- トップページ
- システムアーキテクト
- 平成27年度秋季問題
- 平成27年度秋季解答・解説
平成27年度秋季解答
問題1
ソフトウェアライフサイクルプロセスのシステム方式設計で行うものはどれか。
ア | ソフトウェア構成品目の明確化 |
イ | ソフトウェアコンポーネントの構成の明確化 |
ウ | ソフトウェアのインタフェース仕様の決定 |
エ | ソフトウェアのユニットごとのテスト要求事項の定義 |
解答:ア
<解説>
システム方式プロセスは、システム開発プロセスにおいて、システム要件定義プロセスの後に行われる。定義したシステム要件をハードウェア,ソフトウェア,手作業のどれによって実現するかを決定する。
ア | ○ | ソフトウェア構成品目の明確化は、システム方式設計プロセスで行う。 |
イ | × | ソフトウェアコンポーネントの構成の明確化は、ソフトウェア方式設計プロセスで行う。 |
ウ | × | ソフトウェアのインタフェース仕様の決定は、システム詳細設計プロセスで行う。 |
エ | × | ソフトウェアのユニットごとのテスト要求事項の定義は、システム詳細設計プロセスで行う。 |
問題2
UMLを使って図のクラスPを定義した。 このクラスの操作のうち、公開可視性(public)を持つものはどれか。
ア | 全ての操作 |
イ | 操作A |
ウ | 操作B |
エ | 操作C |
解答:イ
<解説>
+ | public | すべてのクラスから直接参照できます |
- | private | 属性・操作が定義されているクラス以外は参照できません。 |
# | protected | 属性・操作が定義されているクラスとそのサブクラス以外からは参照できません。 |
したがって、イが正解である。
問題3
オブジェクト指向分析における分析モデルによって、ユースケース内のオブジェクトを分類するとき、境界オブジェクトに該当するものはどれか。
ア | オブジェクト間の相互作用を制御するためのオブジェクト |
イ | 画面操作や画面表示などのGUIオブジェクト |
ウ | システムの中核となるデータとその操作のオブジェクト |
エ | データモデルにおけるエンティティに相当するオブジェクト |
解答:イ
<解説>
ヤコブソンはユースケースずに記述する3つのオブジェクトを下記のように説明している。
- 境界オブジェクト «boundary»
システムの外部にあるアクタとのインタフェースを実現するオブジェクト
画面,ダイアログ,メニューなど - 実体オブジェクト «entity»
データベースなどの永続的なオブジェクト - 制御オブジェクト «control»
ユースケースのインスタントとしてのシナリオの実行を制御するオブジェクト
ア | × | 制御オブジェクトに該当する |
イ | ○ | 境界オブジェクトに該当する |
ウ | × | 制御オブジェクトに該当する |
エ | × | 実態オブジェクトに該当する |
問題4
オブジェクト指向設計における設計原則のうち、開放・閉鎖原則はどれか。
ア | クラスに持たせる役割は一つだけにするべきであり、複数の役割が存在する場合にはクラスを分割する。 |
イ | クラスを利用するクライアントごとに異なるメソッドが必要な場合は、インタフェースを分ける。 |
ウ | 上位モジュールは、下位モジュールに依存してはならない。 |
エ | モジュールの機能には、追加や変更が可能であり、その影響が他のモジュールに及ばないようにする。 |
解答:エ
<解説>
開放/閉鎖原則(かいほうへいさげんそく。open/closed principle、OCP)とは、オブジェクト指向プログラミングにおいて、クラス(およびその他のプログラム単位)は
- 拡張に対して開いて (open) いなければならず、
- 修正に対して閉じて (closed) いなければならない
という設計上の原則である。
ア | × | 単一責任の原則である。 |
イ | × | インタフェース分離の原則である。 |
ウ | × | 依存関係逆転の原則である。 |
エ | ○ | 解放・閉鎖の原則である。 |
問題5
デザインパターンの中のストラテジパターンを用いて、帳票出力のクラスを図のとおりに設計した。 この帳票出力ストラテジクラスの説明として、適切なものはどれか。
ア | クライアントは、使用したいフォーマットに対応する、帳票出力ストラテジクラスのサブクラスを意識せずに利用できる。 |
イ | 新規フォーマット用のアルゴリズムの追加が容易である。 |
ウ | 帳票ストラテジクラスの中で、どのフォーマットで帳票を出力するかの振分けを行っている。 |
エ | 帳票出力のアルゴリズムは、コンテキストクラスの中に記述する。 |
解答:イ
<解説>
ストラテジパターンとは、コンピュータープログラミングの領域において、アルゴリズムを実行時に選択することができるデザインパターンである。
ア | クライアントは,どの帳票出カストラテジクラスがどのフォーマットに対応するかを意識して利用する。 |
イ | 新規フォーマット用のアルゴリズムの追加が容易である。 |
ウ | 帳票出力ストラテジクラスの巾で,どのフォーマットで帳票を出力するかの振り分けは他のオブジェクトが行う。 |
エ | 帳票出力のアルゴリズムは,PDF帳票出力ストラテジクラスとHTML帳票出力ストラテジクラスの中に別々に記述される。 |
お問い合わせ