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- 平成22年度春季問題
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平成22年度春季解答
問題16
論理データモデル作成におけるトップダウンアプローチ、ボトムアップアプローチに関する記述として、適切なものはどれか。
ア | トップダウンアプローチでは、新規システムの利用者要求だけに基づいて論理データモデルを作成するので、現状業務の分析は行えない。 |
イ | トップダウンアプローチでもボトムアップアプローチでも、最終的な論理データモデルは正規化され、かつ、業務上の属性はすべて備えていなければならない。 |
ウ | トップダウンアプローチでもボトムアップアプローチでも、利用者が使用する現状の画面や帳票を素材として分析を行うのは同じである。 |
エ | ボトムアップアプローチは現状の分析に用いるものであり、新規システムの設計ではトップダウンアプローチを使用する。 |
解答:イ
<解説>
- トップダウンアプローチ
- 企業の情報戦略に基づいて、理想とする新規システムの概念データモデルを作成する。
それを分析し必要なデータの属性を洗い出し、正規化を行ない論理データモデルを作成する。 - ボトムアップアプローチ
- 既存システムの分析を現状の画面や帳票から行ないデータの属性を洗い出し、正規化を行ない論理データモデルを作成する。
ア | × | トップダウンアプローチでは、現状業務の分析を行わなければならない。 |
イ | ○ | トップダウンアプローチとボトムアップアプローチは、スタート地点は異なるが、ともに正規化され、論理データモデルを作成する。 |
ウ | × | ボトムアップアプローチの説明である。ボトムアップアプローチ、トップダウンアプローチともに現状の分析は行なうがトップダウンアプローチでは画面や帳票などの詳細は分析しない。 |
エ | × | ボトムアップアプローチ、トップダウンアプローチともに現状の分析に用いる。 |
問題17
次のクラス図におけるクラス間の関係の説明のうち、適切なものはどれか。
ア | “バス”、“トラック”などのクラスが“自動車”クラスの定義を引き継ぐことを、インスタンスという。 |
イ | “バス”、“トラック”などのクラスの共通部分を抽出し“自動車”クラスとして定義することを、汎化という。 |
ウ | “バス”、“トラック”などのクラスは、“自動車”クラスに対するオブジェクトという。 |
エ | “バス”、“トラック”などのそれぞれのクラスの違いを“自動車”クラスとして定義することを、特化という。 |
解答:イ
<解説>
ア | × | “バス”、“トラック”などのクラスが“自動車”クラスの定義を引き継ぐことを、継承(インヘリタンス)という。 |
イ | ○ | “バス”、“トラック”などのクラスの共通部分を抽出し“自動車”クラスとして定義することを、汎化という。 |
ウ | × | “バス”、“トラック”などのクラスは、“自動車”クラスに対するサブクラスという。 |
エ | × | “バス”、“トラック”などのそれぞれのクラスの違いを、“バス”、“トラック”などのそれぞれのクラスに定義することを、特化という。 |
問題18
SOA(Service Oriented Architectur)の説明はどれか。
ア | Webサービスを利用するためのインタフェースやプロトコルを規定したものである。 |
イ | XMLを利用して、インターネット上に存在するWebサービスを検索できる仕組みである。 |
ウ | 業務機能を提供するサービスを組み合わせることによって、システムを構築する考え方である。 |
エ | サービス提供者と委託者との間でサービス内容、範囲及び品質に対する要求水準を明確にして、あらかじめ合意を得ておくことである。 |
解答:ウ
<解説>
SOA (Service-Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)とは、ビジネスプロセスの構成単位に合わせて構築・整理されたソフトウェア部品や機能を、ネットワーク上に公開し、これらを相互に連携させることにより、柔軟なエンタープライズ・システム、企業間ビジネスプロセス実行システムを構築しようというシステムアーキテクチャのことである。
ア | × | SOAP(Simple Object Access Protocol)の説明である。 |
イ | × | UDDI(Universal Description, Discovery and Integration)の説明である。 |
ウ | ○ | SOA (Service-Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)の説明である。 |
エ | × | SLA(Service Level Agreement:品質保証制度) の説明である。 |
問題19
リバースエンジニアリングの説明はどれか。
ア | 既存のプログラムからそのプログラムの仕様を導き出すこと |
イ | 既存のプログラムから導き出された仕様を修正してプログラムを開発すること |
ウ | クラスライブラリ内の既存のクラスを利用してプログラムを開発すること |
エ | 部品として開発されたプログラムを組み合わせてプログラムを開発すること |
解答:ア
<解説>
リバースエンジニアリングは、ソフトウェアやハードウェアなどを分解、あるいは解析し、その仕組みや仕様、目的、構成部品、要素技術などを明らかにし、設計仕様を抽出しソフトウェア開発を行う手法である。
したがって、アが正解である。
問題20
情報システムの設計において、フェールソフトが講じられているのはどれか。ア | UPS装置を設置することで、停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし、データを保全する。 |
イ | 制御プログラムの障害時に、システムの暴走を避け、安全に運転を停止できるようにする。 |
ウ | ハードウェア障害時に、パフォーマンスは低下するが、構成を縮小して運転を続けられるようにする。 |
エ | 利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことで、システムの誤動作を防止できるようにする。 |
解答:ウ
<解説>
フェールソフトとは、システム障害時に、機能低下を許しても、被害を最小限に抑えシステムを完全には停止させずに機能を維持した状態で処理を続行する設計である。
ア | × | フォールトアボイダンスが講じられている。 |
イ | × | フェールセーフが講じられている。 |
ウ | ○ | フェールソフトが講じられている。 |
エ | × | フールプルーフが講じられている。 |
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