必ず受かる情報処理技術者試験

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平成27年度秋季解答

問題16

システム開発におけるベンダとの契約方法のうち、実費償還型契約はどれか。

委託業務の進行中に発生するリスクはベンダが負い、発注者は注文時に合意した価格を支払う。
契約期間が長期にわたる場合などで、インフレ率や商品コストの変化に応じて、あらかじめ取り決められた契約金額を調整する。
注文時に、目標とするコスト、利益、利益配分率、上限額を合意し、目標コストと実際に発生したコストの差異に基づいて利益を配分する。
ベンダの役務や技術に対する報酬に加え、委託業務の遂行に要した費用の全てをベンダに支払う。

解答:エ

<解説>

実費償還契約とは、契約時に総支払額を決めずに、掛かった費用(実費)を購入者がすべて支払う(償還)というものである。

したがって、エが正解である。

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問題17

BCP策定に際して、目標復旧時間となるものはどれか。

災害時に代替手段で運用していた業務が、完全に元の状態に戻るまでの時間
災害による業務の停止が深刻な被害とならないために許容される時間
障害発生後のシステムの縮退運用を継続することが許容される時間
対策本部の立上げや判定会議の時間を除く、待機系への切換えに要する時間

解答:イ

<解説>

BCP(Business continuity planning:事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことである。

目標復旧時間とは、事業・業務の中断が発生した場合に、事業に重大な影響を及ぼさないうちに事業活動を復旧・再開させるための目標時間である。

したがって、イが正解である。

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問題18

SVC(SuperVisor Call)割込みが発生する要因として、適切なものはどれか。

OSがシステム異常を検出した。
ウォッチドッグタイマが最大カウントに達した。
システム監視LSIが割込み要求を出した。
ユーザプログラムがカーネルの機能を呼び出した。

解答:エ

<解説>

SVC割込みとは、処理中のプログラムが、OSの機能を使って入出力処理を行うときに発生する割り込みである。

× プログラム割込みである。
× タイマ割込みである。
× 機械チェック割込みである。
SVC割込みである。

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問題19

フォールトトレランスに関する説明のうち、適切なものはどれか。

ソフトウェアのバグによるシステム故障のようなソフトウェアフォールトに対処した設計を、フェールソフトと呼ぶ。
フェールセーフはフォールトトレランスに含まれるが、フェールソフトは含まれない。
フォールトトレランスの例として、システム全体を二重化する方式がある。
フォールトトレランスは、システムを多重化することなく、故障の検出から回復までの時間をゼロにすることである。

解答:ウ

<解説>

フォールトトレラント設計(障害許容設計)とは、システム設計の手法であり、システムの一部に問題が生じても全体が機能停止するということなく(たとえ機能を縮小しても)動作し続けるようなシステムを設計するものである。

× フェイルソフトとは、故障箇所を切り離すなど被害を最小限に抑え、機能低下を許しても、システムを完全には停止させずに機能を維持した状態で処理を続行(縮退運転)する設計のことである。
× フェイルセーフとは、なんらかの装置・システムにおいて、誤操作・誤動作による障害が発生した場合、常に安全側に制御すること。 またはそうなるような設計手法で信頼性設計のひとつである。
システム全体を二重化することで、システムの一部に問題が生じても全体が機能停止することはなくなる。したがって、正解である。
× フォールトトレランスは、故障の検出から回復までの時間をゼロにするといった厳密な定義はされていない。

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問題20

マルチプロセッサによる並列処理において、1プロセッサのときに対する性能向上比はアムダールの法則で説明することができる。 性能向上比に関する記述のうち、適切なものはどれか。

プロセッサ数が一定の場合、性能向上比は並列化可能部の割合に比例する。
プロセッサ数を増やした場合、性能向上比は並列化可能部の割合に反比例する。
並列化可能部の割合が0.5の場合は、プロセッサ数をいくら増やしても性能向上比が2を超えることはない。
並列化可能部の割合が最低0.9以上であれば、性能向上比はプロセッサ数の半分以上の値となる。

解答:ウ

<解説>

× 比例関係にはない。
× プロセッサ数を増やした場合、性能向上比は並列化可能部の割合に応じて増加する。
正しい。
× 並列化可能部の割合が最低0.9以上であれば、性能向上比はプロセッサ数の約1/1000になる。

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