- トップページ
- プロジェクトマネージャ 午前2
- 平成22年度春季問題
- 平成22年度春季解答・解説
平成22年度春季解答
問題1
PMBOKのプロジェクト憲章は、何のために発行するのか。
ア | プロジェクトの方針をメンバに示す。 |
イ | プロジェクト発足の事前準備としての資金調達をスポンサと交渉する。 |
ウ | プロジェクトマネジメント計画書の骨子をプロジェクトのステークホルダに告知する。 |
エ | プロジェクトを公式に認可させる。 |
解答:エ
<解説>
PMBOKでは、プロジェクト憲章は次のように定義されている。
PMBOKガイドより
「プロジェクト憲章は、プロジェクトやフェーズを公式に認可する文章を作成し、ステークホルダーのニーズと期待を満足させる初期の要求事項を文章化するプロセスである。」
ア | × | プロジェクト憲章作成時は、メンバが確定していない。したがって、プロジェクトの方針をメンバに示すことはできない。 |
イ | × | 事前準備としての資金調達は、プロジェクト憲章以前に行われていなければならない。 |
ウ | × | プロジェクトマネジメント計画書は、プロジェクト憲章作成後に作成される。 |
エ | ○ | プロジェクト憲章が作成され、公式に認可させることでプロジェクトは公式に開始される。 |
問題2
COCOMOにはシステム開発の工数を見積もる式の一つに
MM = 3.0×(KDSI)1.12
がある。開発規模(KDSI)と開発生産性(KDSI/MM)の関係を表したグラフはどれか。ここで、MMは開発工数(人月)、KDSIは開発規模(注釈を除いたソースコードの行数、単位はk行)である。
解答:エ
<解説>
ア | × | 開発規模が大きくなるほど、上位工程に誤りがあった場合などの手戻りが大きくなる。よって開発生産性は低くなる。 |
イ | × | 開発規模が大きくなるほど、上位工程に誤りがあった場合などの手戻りが大きくなる。よって開発生産性は低くなる。 |
ウ | × | 開発規模(X軸)が0やマイナスになることはありえない。 |
エ | ○ | 開発規模が大きくなるほど、開発生産性は低くなる。 |
問題3
PMBOKのスコープマネジメントにおいて作成するプロジェクトスコープ記述書の説明のうち、適切なものはどれか。
ア | インプット情報として与えられるWBSやスコープベースラインを用いて、プロジェクトのスコープを記述する。 |
イ | プロジェクトのスコープに含まれないものは、記述の対象外である。 |
ウ | プロジェクトの要素成果物と、これらの要素成果物を生成するために必要な作業について記述する。 |
エ | プロジェクトの予算見積もりやスケジュール策定をして、これらをプロジェクトの前提条件として記述する。 |
解答:ウ
<解説>
プロジェクトスコープ記述書には、プロジェクトの要素成果物と、その要素成果物を構築する為に必要となる前作業が詳細に記述される。
プロジェクトスコープ記述書に含まれる代表的な項目を下記に記す。
- 成果物スコープ記述書
- 成果物受入れ基準
- プロジェクトからの除外事項
- プロジェクトの前提条件及び制約事項
問題4
工程管理図表の特徴に関する記述のうち、ガントチャートの特徴はどれか。
ア | 計画と実績の時間的推移を表現するのに適し、進み具合並びにその傾向がよく分かり、プロジェクト全体の費用と進捗の管理に利用される。 |
イ | 作業の順序や作業相互の関係を表現したり、重要作業を把握したりするのに適しており、プロジェクトの作業計画などに利用される。 |
ウ | 作業の相互関係の把握には適さないが、作業計画に対する実績を把握するのに適しており、個人やグループの進捗管理に利用される。 |
エ | 進捗管理上のマイルストーンを把握するのに適しており、プロジェクト全体の進捗管理などに利用される。 |
解答:ウ
<解説>
ガントチャートは、プロジェクト管理や生産管理などで使われる工程管理図である。作業の日程について予定と実績を対比し、作業の進捗管理に使う。
ア | × | ガントチャートは通常プロジェクト全体の費用の管理には利用されない。 トレンドチャートやEVMの説明である。 |
イ | × | ガントチャートは、作業の順序や作業相互の関係を表現するのは適さない。 ADM,PDM,PART図の説明である。 |
ウ | ○ | ガントチャートとは、スケジュールや作業の進捗を管理する表のことであり、作業の相互関係の把握には適さないが、作業計画に対する実績を把握するのに適しており、個人やグループの進捗管理に利用される。 |
エ | × | 進捗管理上のマイルストーンを把握するのに適した工程管理図法は特にマイルストーンチャートという。 |
問題5
クリティカルチェーン法の説明はどれか。
ア | アローダイアグラムを用いて、各作業の余裕日数を算出する手法である。 |
イ | クリティカルエラーが発生した場合の、その原因究明から修復までの一連の手順を事前に決めておく手法である。 |
ウ | クリティカルパス上にない作業が遅延し、クリティカルパスが変わるときの変更手法である。 |
エ | 作業の依存関係と資源の依存関係の両方を考慮して、資源の競合が起きないようにスケジュールを管理する手法である。 |
解答:エ
<解説>
クリティカルチェーン法は、プロジェクトなどにおいて、それを構成する各作業の実行順序を考えたとき、「作業工程上の従属関係」と「リソースが限られているために発生する従属関係」の双方を考慮した上で、最も時間的に長く掛かる作業の連鎖のこと。作業完了に要する所用期間を決定する。
ア | × | クリティカルパス法の説明である。 |
イ | × | クリティカルパス法の説明である。 |
ウ | × | クリティカルパス法の説明である。 |
エ | ○ | クリティカルチェーン法の説明の説明である。 |
お問い合わせ