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平成27年度秋季解答
問題11
共通フレームにおけるシステム開発プロセスのアクティビティであるシステム適格性確認テストの説明として、最も適切なものはどれか。
ア | システムが運用環境に適合し、利用者の用途を満足しているかどうかを、実運用環境又は疑似運用環境において評価する。 |
イ | システムが業務運用時に使いやすいかどうかを定期的に評価する。 |
ウ | システムの投資効果および業務効率の実績を評価する。 |
エ | システム要件について実装の適合性をテストし、システムの納入準備ができているかどうかを評価する。 |
解答:エ
<解説>
システム適格性確認テストは、実際に業務で使うデータや、業務上例外として処理されるデータを用いてシステムを検証するテストである。
データは本稼働で用いるデータにできる限り近いものを設定する。
したがって、エが正解である。
問題12
新システムの受入れ支援において、利用者への教育訓練に対する教育効果の測定を、カークパトリックモデルの4段階評価を行う。 レベル1(Reaction)、レベル2(Learning)、レベル3(Behavior)、レベル4(Results)の各段階にそれぞれ対応したa~dの活動のうち、レベル2のものはどれか。
a 受講者にアンケートを実施し、教育訓練プログラムの改善に活用する。 b 受講者に行動計画を作成させ、後日、新システムの活用状況を確認する。 c 受講者の行動による組織業績の変化を分析し、ROIなどを算出する。 d 理解度確認テストを実施し、テスト結果を受講者にフィードバックする。
ア | a |
イ | b |
ウ | c |
エ | d |
解答:エ
<解説>
アメリカの経営学者のカークパトリック博士が1959年に提案した研修の効果測定のモデル。研修の効果を把握するにはレベルが4段階あり、高いレベルの効果測定ほど対象となる研修の数は絞られてくるというもの。
レベル1:Reaction(反応):受講直後のアンケート調査などで研修に対する満足度の評価
レベル2:Learning(学習):筆記試験やレポート等による研修内容理解度の評価
レベル3:Behavior(行動):学習者自身へのインタビューや他者評価による行動変容の評価
レベル4:Results(業績):研修受講による学習者や職場の業績向上度合いの評価
a | 受講者にアンケートを実施し、教育訓練プログラムの改善に活用するは、レベル1に該当する。 | |
b | 受講者に行動計画を作成させ、後日、新システムの活用状況を確認するは、レベル3に該当する。 | |
c | 受講者の行動による組織業績の変化を分析し、ROIなどを算出するは、レベル4に該当する。 | |
d | 理解度確認テストを実施し、テスト結果を受講者にフィードバックするは、レベル2に該当する。 |
問題13
銀行の勘定系システムなどのような特定の分野のシステムに対して、業務知識、再利用部品、ツールなどを体系的に整備し、再利用を促進することによって、ソフトウェア開発の効率向上を図る活動や手法はどれか。
ア | コンカレントエンジニアリング |
イ | ドメインエンジニアリング |
ウ | フォワードエンジニアリング |
エ | リバースエンジニアリング |
解答:イ
<解説>
ア | × | コンカレントエンジニアリングとは、製品の開発プロセスを構成する複数の工程を同時並行で進め、各部門間での情報共有や共同作業を行なうことで、開発期間の短縮やコストの削減を図る手法。 |
イ | ○ | ドメインエンジニアリングとは、共通の特徴(フィーチャ)を持つ同種アプリケーションを効率的に開発することを目的に、ドメイン知識やソフトウェア資産を整理して、これを共通利用・再利用する基盤や仕組みを構築すること。 |
ウ | × | フォワードエンジニアリングとは、製品などの仕様や構造を明らかにしたい時、その製品やプログラムなどを分析することで構造等を明らかにするリバースエンジニアリングを行うことがあるが、このリバースエンジニアリングによって既存システムから解析することで求められた仕様をもとにして、新しいシステムを開発すること |
エ | × | リパースエンジニアリングとは、製品などの仕様や構造を明らかにしたい時、その製品やプログラムなどを分析することで構造等を明らかにすることである。 |
問題14
BABOKでは、要求をビジネス要求、ステークホルダ要求、ソリューション要求及び移行要求の4種類に分類している。 ソリューション要求の説明はどれか。
ア | 経営戦略や情報化戦略などから求められる要求であり、エンタープライズアナリシス活動で定義している。 |
イ | 新システムへのデータ変換や要因教育などに関する要求であり、粗粒―ションのアセスメントと妥当性確認の活動で定義している。 |
ウ | 組織・業務・システムが実現すべき機能要求と非機能要求であり、要求アナリシスの活動で定義している。 |
エ | 利用部門や運用部門などから個別に発せられるニーズであり、要求アナリシスの活動で定義している。 |
解答:ウ
<解説>
BABOK(Business Analysis Body Of Knowledge:ビジネスアナリシス知識体系)とは、IIBA(International Institute of Business Analysis)が策定したビジネス分析の知識体系である。ビジネスアナリシス(BA)を行うために必要な活動(Task)や技術(Technique)などが体系立ててまとめられたものである。
ア | × | ビジネス要求の説明である。 |
イ | × | 移行要求の説明である。 |
ウ | ○ | ソリューション要求の説明である。 |
エ | × | ステークホルダ要求の説明である。 |
問題15
共通フレームによれば、システム化計画が承認された後に実施する作業はどれか。
ア | 現行システムの内容、流れの調査及び課題の分析、抽出 |
イ | システム稼働時期の設定と全体開発スケジュールの作成 |
ウ | システム化の対象となる利害関係者の要件の抽出 |
エ | システム実現のための費用と実現時の効果の予測 |
解答:ウ
<解説>
企画プロセスと要件定義プロセスは次のように定義されている。
2.1企画プロセス
2.1.1 システム化構想の立案プロセス
2.1.2 システム化計画の立案プロセス
2.2要件定義プロセス
ア | × | 現行システムの内容、流れの調査及び課題の分析、抽出は、システム化構想の立案プロセスの中で実施される。 |
イ | × | システム稼働時期の設定と全体開発スケジュールの作成は、システム化計画の立案プロセスの中で実施される。 |
ウ | ○ | システム化の対象となる利害関係者の要件の抽出 |
エ | × | システム実現のための費用と実現時の効果の予測 |
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