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平成21年度春季解答
問題6
配列と比較した場合の連結リストの特徴に関する記述として,適切なものはどれか。
ア | 要素を更新する場合,ポインタを順番にたどるだけなので,処理時間は短い。 |
イ | 要素を削除する場合,削除した要素から後ろにあるすべての要素を前に移動するので,処理時間は長い。 |
ウ | 要素を参照する場合,ランダムにアクセスできるので,処理時間は短い。 |
エ | 要素を挿入する場合,数個のポインタを書き換えるだけなので,処理時間は短い。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 要素を更新する場合,ポインタを順番にたどる分だけ,処理時間は長い。 |
イ | × | 要素を削除する場合,削除した要素から後ろにあるすべての要素を前に移動するのは、配列の特徴である。連結リストでは、ポインタの更新だけでよい。 |
ウ | × | 要素を参照する場合,ランダムにアクセスするのは配列の特徴である。連結リストではポインタを順番にたどる必要がある。 |
エ | ○ | 要素を挿入する場合,数個のポインタを書き換えるだけなので,処理時間は短い。 |
問題7
昇順に整列された n 個のデータが配列に格納されている。探索したい値を2分探索法で探索するときの,およその比較回数を求める式はどれか。
ア | log2n |
イ | (log2n+1)/2 |
ウ | n |
エ | n2 |
解答:ア
<解説>
2分探索法は,整列済みの配列から効率よくデータを探索するための方法である。
2分探索法は、整列されたデータの中央の値と対象データを比較し、それより前方にあるか後方にあるかを判断する。
前方にデータがある場合は、前半分のデータの中央のデータと比較し、後方にデータがある場合は、後半分のデータの中央のデータと比較する。
この操作を繰り返すことによって、検索する方法である。
要素数がn個の場合に2分探索法を使った場合の比較回数は,次の式で求めることができる。
平均比較回数 | : | (log2 n)回 | |
最大比較回数 | : | (log2 n)+1回 |
よってアが正解である。
問題8
自然数 n に対して,次のように再帰的に定義される関数 f (n)を考える。 f (5) の値はどれか。
f (n):if n ≦1 then return 1 else return n + f (n - 1)
ア | 6 |
イ | 9 |
ウ | 15 |
エ | 25 |
解答:ウ
<解説>
f (5) | = | 5+f (4) |
= | 5+4+f (3) | |
= | 5+4+3+f (2) | |
= | 5+4+3+2+f (1) | |
= | 5+4+3+2+1 | |
= | 15 |
問題9
平均命令実行時間が 20 ナノ秒のコンピュータがある。このコンピュータの性能は何MIPS か。
ア | 5 |
イ | 10 |
ウ | 20 |
エ | 50 |
解答:エ
<解説>
ナノ秒 | : | 10-9秒 |
MIPS | : | 10-6命令/秒 |
1秒当たりの命令実行回数 | = | 1秒÷平均命令実行時間 |
= | 1秒÷(20ナノ秒/命令) | |
= | 1秒÷(20×10-9秒/命令) | |
= | 1000÷(20×10-6) | |
= | 50×106命令 | |
= | 50MIPS |
問題10
シングルチップマイコンの特徴として,最も適切なものはどれか。
ア | PC のメイン CPU に適している。 |
イ | ROM は内蔵されているが,RAM は内蔵されていない。 |
ウ | 高速処理システム又は大規模なシステムに適している。 |
エ | 入出力機能が内蔵されている。 |
解答:エ
<解説>
シングルチップマイコン(ワンチップマイコン)とは,CPUに加えて,主記憶を構成するROM,RAMに加え,タイマや入出力機能などを一つのLSIに統合したものである。主に組込みシステムに用いられる。
ア | × | PCに使われるCPUは通常はROM,RAMが別々になっている。 |
イ | × | ROM,RAM は内蔵されている。 |
ウ | × | 組込みシステムに適している。 |
エ | ○ | 入出力機能が内蔵されている。 |
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