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平成21年度春季解答
問題66
共通フレーム 2007 によれば,企画プロセスの目的はどれか。
ア | 経営事業の目的,目標を達成するために必要なシステム化の方針及びシステムを実現するための実施計画を得る。 |
イ | 作業成果物及びプロセスが,定義された条件及び計画に従っていることを保証する。 |
ウ | 発見されたすべての問題を,識別,分析,管理及び制御して,解決することを確実にする。 |
エ | プロセスによって生成され記録されたシステム又はソフトウェア情報を文書化し,保守する。 |
解答:ア
<解説>
共通フレーム2007は、 コンピュータ・システムの開発において、システム発注側(ユーザー)と受注側(ベンダ)の間で相互の役割や業務の範囲・内容、契約上の責任などに対する誤解がないように、双方に共通して利用できるよう用語や作業内容の標準化するために作られたガイドラインである。
企画プロセスはシステム化の方針及びシステムを実現するための実施計画を目的とし,システム化構想及びシステム化計画の立案を行う。
共通フレーム2007におけるプロセスのレベルの構成は、次のとおりである。
ア | ○ | 企画プロセスの(主ライフサイクルプロセス)目的である。 |
イ | × | 品質保証プロセス(支援ライフサイクルプロセス)の目的である。 |
ウ | × | 問題解決プロセス(支援ライフサイクルプロセス)の目的である。 |
エ | × | 保守プロセス(主ライフサイクルプロセス)の目的である。 |
問題67
契約タイプで一括請負契約に属するものはどれか。
ア | 請け負った作業の履行に対するコストが償還され,更にプロジェクトのコスト見積りに対して一定比率の固定フィーを受け取る。 |
イ | 請け負った作業の履行に対するコストが償還され,事前に取り決めたフィーと,契約で定めたパフォーマンス目標レベルの達成度に応じたインセンティブを受け取る。 |
ウ | 契約で合意した内容を実現するために,実施された労務に対する対価が支払われる。 |
エ | 契約で合意した内容を実現するために,指定された期日までに決められた価格で作成された成果物に対して対価が支払われる。 |
解答:エ
<解説>
一括請負契約とは、受注者が仕事をやり遂げ、その成果物に対して発注者が報酬を支払う契約のこと。
ア | × | コスト・プラス・固定フィー契約(CPFF)に属する |
イ | × | コスト・プラス・インセンティブ契約(CPIF)に属する |
ウ | × | タイム・アンド・マテリアル契約(T&M)に属する |
エ | ○ | 一括請負契約に属する |
問題68
企業経営で用いられるベンチマーキングを説明したものはどれか。
ア | 企業全体の経営資源の配分を有効かつ総合的に計画して管理し,経営の効率向上を図ることである。 |
イ | 業務のプロセスを再設計し,情報技術を十分に活用して,企業の体質や構造を抜本的に変革することである。 |
ウ | 最強の競合相手又は先進企業と比較して,製品,サービス及びオペレーションなどを定性的・定量的に把握することである。 |
エ | 利益をもたらすことのできる,他社より優越した自社独自のスキルや技術に経営資源を集中することである。 |
解答:ウ
<解説>
ベンチマーキングとは、同じプロセスに関する優良・最高の事例(ベストプラクティス)を分析し、業務効率向上へとつなげる経営手法。
ア | × | ERP(Enterprise Resource Planning)に関する説明である。 |
イ | × | BPR(Business Process Reengineering)に関する説明である。 |
ウ | ○ | ベンチマーキングに関する説明である。 |
エ | × | コアコンピタンス経営に関する説明である。 |
問題69
競争戦略において,ニッチ戦略の特徴はどれか。
ア | 市場での地位向上とトップシェア奪取を目標とした差別化戦略の展開を図る。 |
イ | 総市場規模を拡大することでシェアを維持しながら新規需要の獲得を図る。 |
ウ | 他社が参入しにくい特定の市場に対して専門化し,高利益率を図る。 |
エ | リーダの行動を観察し,迅速に模倣することで製品開発などのコスト削減を図る。 |
解答:ウ
<解説>
マーケットシェアの大小に着目し、競争地位に応じた企業の戦略目標を提示する理論である競争地位戦略に関する問題である。
競争地位戦略では、マーケットシェアの観点から企業を4つに類型化し、競争地位に応じた戦略目標を提示している。
- リーダー
- 最大のマーケットシェアを持ち、業界を牽引する主導的立場にある企業。自社のシェアを維持、増大させるだけでなく、市場全体を拡大させることを戦略目標とする。
- チャレンジャー
- 業界で2、3番手に位置づく大企業で、リーダーに挑戦しトップを狙う企業。市場戦略による利益への影響を分析するPIMS研究によると、一般にシェアが高まると収益性が高まることがわかっています。そのため、攻撃対象を明確にし、競合他社の弱点をつくなどしてシェアを高めることを戦略目標とする。
- フォロワー
- 業界で2、3番手に位置づく大企業ですが、業界トップになることを狙わずに競合他社の戦略を模倣する企業。製品開発コストを抑え、高収益の達成を戦略目標とする。
- チャレンジャー
- シェアは高くありませんが、すきま市場(ニッチ市場)で独自の地位を獲得しようとする企業。扱い商品の価格帯や販売チャネルなどを限定し、専門化することで収益を高めることを戦略目標とする。
ア | × | チャレンジャー戦略の特徴である |
イ | × | リーダー戦略の特徴である |
ウ | ○ | ニッチ戦略の特徴である |
エ | × | フォロワー戦略の特徴である |
問題70
プロダクトライフサイクルにおける成長期の特徴はどれか。
ア | 市場が商品の価値を理解し始める。商品ラインもチャネルも拡大しなければならない。この時期は売上も伸びるが,投資も必要である。 |
イ | 需要が大きくなり,製品の差別化や市場の細分化が明確になってくる。競争者間の競争も激化し,新品種の追加やコストダウンが重要となる。 |
ウ | 需要が減ってきて,撤退する企業も出てくる。この時期の強者になれるかどうかを判断し,代替市場への進出なども考える。 |
エ | 需要は部分的で,新規需要開拓が勝負である。特定ターゲットに対する信念に満ちた説得が必要である。 |
解答:ア
<解説>
プロダクトライフサイクルとは、商品が市場に投入されてから、次第に売れなくなり姿を消すまでのプロセスのことである。
一般にプロダクトライフサイクルの段階区分は、導入期、成長期、成熟(市場飽和)期、衰退期の4段階で表現される。
ア | ○ | 成長期の特徴 |
イ | × | 成熟期の特徴 |
ウ | × | 衰退期の特徴 |
エ | × | 導入期の特徴 |
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