制御系の組込みシステムで使用されるリアルタイムOSの特徴として、適切なものはどれか。
ア | MMUによって仮想記憶制御を行い、データの仮想化を行わなければならない。 |
イ | タスク生成は主に静的に行う。 |
ウ | ファイルマネージャ及びメモリプロテクション機能は必須である。 |
エ | ラウンドロビン方式のスケジューリングを用いてシステム全体のスループットの向上を図る。 |
リアルタイムOSは、処理をリアルタイムに実行することを重視し、そのための機能を実装したOSのことである。
リアルタイムOSでは、マルチタスク,即応性やリアルタイム性が要求される。
ア | × | MMU(Memory Management Unit)は仮想記憶制御を行うためのものである。即応性の要求されるリアルタイムOSでは,通常仮想記憶は利用しない。 |
イ | ○ | 動的なタスクとは、OSの起動後に各種処理に必要なタスクをOSがその都度判断しながら生成する方法である。 静的なタスクとは、システムが必要とするタスクを事前に設計しタスク生成手順やメモリ割り当てをあらかじめ決めておく方法である。 リアルタイムOSでは、起動時間の短縮やメモリを有効活用するために静的なタスク生成を行うことが多い。 |
ウ | × | リアルタイムOSではファイルを利用しない場合も多いので、ファイルマネージャ(ディスク内のファイルを管理するツール)は必須ではない。 |
エ | × | リアルタイムOSでは遅延が許されないのでラウンドロビン方式(複数のタスクを切り替えながら少しずつ同時に実行する方式)は用いられない。リアルタイムOSのスケジューリングは,優先度の高いタスクにCPUを割当てるプリエンティブ方式が主に使用される。 |