次のシステム開発において、コードインスペクションを行うことによって期待できる効果(削減できる時間)は何時間か。ここで、NCSSはソースコードの注釈を除いた文の個数とする。また、バグ発見率=発見したバグ数÷すべてのバグ数 とする。
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解答:イ
コードインスペクションとは、ソフトウェアを開発する際に、品質向上を目的として実施するレビューのひとつで、作成したプログラムのソースコードを間違いがないかを確認・検証していくことである。
コードインスペクションを行った場合の時間とコードインスペクションを行わなかった場合の時間を比較する。
- コードインスペクションを行った場合の時間
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- システムに存在するバグの推定値は、30件である。(推定値:1,000NCSSあたり5件。システムの規模は:6,000NS)
- 30件のバグ修復時間は、150時間である。(5時間/件×30件)
- コードインスペクションを行わなかった場合の時間
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- システムに存在するバグの推定値は、30件である。(推定値:1,000NCSSあたり5件。システムの規模は:6,000NS)
- コードインスペクションに要する時間は、24時間である。(1,000NCSS当たり4時間。システムの規模は:6,000NS)
- コードインスペクションで発見できるバグ数は、27件である。(30件×0.9(バグが発見される確率:90%))
- コードインスペクションで発見できないバグ数は、3件である。(30件×0.1件(バグが発見されない確率:10%))
- コードインスペクションで発見したバグの修復時間は、27時間である。(1時間/件×27件)
- コードインスペクションで発見できないバグの修復時間は、15時間である。(5時間/件×3件)
- よってバグ修復時間は、66時間(24時間+27時間+15時間)である。
したがって、コードインスペクションを行うことによって期待できる効果は、150時間-66時間=(イ)84時間となる。