必ず受かる情報処理技術者試験

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平成27年度春季解答

問題11

RAID 1~5の各構成は、何に基づいて区別されるか。

構成する磁気ディスク装置のアクセス性能
コンピュータ本体とのインタフェースの違い
データ及び冗長ビットの記録方法と記録位置の組合せ
保証する信頼性のMTBF値

解答:ウ

<解説>

RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)とは、複数の記憶装置を用いて、全体を1つの記憶装置のように制御する仕組みのことで、0から5までの6段階のレベルがある。

RAID0
複数のディスクにデータを分散して読み書きし高速化したものである。(ストライピング)
RAID1
複数台のハードディスクに、同時に同じ内容を書き込む。(ミラーリング)
RAID2
ストライピング+エラー訂正用のハミング符号をディスクに書き込む。最低で5ドライブを必要とする。
RAID3
ストライピング+エラー修正用にパリティビットを1台のディスクに書き込む。
RAID4
RAID3のパリティビットの書き込みをブロック単位で行う。
RAID5
パリティビットもデータと同様に分散して書き込む。
× 構成する磁気ディスク装置のアクセス性能は関係ない。
× コンピュータ本体とのインタフェースの違いは関係ない。
RAIDには幾つかの構成があるが、これらの構成はディスク障害時にデータを復元するために用いられる冗長ビットの記録方法や記録位置の組合せによって区別される。
× RAIDの種類によってMTBF値が変わる可能性はあるが、それがRAIDの番号を決定する要因ではない。

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問題12

物理サーバのスケールアウトに関する記述はどれか。

サーバに接続されたストレージのディスクを増設して冗長化することによって、サーバ当たりの信頼性を向上させること
サーバのCPUを高性能なものに交換することによって、サーバ当たりの処理能力を向上させること
サーバの台数を増やして負荷分散することによって、サーバ群としての処理能力を向上させること
サーバのメモリを増設することによって、単位時間当たりの処理能力を向上させること

解答:ウ

<解説>

スケールアウトとは、システムを構成するサーバーの台数を増やすことで、システムの処理能力を高めることをいう。

スケールアウトと対照的な方法として「スケールアップ」がある。サーバー台数を増やすスケールアウトに対し、スケールアップはCPUやメモリなどのサーバースペックを増強することでシステムの性能を向上させる。

× 能力の向上ではなく、信頼性の工場なので、スケールアウトとは関係がない。
× スケールアップに関する記述である。
スケールアウトに関する記述である。
× スケールアップに関する記述である。

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問題13

1件のデータを処理する際に、読取りには40ミリ秒、CPU処理には30ミリ秒、書込みには50ミリ秒掛かるプログラムがある。 このプログラムで、n 件目の書込みと並行してn + 1件目のCPU処理とn + 2件目の読取りを実行すると、1分当たりの最大データ処理件数は幾つか。 ここで、OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。

500
666
750
1,200

解答:エ

<解説>

  1. 図式化すると次のようになり、あるデータの書き込み中に他のデータのCPU処理や読み取りを平行して行っているので、実質的には書き込みに要する50ミリ秒だけで1件のデータ処理を行っていると考えられる。

  2. 1分間に処理可能な最大データ件数を計算する
    1分=60秒=60,000ミリ秒
    60,000ミリ秒÷50(ミリ秒/件)=1,200件

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問題14

システムの信頼性向上技術に関する記述のうち、適切なものはどれか。

故障が発生したときに、あらかじめ指定された安全な状態にシステムを保つことをフェールソフトという。
故障が発生したときに、あらかじめ指定されている縮小した範囲のサービスを提供することをフォールトマスキングという
故障が発生したときに、その影響が誤りとなって外部に出ないように訂正することをフェールセーフという。
故障が発生したときに対処するのではなく、品質管理などを通してシステム構成要素の信頼度を高めることをフォールトアボイダンスという。

解答:エ

<解説>

× 故障が発生したときに、あらかじめ指定された安全な状態にシステムを保つことをフェールセーフという。
× 故障が発生したときに、あらかじめ指定されている縮小した範囲のサービスを提供することをフェールソフトという。
× 故障が発生したときに、その影響が誤りとなって外部にでないように訂正することをフォールトマスキングという。
故障が発生したときに対処するのではなく、品質管理などを通じてシステム構成要素の信頼性を高めることをフォールトアボイダンスという。

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問題15

ノードN1とノードN2で通信を行うデータ伝送網がある。図のようにN1とN2間にノードNを入れてA案、B案で伝送網を構成したとき、システム全体の稼働率の比較として適切なものはどれか。 ここで、各ノード間の経路(パス)の稼働率は、全て等しくρ(0<ρ<1)であるものとする。また、各ノードは故障しないものとする。

A案、B案の稼働率の大小関係は、ρの値によって変化する。
A案、B案の稼働率は等しい。
A案の方が、B案よりも稼働率が高い。
B案の方が、A案よりも稼働率が高い。

解答:エ

<解説>

  1. A案では、N1からN2までは上側と下側(稼働率はp×p=p2)が並列に接続されている。よって全体の稼働率は
    1-(1-p2)×(1-p2)=1-1+2p2-p4=2p2-p4
  2. B案では、N1からN2までは①,③と②,④は直列で接続されているている。よって全体の稼働率は
    (2p-p2)=4p2-4p3+p4
  3. B案の稼働率-A案の稼働率を計算する
    = 4p2-4p3+p4-(2p2-p4)
    = 2p2-4p3+2p4
    = 2p2×(1-2p+p2)
    = 2p2×(1-p)2
  4. 0<p<1なので、(1-p)は0より大きく1より小さい正の値になり、この式の値は常に正となる。

したがって、エが正解である。

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