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平成23年度特別解答
問題21
メールサーバ(SMTPサーバ)の不正利用を防止するために行う設定はどれか。
ア | ゾーン転送のアクセス元を制御する。 |
イ | 第三者中継を禁止する。 |
ウ | ディレクトリに存在するファイル名の表示を禁止する。 |
エ | 特定のディレクトリ以外でのCGIプログラムの実行を禁止する。 |
解答:イ
<解説>
ア | × | DNSの設定内容が外部に漏れないようにする方法である。 |
イ | ○ | メールサーバ(SMTPサーバ)の不正利用を防止するための方法である。 |
ウ | × | Webサーバの配置を分かりづらくするための方法である。 |
エ | × | CGIプログラムの権限設定の方法である。 |
問題22
プログラムの誤りの一つに、繰返し処理の判定条件としてA≧aとすべきところをA>aとコーディングすることがある。 このような誤りを見つけ出すために有効なテストケース設計技法はどれか。 ここでAは変数、aは定数とする。
ア | 限界値分析 |
イ | 条件網羅 |
ウ | 同地分割 |
エ | 分岐網羅 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | 限界値分析は、入力を同じように扱えるグループに値を分け、その境界となる値を用いてテストを行う手法である。 |
イ | × | 条件網羅は、分岐命令の真と偽の両方の分岐を網羅するテストデータによりテストをする手法である。 ホワイトボックステストのテストケースを設計する際に使用する。 |
ウ | × | 同地分割は、入力を同じように扱えるグループに値を分けたものを同値クラスと呼び、それぞれの代表的な値を用いてテストを行う手法である。 有効な同値クラスを、有効同値クラス、無効(エラー)となる同値クラスを無効同値クラスと呼ぶ。 |
エ | × | 分岐網羅は、制御構造上の分岐でそれぞれの分岐方向がテストされたかどうかで判断するテスト手法である。。 |
問題23
操作に不慣れな人も利用するシステムでは、間違ったデータが入力されることが想定される。 誤入力が発生しても、プログラムやシステムを異常終了させずに、エラーメッセージを表示して次の操作を促すような設計を何というか。
ア | フールプルーフ |
イ | フェールセーフ |
ウ | フェールソフト |
エ | フォールトトレランス |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | フールプルーフとは、工業製品や生産設備、ソフトウェアなどで、利用者が誤った操作をしても危険に晒されることがないよう、設計の段階で安全対策を施しておくことである。 |
イ | × | フェールセーフとは、故障や操作ミス、設計上の不具合などの障害が発生することをあらかじめ想定し、起きた際の被害を最小限にとどめるような工夫をしておくという設計思想のことである。 |
ウ | × | フェールソフトとは、システム障害時に、機能低下を許しても、被害を最小限に抑えシステムを完全には停止させずに機能を維持した状態で処理を続行する設計である。 |
エ | × | フォールトトレランスとは、システムの一部に問題が生じても全体が機能停止するということなく(たとえ機能を縮小しても)動作し続けるようなシステムを設計することである。 |
問題24
需要の価格弾力性を説明したものはどれか。
ア | 製品価格と需要、製品価格と供給の関係をそれぞれ表したもので、両者の曲線の交点が均衡価格であることが分かる。 |
イ | 製品価格の変化に対する需要の変化を比率で表したもので、製品価格を上下させたときの需要の増減量を判断できる。 |
ウ | 製品の需要と、価格、所得、広告、販売促進などの需要決定要因との関係を表したもので、これによって需要予測ができる。 |
エ | 累積生産量と単位コストの関係を表したもので、製品の需要が増加し累積生産量が増加すると単位コストが低減することが分かる。 |
解答:イ
<解説>
<解説>
需要の価格弾力性とは価格の変動によって、ある製品の需要が変化する度合いを示す数値である。
価格弾力性が小さい場合は、価格を変更してもほとんど需要は変化しないが、価格弾力性が大きいと、価格が変わると需要が大きく変化する。
ア | × | 需要供給曲線の説明である。 |
イ | ○ | 需要の価格弾力性の説明である。 |
ウ | × | 重回帰分析による需要予測の説明である。 |
エ | × | 経営曲線(ラーニングカーブ)の説明である。 |
問題25
ナレッジマネジメントのプロセスモデルであるSECIモデルにおいて、Ⅰに入るものはどれか。
ア | 国際化(Internationalization) |
イ | 情報化(Informatization) |
ウ | 初期化(Initialization) |
エ | 内面化(Internalization) |
解答:エ
<解説>
知識の共有・活用によって優れた業績を挙げている“知識創造企業”がどのようにして組織的知識を生み出しているかを説明するため、一橋大学大学院の野中郁次郎教授らが示したプロセスモデル。ナレッジマネジメントの基礎理論として知られる。
- 共同化(Socialization)
- 共体験などによって、暗黙知を獲得・伝達するプロセス
- 表出化(Externalization)
- 得られた暗黙知を共有できるよう形式知に変換するプロセス
- 連結化(Combination)
- 形式知同士を組み合わせて新たな形式知を創造するプロセス
- 内面化(Internalization)
- 利用可能となった形式知を基に、個人が実践を行い、その知識を体得するプロセス
したがって、エが正解である。
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