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平成22年度秋季解答
問題6
ほとんどのプログラムの大きさがページサイズの半分以下のシステムにおいて、ページサイズを半分にしたときに予想されるものはどれか。ここで、このシステムは主記憶が不足しがちで、多重度やスループットなどはシステム性能の限界で運用しているものとする。
ア | ページサイズが小さくなるので、領域管理などのオーバヘッドが減少する。 |
イ | ページ内に余裕がなくなるので、ページ置換えによってシステム性能が低下する。 |
ウ | ページ内の無駄な空き領域が減少するので、主記憶不足が緩和される。 |
エ | ページフォールトの回数が増加するので、システム性能が低下する。 |
解答:ウ
<解説>
ページング方式に関する問題である。
ア | × | ページサイズが小さくなるとページ数が増加するので領域管理も増加する。したがってオーバヘッドは増加する。 |
イ | × | ページサイズを半分にしてもほとんどのプログラムがページサイズ内に収まる。したがって、ページ置換えによってシステム性能は低下しない。 |
ウ | ○ | ページ内の無駄な空き領域が減少するので、主記憶不足が緩和される。 |
エ | × | ページサイズを半分にするのでより多くのページを主記憶装置に割りあえることが可能になる。したがって、ページフォールトの回数は減少するのでシステム性能は上昇する。 |
問題7
デュアルライセンスのソフトウェアを利用する条件のうち、適切なものはどれか。
ア | 複数のライセンスが設定されているので、利用者はすべてのライセンスに同意する。 |
イ | 複数のライセンスが設定されているので、利用者はそのうちの一つのライセンスを選択して同意する。 |
ウ | 複数のライセンスが設定されているので、利用者はそのうちの二つのライセンスを選択して同意する。 |
エ | 複数のライセンスを組み合わせた一つのライセンスが設定されているので、利用者はそのライセンスに同意する。 |
解答:イ
<解説>
デュアルライセンスとは、1つのソフトウェアを条件や制限の異なる2種類(またはそれ以上)のライセンスの元で配布する形態を指す。
ソフトウェアがデュアルライセンスで配布される場合、その利用者はそのソフトウェアを利用または再配布するためにいずれかのライセンスを選択して同意する必要がある。
したがって、イが正解である。
問題8
図の論理回路と等価な回路はどれか。
解答:ウ
<解説>
- 図を真理値表に変換すると次のようになる。
- 選択肢ア~エを真理値に変換すると次のようになる。
したがって、ウが正解である。
問題9
ヤコブ・ニールセンのユーザインタフェースに関する10か条のヒューリスティックスの一つである“システム状態の視認性”に該当するものはどれか。
ア | 異なる画面間でも、操作は類似の手順で実行できる。 |
イ | 実行中に処理の進捗度を表示する。 |
ウ | 入力フォームの必須事項に印を付けて目立たせる。 |
エ | 表示する文字の大きさや色が適切で、効果的に画像も使用する。 |
解答:イ
<解説>
ヒューリスティックは経験則という意味で,ヤコブ・ニールセンのユーザビリティ10か条では,ヒューマンインタフェースに関する経験則を次の10か条にまとめている。
- システム状態の視認性を高める
- 実環境に合ったシステムを構築する
- ユーザーにコントロールの主導権と自由度を与える
- 一貫性と標準化を保持する
- エラーの発生を事前に防止する
- 記憶しなくても、見ればわかるようなデザインを行う
- 柔軟性と効率性を持たせる
- 最小限で美しいデザインを施す
- ユーザーによるエラー認識、診断、回復をサポートする
- ヘルプとマニュアルを用意する
ア | × | 「4.一貫性と標準化を保持する」に該当する。 |
イ | ○ | 「1.システム状態の視認性を高める」に該当する。 |
ウ | × | 「6. 記憶しなくても、見ればわかるようなデザインを行う」に該当する。 |
エ | × | 「8.最小限で美しいデザインを施す」に該当する。 |
問題10
コンピュータグラフィックスに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | テクスチャマッピングは、すべてのピクセルについて、視線とすべての物体との交点を計算し、その中から視点に最も近い交点を選択することによって、隠面消去を行う。 |
イ | メタボールは、反射・透過方向への視線追跡を行わず、与えられた空間中のデータから輝度を計算する。 |
ウ | ラジオシティ法は、拡散反射面間の相互反射による効果を考慮して拡散反射面の輝度を決める。 |
エ | レイトレーシング法は、形状が定義された物体の表面に、別に定義された模様を張り付けて画像を作成する。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 隠面処理は、すべてのピクセルについて、視線とすべての物体との交点を計算し、その中から視点に最も近い交点を選択することによって、隠面消去を行う。 テクスチャマッピングは、3次元コンピュータグラフィックスで作成された3Dモデル表面に、テクスチャと呼ばれる模様や画像を貼り付けることで質感を与えるための手法である。 |
イ | × | 光線空間法は、反射・透過方向への視線追跡を行わず、与えられた空間中のデータから輝度を計算する。 メタボールは、物体を、引力効果を考慮して物体を変形させることで得られる滑らかな曲線で表現する。 |
ウ | ○ | ラジオシティ法は、拡散反射面間の相互反射による効果を考慮して拡散反射面の輝度を決める。 |
エ | × | テクスチャマッピングは、形状が定義された物体の表面に、別に定義された模様を張り付けて画像を作成する。 レイトレーシング法は、光源からの光線の経路を計算することで光の反射や透過などを表現し、物体の形状を描画する。 |
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