+5 + (15+5+4) ×3 =157百万円

したがって、C案のTCOが最小となる。したがってウが正解である。

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