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- 平成27年度秋季問題
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平成27年度秋季解答
問題16
DFDにおけるデータストアの性質として、適切なものはどれか。
ア | 最終的には、開発されたシステムの物理ファイルとなる。 |
イ | データストア自体が、データを作成したり変更したりすることがある。 |
ウ | データストアに入ったデータが出て行くときは、データフロー以外のものを通ることがある。 |
エ | ほかのデータストアと直接にデータフローで結ばれることはなく、処理が介在する。 |
解答:エ
<解説>
DFDのデータストア(二重線記号)は、システム上のファイル(データベース)を表す。
データストアには外部から与えられたりプロセス(丸印)によって生成されたりしたデータを格納し、プロセスが処理を実行するときに必要なデータを与える役割を果たす。
ア | × | データストアはシステムの物理ファイルだけでなく書類やファイルキャビネットなどを示す場合もある。 |
イ | × | データストアはあくまでもファイルであり、プロセス(処理)ではないため、読み取りや書き込みなどの処理を行わない。 |
ウ | × | データの入出力には必ずデータフローを用いる |
エ | ○ | 処理を経ないで他のデータストアと結びつくことはない。ただし複数の処理とデータフローで結ばれる可能性はある。 |
問題17
共通フレームをプロジェクトに適用する場合の考え方のうち、適切なものはどれか。
ア | JIS規格に基づいているので、個々のプロジェクトの都合でアクティビティやタスクを変えずに、そのまま適用する。 |
イ | 共通フレームで規定しているプロセスの実施順序に合わせて、作業手順を決めて適用する。 |
ウ | 共通フレームで推奨している開発モデル、技法やツールを取捨選択して適用する。 |
エ | プロジェクトの特性や開発モデルに合わせて、アクティビティやタスクを取捨選択して適用する。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | アクティビティやタスクはプロジェクトの特性や開発モデルに合わせて、取捨選択して適用する。 |
イ | × | 共通フレームで規定しているプロセスの実施順序に完全に合わせる必要はない。個々のプロジェクトの都合によって実行順序を変更することは可能である。 |
ウ | × | 共通フレームでは、特定の開発モデルや技法やツールなどを推奨していない。 |
エ | ○ | プロジェクトの特性や開発モデルに合わせて、アクティビティやタスクを取捨選択して適用する。 |
問題18
プロジェクト管理においてパフォーマンス測定に使用するEVMの管理対象の組みはどれか。
ア | コスト、スケジュール |
イ | コスト、リスク |
ウ | スケジュール、品質 |
エ | 品質、リスク |
解答:ア
<解説>
EVM(Earned Value Management:アーンドバリュー分析)とは、プロジェクトマネジメントにおいて進捗状況の把握・管理を行う手法である。
EVMでは、コスト,スケジュール(進捗)の両面からプロジェクトの状況とパフォーマンスを数値化することができる。
EVMで使用される主な用語は次のとおりである。
- AC(Actual Cost:実コスト)
- 発生したコストの総額
- EV(Earned Value:出来高)
- 完了した作業の承認済み予算で図った価値
- PV(Planned Value:計画価値)
- 予定した作業に割り当てられた承認済み予算
- SV(Schedule Variance:スケジュール差異)
- SV=EV-PV
作業の進捗をスケジュールと比較して金額換算したもの。
SV>0ならスケジュールより早く進んでいること,SV<0ならスケジュールより遅れて進んでいることを示す。 - CV(Cost Variance:コスト差異)
- CV=EV-AC
発生した実コストを予定コストと比較した差異。
CV>0なら実コストが予算内に収まっていることを示しCV<0なら予算超過していることを示す。 - WP(Work Packae:ワークパッケージ)
- WBSにおけるコントロールの最小単位,詳細作業
- CPI(Cost Performance Index:コスト効率指数)
- CPI=EV / AC
- SPI(Schedule Performance Index:スケジュール効率指数)
- SPI=EV / PV
- BAC(Budget at Completion:完成時総予算)
- プロジェクトの完了時の実行予算総額
- EAC(Estimate At Completion:完成時総コスト見積り)
- プロジェクトの総コストの予測
EAC=AC+(BAC-EV) / CV
品質やリスクはEVMの管理対象ではない。したがって、アが正解である。
問題19
図に示すとおりに作業を実施する予定であったが、作業Aで1日遅れが生じた。 各作業の費用増加率を表の値とするとき、当初の予定日数で終了するためにかかる増加費用を最も少なくするには、どの作業を短縮すべきか。 ここで、費用増加率とは、作業を1日短縮するのに要する増加費用のことである。
ア | B |
イ | C |
ウ | D |
エ | E |
解答:エ
<解説>
- 作業Gは作業E,C,Fのすべてが終了しなければ開始できない。各作業の終了日時を計算する。
作業E = 4+6+5=15日 作業C = 4+8=12日 作業F = 4+4+4=12日 - 作業Eの終了日時が一番遅いので作業Gは15日目から開始することができる。
クリティカルパスはA→B→E→Gである。
各作業の費用増加率は次の通りである。 費用増加率が一番小さいのはEである。A : 4 B : 6 E : 2.5 G : 5
したがって、エが正解である。
問題20
ITサービスマネジメントにおける問題管理プロセスにおいて実施することはどれか。
ア | インシデントの発生後に暫定的にサービスを復旧させ、業務を継続できるようにする。 |
イ | インシデントの発生後に未知の根本原因を特定し、恒久的な解決策を策定する。 |
ウ | インシデントの発生に備えて、復旧のための設計をする。 |
エ | インシデントの発生を記録し、関係する部署に状況を連絡する。 |
解答:イ
<解説>
問題管理プロセスとは、インシデントの根本原因を究明し、解決策を特定するプロセスである。
問題管理プロセスでは「インシデントの根本原因」を解消することが目的とされる。
なお、インシデントとは、システム障害などのITサービス業務を阻害又は低下させる事象のことである。
ア | × | インシデント管理プロセスの活動である。 |
イ | ○ | インシデント管理プロセスの活動である。 |
ウ | × | ITサービス継続性管理プロセスの活動である。 |
エ | × | サービスデスクの活動である。 |
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