健康食品メーカのS社の企画部では、健康菓子事業の戦略立案を進めており、自社の状況を、SWOT分析での強み、弱み、機会、脅威に分類して認識して、採るべき戦略を検討して二つの方針案を作成した。
S社の状況と方針案の概要は、次のとおりである。
[S社の状況] | ||
(1) | 営業拠点数が他社よりも少ない。 | |
(2) | 競合するT社の健康菓子事業の撤退が決まった。 | |
(3) | 競合他社よりも高い商品企画力をもっている。 | |
(4) | 健康志向の高まりで,健康食品への関心が高まっている。 | |
(5) | 工場の老朽化が進んでいる。 | |
(6) | 少子化によって子供の人口が減少している。 | |
(7) | 食品の安全性に対する消費者の目が厳しくなっている。 | |
(8) | 顧客の会員化によって顧客情報が集まり,富裕層の会員獲得にも成功している。 |
[方針案の概要] | ||
方針案1: | 強みを更に伸ばすために,情報システムを強化する。 | |
方針案2: | 自社の事業の拡大を図るために,T社が撤退する事業を買収する。 ここ数年の健康菓子の市場シェアは,Q社25%,R社16%,S社12%,T社10%,その他37%である。 |
方針案2を進めた場合、[S社の状況]の(1)と(5)に対処することができ、T社が占めていた市場シェアをほぼ確保できる見込みである。市場シェアに基づいて次の表のような戦略を採った場合、買収後のS社の戦略に関する記述として、適切なものはどれか。
ア | Q社の人気商品に類似した健康菓子を商品化し、Q社よりも低価格で販売する。 |
イ | アレルギーに配慮した健康菓子の生産に特化して、高価格、高収益を目指す。 |
ウ | 広告などによって人々の健康志向を高め、健康菓子の需要そのものを増やす。 |
エ | 商品企画に関連する部門に資金を投入して、競争力の高い優れた商品を企画し、販売する。 |
S社がT社を買収すると、買収後の市場シェアは 22%となり、2位になります。
1位: | Q社:25% | |
2位: | S社:22% | |
3位: | R社:16% |
市場シェアが2位の企業は自社の強みで他社を攻撃する戦略を採用します。
ア | × | 市場シェアが上記以外の企業が採用する戦略である。 |
イ | × | 市場シェアが3位以下だが、特定商品の市場シェアは1位の企業が採用する戦略である。 |
ウ | × | 市場シェアが1位の企業が採用する戦略である。 |
エ | ○ | 市場シェアが2位の企業が採用する戦略である。 |