必ず受かる情報処理技術者試験

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平成21年度秋季解答

問題11

売り手側でのマーケティング要素4Pは、買い手側での要素4Cに対応するという考え方がある。 4Pの一つであるプロモーションに対応する4Cの構成要素はどれか。

顧客価値(Customer Value)
顧客コスト(Customer Cost)
コミュニケーション(Communication)
利便性(Convenience)

解答:ウ

<解説>

マーケティング要素4Pと買い手側での要素4Cについてまとめると次のようになる。

マーケティング要素4P 買い手側での要素4C
製品内容(特徴):Product 顧客価値(Customer Value)
価格:Price 顧客にとっての経費(Cost)
流通:Place 顧客利便性(Convenience)
広告・宣伝:Promotion 顧客とのコミュニケーション(Communication)

したがって、「広告・宣伝:Promotion 」に対応するのは「顧客とのコミュニケーション(Communication)」である。

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問題12

大量生産・大量販売のメリットを生かしつつ、きめ細かな仕様・機能の取込みなどによって、個々の顧客の好みに応じられる製品やサービスを提供しようとするものはどれか。

ターゲットマーケティング
ベストプラクティス
ベネフィットセグメンテーション
マスカスタマイゼーション

解答:エ

<解説>

× ターゲットマーケティングとは、年齢や地域などで特定層にターゲットを 絞って持続的なマーケティングを展開することである。
× ベストプラクティスとは、最も効果的・効率的な実践の方法のことである。
× ベネフィットセグメンテーション とは、ベネフィット(製品やサービスの 使用によってもたらされる消費者の肯定的な反応)の分析をもとにして行う セグメンテーション(消費者の層別)である。
マスカスタマイゼーションとは、顧客の要望に応えて製品やその仕様をカスタマイズしつつも、マス(大量)に生産するという考え。大量生産のスケールメリットと顧客志向の両立を目指す。

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問題13

ある顧客層の今後3年間を通しての、年間顧客維持率が40%、1人当たり年平均売上高が200万円、売上高コスト比率が50%と想定される場合、今後3年間のLTV(顧客1人当たりの生涯価値)は何万円か。 ここで、割引率は考慮しなくてもよいものとする。

62.4
156
210
312

解答:イ

<解説>

LTVとは、一人の顧客が取引期間を通じて企業にもたらす利益(価値)のこと。

プロダクト中心の従来のマーケーティングから顧客重視のマーケティングにシフトしてゆく中で注目されてきた概念のひとつ。激しい市場競争の中において、自社の顧客との良好な関係を構築し企業利益を向上させようとするCRMにおける重要な指標である。

LTV を算出する式は,LTV = 年間売上高 × 利益率 × 継続年数 である。

この式を本問にあてはめると, 次のようになる。

  • 年間売上高 = 200 万円
  • 利益率 = 100 %- 50 % = 50 % (売上高コスト比率より)
  • 継続年数 =
    1 年目 … 100 %
    2 年目 … 40 % (年間顧客維持率より)
    3 年目 … 16 % (40 %× 40 %より)
    合計   156 % → 1.56 年

LTV = 200 万円 × 50 % × 1.56 = 156 万円 になる。

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問題14

営業部門で設定するKPI(Key Performance Indicator)とKGI(Key Goal Indicator)の適切な組合せはどれか。

解答:エ

<解説>

KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)
企業目標やビジネス戦略を実現するために設定した具体的な業務プロセスをモニタリングするために設定される指標のうち、特に重要なものを指す。
※訪問件数(新規顧客訪問件数,既存顧客顧客訪問件数),解約件数,歩留り率などがKPIに該当する。
KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)
企業目標やビジネス戦略を実現するために設定した具体的な業務プロセスをモニタリングする指標の1つで、何を持って成果とするかを定量的に定めたもの。
※売上高(新規顧客売上高,既存顧客売上高),利益率,市場占有率,成約件数などがKGIに該当する。

したがって、

× 既存顧客売上高は、KPIではなくKGIである。
× 新規顧客訪問件数は、KGIではなくKPIである。
× 新規顧客売上高は、KPIではなくKGIである。
新規顧客訪問件数は、KGIではなくKPIである。
正しい。

のようになる。エが正解である。

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問題15

バランススコアカードにおける業績指標のうち、“学習と成長の視点”に分類されるものはどれか。

顧客満足度調査の結果
従業員1人当たりの売上高
従業員の提案件数
新規顧客獲得率

解答:ウ

<解説>

バランススコアカードとは、経営管理手法の一つで、企業の経営戦略から各部署や従業員の具体的な行動を決める方法のことである。企業のビジョンと戦略を4つの視点で分類し各視点ごとに目標,評価指標,具体的方法を設定する。

バランスト・スコアカードにおける4つの視点は次のものである。

財務の視点
株主や従業員などの利害関係者の期待にこたえるため、企業業績として財務的に成功するためにどのように行動すべきかの指標を設定する。
顧客の視点
企業のビジョンを達成するために、顧客に対してどのように行動すべきかの指標を設定する。
内部ビジネスプロセスの視点
財務的目標の達成や顧客満足度を向上させるために、優れた業務プロセスを構築するための指標を設定する。
学習と成長の視点
企業のビジョンを達成するために組織や個人として、どのように変化(改善)し能力向上を図るかの指標を設定する。
× 顧客の視点に分類される
× 財務の視点に分類される
学習と成長の視点に分類される
× 内部ビジネスプロセスの視点に分類される

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