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平成23年度秋季解答
問題16
ブラックボックステストにおけるテストケースの設計に関する記述として、適切なものはどれか。
ア | 実データからテストデータを無作為に抽出して、テストケースを設計する。 |
イ | 実データのうち使用頻度が高いものを重点的に抽出して、テストケースを設計する。 |
ウ | プログラムがどのような機能を果たすのかを仕様書で調べて、テストケースを設計する。 |
エ | プログラムを全命令が少なくとも1回は実行されるように、テストケースを設計する。 |
解答:ウ
<解説>
単体テストで用いられるテスト技法としてホワイトボックステストとブラックボックステストがある。
- ホワイトボックステスト
- モジュールの内部構造に着目してテストをおこなう。
- ブラックボックステスト
- モジュールの入力と出力に着目してテストをおこなう。
ア | × | テストデータは計画的に作成しなければならない。よって無作為に作成してはいけない。 |
イ | × | 使用頻度の高低でテストケースを優先しては正しいテストとならない。 |
ウ | ○ | ブラックボックステストはモジュールの入力と出力に注目してテストを行うのでテストケースは仕様書にしたがって作成する必要がある。 |
エ | × | ホワイトボックステストの命令網羅の説明である。 |
問題17
知的財産権戦略として、特許化されていない技術を特許出願せずにノウハウとして秘匿することが適切な例はどれか。
ア | 社内の秘密保持体制が構築できない場合 |
イ | セキュリティ分野のソフトウェアで、アルゴリズムを公開したくない場合 |
ウ | 他社に積極的に技術使用許諾して、ライセンス収入を得たい場合 |
エ | リバースエンジニアリングによって技術が容易に明らかになる場合 |
解答:イ
<解説>
ア | × | 社内の秘密保持体制が構築できない場合は、ノウハウとして秘匿しても社外に漏れる可能性がある。 |
イ | ○ | 特許の内容は公開される。したがって、セキュリティ分野の技術は特許出願せずにノウハウとして秘匿することが適切である。 |
ウ | × | 他社に積極的に技術使用許諾して、ライセンス収入を得たい場合は特許権を取得するべきである。 |
エ | × | リバースエンジニアリングによって技術が容易に明らかになる場合は、ノウハウとして秘匿しても容易に社外の者に分かってしまう。 |
問題18
プロジェクトの工程管理や進捗管理に使用されるガントチャートの特徴はどれか。
ア | 各作業の開始時間と終了時間が一目で把握できる。 |
イ | 各作業の前後関係が明瞭になり、クリティカルパスが把握できる。 |
ウ | 各作業の余裕日数が容易に把握できる。 |
エ | 各作業の要素に分解することによって、管理がしやすくなる。 |
解答:ア
<解説>
ガントチャートは、作業の日程について予定と実績を対比した図で、作業の進捗管理に使う。
ア | ○ | ガントチャートの特徴である。 |
イ | × | PERT図の特徴である。 |
ウ | × | PERT図の特徴である。 |
エ | × | WBS (Work Breakdown Structure) の特徴である。 |
問題19
アプリケーションにおける外部入力、外部出力、内部論理ファイル、外部インタフェースファイル、外部照合の五つの要素の個数を求め、 それぞれを重み付けして集計する。集計した値がソフトウェア開発の規模に相関するという考え方に基づいて、開発規模の見積りに利用されるものはどれか。
ア | COCOMO |
イ | Dotyモデル |
ウ | Putnamモデル |
エ | ファンクションポイント法 |
解答:エ
<解説>
ア | × | COCOMO(COnstructive COst MOdel)とは、ソフトウェアの開発規模(開発するプログラムの行数)をベースに、各工程の難易度やエンジニアの能力などいくつかの補正係数を掛け合わせて、開発工数(人月)を見積もる手法。 |
イ | × | Dotyモデルはソフトウェア開発に要する工数はプログラムのステップ数の指数乗に比例するという考え方に基づいた小規模な開発向けの見積もりモデルである。 |
ウ | × | Putnamモデルは、過去の実績亜kら導かれた曲線を基に開発機関と工数などを算出する大規模なシステム開発に適したモデルである。 |
エ | ○ | ファンクションポイント法は、ソフトウェアの機能規模を測定する手法の1つ。開発工数の見積もりに利用される。ソフトウェアのファンクションポイント(機能数)という単位でプログラムの規模を算出する。 ファンクションポイント法では、まず、アプリケーションにおける外部入力、外部出力、内部論理ファイル、外部インタフェースファイル、外部照会の五つの要素の個数を求め、それぞれを重み付けして集計する。 次に各カテゴリーに分類された各動作機能を開発の複雑度により、単純、普通、複雑の3つに区分し、複雑さの係数をかけてポイントとして算出して求める。 |
問題20
SLAを策定する際の方針のうち、適切なものはどれか。
ア | 考えられる全ての項目に対し、サービスレベルを設定する。 |
イ | 顧客の要望とコストとの兼ね合いで、サービスレベルを設定する。 |
ウ | サービスレベルを設定する全ての項目に対し、ペナルティとして補償を設定する。 |
エ | 将来にわたって変更が不要なサービスレベルを設定する。 |
解答:イ
<解説>
SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証制度)とは、サービス提供者(プロバイダ)とサービス委託者(顧客)との間で契約を行う際に、提供するサービスの内容と範囲、品質に対する要求(達成)水準を明確にして、それが達成できなかった場合のルールを含めて、あらかじめ合意しておくことである。
ア | × | 考えられる全ての項目に対し、サービスレベルを設定すると莫大なコストが必要になる。 |
イ | ○ | 顧客の要望とコストとの兼ね合いで、サービスレベルを設定する。 |
ウ | × | サービスレベルを設定する上で必要な項目にのみ、ペナルティとして補償を設定する。 |
エ | × | 顧客の要望等によってサービスレベルは変化するので変更が不要なサービスレベルを設定することはできない。 |
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