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平成23年度秋季解答
問題26
現在の動向から未来を予測したり、システム分析に使用したりする手法であり、専門的知識や経験を有する複数の人にアンケート調査を行い、その結果を互いに参照した上で調査を繰り返して、集団として意見を収束させる手法はどれか。
ア | 因果関係分析法 |
イ | クロスセクション法 |
ウ | 時系列回帰分析法 |
エ | デルファイ法 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 因果関係分析法は、因果関係の有無を分析して利益をもたらす原因を分析する手法である。 |
イ | × | クロスセクション法は、個々に起きた類似事例から、将来起こりうる事象を分析する手法である。 |
ウ | × | 時系列回帰分析法はm過去から現在における時間経過の統計量で回帰分析を行う分析手法である。 |
エ | ○ | デルファイ法は、ある事象の予測を多数の専門家にアンケートし、その結果を示して、さらに予測させ、絞り込む分析手法である。 |
問題27
“技術のS字カーブ"の説明として、適切なものはどれか。
ア | 技術の期待感の推移を表すものであり、黎明期、流行期、反動期、回復期、安定期に分類される。 |
イ | 技術の進歩の過程を表すものであり、当初は緩やかに進歩するが、やがて急激に進歩し、成熟期を迎えると進歩は停滞気味になる。 |
ウ | 工業製品において生産量と生産性の関係を表すものであり、生産量の累積数が増加するほど生産性は向上する傾向にある。 |
エ | 工業製品の故障発生の傾向を表すものであり、初期故障期間では故障率は高くなるが、その後の偶発故障期間での故障率は低くなり、製品寿命に近づく磨耗故障期間では故障率は高くなる。 |
解答:イ
<解説>
技術のSカーブは、技術の進歩の過程を表すものであり、技術開発当初は緩やかに進歩するが、やがて急激に進歩し、成熟期を迎えると進歩は停滞気味になる。
ア | × | ハイプ曲線の説明である。 |
イ | ○ | 技術のSカーブの説明である。 |
ウ | × | 経験曲線の説明である。 |
エ | × | バスタブ曲線の説明である。 |
問題28
電機メーカのA社は、GPLが適用されたオープンソースソフトウェアの一部を改変した二次著作物を搭載してテレビの新製品を開発した。この製品を販売するに当たり、A社が求められるGPLのルールに則した適切な対応はどれか。
ア | 請求があればA社が修正した部分を含む全ての二次著作物のソースコードを公開しなければならない。 |
イ | 二次的著作物に静的にリンクしている、別のアプリケーションのソースコードは公開しなくてもよい。 |
ウ | 二次的著作物のソースコードを公開する際には、諸費用などの対価を請求してはならない。 |
エ | 二次的著作物を入手した購入者が、その複製を再配布することを禁止しなければならない。 |
解答:ア
<解説>
OSS(Open Source Software)は、ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを、インターネットなどを通じて無償で公開し、誰でもそのソフトウェアの改良、再配布が行えるようにすることである。
GPL(The GNU General Public License)は、再配布や改良を自由に行っても良いが、その際ソースコード開示の義務づけを行うなどかなり厳しい条件が課されている。
ア | ○ | 請求があればA社は修正した部分を含む全ての二次著作物のソースコードを公開しなければならない。 |
イ | × | 二次的著作物に静的にリンクコードのソースも公開しなければならない。 |
ウ | × | 二次的著作物のソースコードを公開する際には、対価を請求しても良い。 |
エ | × | 二次的著作物を入手した購入者が、その複製を再配布できる。 |
問題29
経営会議で来期の景気動向を議論したところ、景気は悪化する、横ばいである、好転するという三つの意見に完全に分かれてしまった。来 期の投資計画について、積極的投資、継続的投資、消極的投資のいずれかに決定しなければならない。表の予想利益については意見が一致した。意思決定に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | 混合戦略に基づく最適意思決定は、積極的投資と消極的投資である。 |
イ | 純粋戦略に基づく最適意思決定は、積極的投資である。 |
ウ | マクシマックス原理に基づく最適意思決定は、継続的投資である。 |
エ | マクシミン原理に基づく最適意思決定は、消極的投資である。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 混合戦略とは、与えられた状況で取り得る選択肢の中からその都度異なる行為を実行するタイプの戦略のことである。 各景気動向の発生確率が未定なので、どの投資計画を選択するか断定できない。 |
イ | × | 純粋戦略とは、与えられた状況における打ち手として毎回同じ行為のみを行うタイプの戦略のことである。 各景気動向の発生確率が未定なので、どの投資計画を選択するか断定できない。 |
ウ | × | マクシマックス原理とは、選択されうる戦略のそれぞれの場合について、最もうまくいった場合の最大利得を考え、これが最大となる戦略を選択することである。 最もうまくいった場合(景気動向が好転)の場合に基づく最適意思決定は、積極的投資の500万円である。 |
エ | ○ | マクシミン原理とは、選択されうる戦略のそれぞれの場合について、最悪の場合の利得を考え、これが最大となる戦略を選択することである。 最悪の場合(景気動向が悪化)の場合に基づく最適意思決定は、消極的投資の400万円である。 |
問題30
不正競争防止法において、営業秘密となる要件は、“秘密として管理されていること"、“事業活動に有用な技術又は営業上の情報であること"ともう一つはどれか。
ア | 営業譲渡が可能なこと |
イ | 期間が10年を超えないこと |
ウ | 公然と知られていないこと |
エ | 特許出願をしていること |
解答:ウ
<解説>
不正競争防止法の営業秘密に該当するためには,次の条件を全て満たしている必要がある。
- 秘密として管理されていること(秘密管理性)
- 事業活動に有用なものであること(有用性)
- 公然と知られていないこと(非公知性)
したがって、(ウ)「公然と知られていないこと」が正解である。
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