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- 平成22年度春季問題
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平成22年度春季解答
問題11
品質の定量評価の指標のうち、ソフトウェアの保守性の評価指標になるものはどれか。
ア | (最終成果物に含まれる誤りの件数)÷(最終成果物の量) |
イ | (修正時間の合計)÷(修正件数) |
ウ | (変更が必要となるソースコードの行数)÷(移植するソースコードの行数) |
エ | (利用者からの改良要求件数)÷(出荷後の経過月数) |
解答:イ
<解説>
ア | × | ソフトウェアの信頼性の評価指標である。 |
イ | ○ | ソフトウェアの保守性の評価指標である。 |
ウ | × | ソフトウェアの移植性の評価指標である。 |
エ | × | ソフトウェアの機能性(合目的性)の評価指標である。 |
問題12
マグレガーのY理論の考え方はどれか。
ア | 人間は自分の能力を他人から認められたいと欲求する。 |
イ | 人間は条件次第では、責任を引き受けるだけでなく、自ら進んで責任を取ろうとする。 |
ウ | 人間は何の脅威も受けることなく、安全にいきていきたいと欲求する。 |
エ | 人間は本来自己中心的であり、組織の要求に対して無関心を装うことが多い。 |
解答:イ
<解説>
XY理論に関する問題である。
XY理論は、ダグラス・マグレガーの著書「企業の人間的側面」の中に登場する理論。X理論に比べてY理論のマネジメントスタイルの方が、将来の良い経営手法となると提唱した。
- X理論
- 「人間は本来なまけたがる生き物で、責任をとりたがらず、放っておくと仕事をしなくなる」という考え方。
⇒命令や強制で管理し、目標が達成できなければ懲罰といった、「アメとムチ」による経営手法となる。 - Y理論
- 「人間は本来進んで働きたがる生き物で、自己実現のために自ら行動し、進んで問題解決をする」という考え方。
⇒労働者の自主性を尊重する経営手法となる。
ア | × | マズローの欲求段階説の“自我の欲求”についての説明である。 |
イ | ○ | マグレガーのY理論についての説明である。 |
ウ | × | マズローの欲求段階説の“安全の欲求”についての説明である。 |
エ | × | マグレガーのX理論についての説明である。 |
問題13
データのグラフ化のうち、適切なものはどれか。
ア | ある製品のマーケットシェアを把握するために、レーダーチャートを用いて、競合他社とのシェアの大きさを比較することにした。 |
イ | 学習科目別のテスト結果の正答率を比較して、どの科目が弱点かを分かりやすくするために、円グラフで表すことにした。 |
ウ | 企業の売上と経常利益の間に通常は数倍から数十倍の開きがあるので、ある企業の売上と経常利益の年ごとの変化を、縦軸の最大値を金額の大きい方に合わせて折れ線グラフで表すことにした。 |
エ | コンビニエンスストアにおける店舗ごとの売場面積と売上の相互関係を見るために、散布図で表すことにした。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 円グラフが適している。 |
イ | × | レーダチャートが適している。 |
ウ | × | 2軸グラフが適している。 |
エ | ○ | 散布図が適している。 |
問題14
PMBOKのリスクマネジメントでは、定性的リスク分析でリスク対応計画の優先順位を設定し、定量的リスク分析で数値によるリスクの等級付けを行う。定性的リスク分析で使用されるものはどれか。
ア | 感度分析 |
イ | 期待金額価値分析 |
ウ | デシジョンツリー分析 |
エ | 発生確率・影響度マトリックス |
解答:エ
<解説>
- 定性的リスク分析
- ブレーンストーミングなどで洗い出しをしたリスクの候補に対して、会議体や発生確率・影響度マトリックスなどを用いて、リスクの優先順位付けを行うプロセスである。
- 定量的リスク分析
- 定性的リスク分析を行った結果、優先的に対策を講じる必要があると判断されたリスクに対して、そのコストや被害額などを算定し、数値的に分析するプロセスである。
ア | × | 感度分析は、どのリスクが特定の影響について最も強く関与するのかを明らかにするための手法である。 ⇒定量的リスク分析である。 |
イ | × | EMV(Expected Monetary Values:期待金額価値分析)は、将来の不確実なシナリオに対して、得られる価値と確率の想定値から現在選択すべき方針を統計的に判断する手法である。 ⇒定量的リスク分析である。 |
ウ | × | デシジョンツリー分析は、意思決定シナリオとその結果を樹形図にして、取るべき選択肢を決定する手法である。 ⇒定量的リスク分析である。 |
エ | ○ | 発生確率・影響度マトリックスは、リスクの発生確率と影響度をマトリックス表にしてリスクに等級を付け、優先順位を決めるための手法である。 ⇒定性的リスク分析である。 |
問題15
要求定義フェーズにおいてBPMN(Business Process Modeling Notation)を導入する効果として、適切なものはどれか。
ア | 業務の実施状況や実績を定量的に把握できる。 |
イ | 業務の流れを統一的な記法で表現できる。 |
ウ | 定義された業務要件からデータモデルを自動生成できる。 |
エ | 要件をE-R図によって明確に表現できる。 |
解答:イ
<解説>
BPMN(Business Process Modeling Notation:ビジネスプロセス・モデリング表記法)とは、業務手順を分かりやすく図示して可視化するための表記ルールを定めたものである。したがって、イが正解である。
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