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平成22年度春季問題

問題100

健康食品メーカのS社の企画部では、健康菓子事業の戦略立案を進めており、自社の状況を、SWOT分析での強み、弱み、機会、脅威に分類して認識して、採るべき戦略を検討して二つの方針案を作成した。

S社の状況と方針案の概要は、次のとおりである。

  [S社の状況]
  (1) 営業拠点数が他社よりも少ない。
  (2) 競合するT社の健康菓子事業の撤退が決まった。
  (3) 競合他社よりも高い商品企画力をもっている。
  (4) 健康志向の高まりで,健康食品への関心が高まっている。
  (5) 工場の老朽化が進んでいる。
  (6) 少子化によって子供の人口が減少している。
  (7) 食品の安全性に対する消費者の目が厳しくなっている。
  (8) 顧客の会員化によって顧客情報が集まり,富裕層の会員獲得にも成功している。
  [方針案の概要]
  方針案1: 強みを更に伸ばすために,情報システムを強化する。
  方針案2: 自社の事業の拡大を図るために,T社が撤退する事業を買収する。
ここ数年の健康菓子の市場シェアは,Q社25%,R社16%,S社12%,T社10%,その他37%である。

方針案2を進めた場合、[S社の状況]の(1)と(5)に対処することができ、T社が占めていた市場シェアをほぼ確保できる見込みである。市場シェアに基づいて次の表のような戦略を採った場合、買収後のS社の戦略に関する記述として、適切なものはどれか。

Q社の人気商品に類似した健康菓子を商品化し、Q社よりも低価格で販売する。
アレルギーに配慮した健康菓子の生産に特化して、高価格、高収益を目指す。
広告などによって人々の健康志向を高め、健康菓子の需要そのものを増やす。
商品企画に関連する部門に資金を投入して、競争力の高い優れた商品を企画し、販売する。

方針案2を進めた場合、[S社の状況]の(1)と(5)に対処することができ、T社が占めていた市場シェアをほぼ確保できる見込みである。市場シェアに基づいて次の表のような戦略を採った場合、買収後のS社の戦略に関する記述として、適切なものはどれか。

Q社の人気商品に類似した健康菓子を商品化し、Q社よりも低価格で販売する。
アレルギーに配慮した健康菓子の生産に特化して、高価格、高収益を目指す。
広告などによって人々の健康志向を高め、健康菓子の需要そのものを増やす。
商品企画に関連する部門に資金を投入して、競争力の高い優れた商品を企画し、販売する。

解答:エ

<解説>

S社がT社を買収すると、買収後の市場シェアは 22%となり、2位になります。

  1位: Q社:25%
  2位: S社:22%
  3位: R社:16%

市場シェアが2位の企業は自社の強みで他社を攻撃する戦略を採用します。

× 市場シェアが上記以外の企業が採用する戦略である。
× 市場シェアが3位以下だが、特定商品の市場シェアは1位の企業が採用する戦略である。
× 市場シェアが1位の企業が採用する戦略である。
市場シェアが2位の企業が採用する戦略である。