ページング方式の仮想記憶において、ページフォールト発生時のオーバヘッドによる1命令当たりの平均遅れ時間を求める式はどれか。
【記号の説明】
t:1回当たりのページフォールト処理時間
f:ページフォールト発生率
m:1命令当たりの平均主記憶アクセス回数
ア |
t-f×m |
イ |
t×f×m |
ウ |
t×f÷m |
エ |
t÷f÷m |
解答・解説を見る
解答:イ
それぞれの記号の意味は次の通りである。
- t:1回当たりのページフォールト処理時間
- 主記憶へのアクセスでページフォールトが発生すると補助記憶に退避されているデータと物理メモリのデータを入れ替える必要がある。
この作業1回あたりの処理時間をtとする。
- f:ページフォールト発生率
- ページフォールトが発生する割合をfとする。1命令によって複数の異なるアドレスの主記憶にアクセスする可能性があるため、ページフォールト発生率は1命令あたりの発生率ではなく、主記憶へのアクセス1回あたりの発生率である。
- m:1命令当たりの平均主記憶アクセス回数
- 1命令を実行する際の平均主記憶アクセス回数である。
したがって、1命令当たりの平均遅れ時間を求める式は、(イ)t×f×mとなる。