- トップページ
- ITパスポート
- 平成24年度秋季問題
- 平成24年度秋季解答・解説
平成24年度秋季解答
問題31
プロジェクト成果物が期待される品質を満たしていることを確認するために行う作業はどれか。
ア | プロジェクト成果物の作成に必要なツールの納品者の選定 |
イ | プロジェクト成果物のレビューの実施 |
ウ | プロジェクト成果物を作成するスケジュールの作成及び進捗管理の実施 |
エ | プロジェクト成果物を作成するためのそれぞれのメンバの役割と責任の定義 |
解答:イ
<解説>
ア | × | プロジェクト成果物が期待される品質を満たしていることを確認することができない。 |
イ | ○ | レビューとは、作成された仕様書やコードなどの成果物を開発者とは別の人が詳細に調べ、仕様や要求を満たす内容になっているか、誤りや不具合が無いか、資源の浪費や不必要な冗長さ、極端な低性能などの問題が無いかなどについて開発者にフィードバックする工程である。 レビューを行なうことで、プロジェクト成果物が期待される品質を満たしていることを確認することができる。 |
ウ | × | プロジェクト成果物が期待される品質を満たしていることを確認することができない。 |
エ | × | プロジェクト成果物が期待される品質を満たしていることを確認することができない。 |
問題32
図のプロセスでシステム開発を進める場合,システム方式設計に含める作業として,適切なものはどれか。
ア | システムの機能及び処理能力の決定 |
イ | ソフトウェアの最上位レベルの構造とソフトウェアコンポーネントの決定 |
ウ | ハードウェアやネットワークの構成の決定 |
エ | 利用者インタフェースの決定 |
解答:ウ
<解説>
各工程は次の順番で行なわれる。
- システム要件定義
- システム化の対象となる業務について,ユーザとなる人たちにヒヤリングを行い,システム化する範囲や対象業務を明確にし,新システムに必要な機能を検討する。
- ソフトウェア要件定義
- 業務の手順を整理して,システムで扱うデータや処理の流れ,ソフトウェアの内容を決める。また,画面や帳票などユーザが直接扱うインタフェース部分の仕様を検討する。セキュリティ対策やシステムの保守方法などについてもこの段階で決めておく。
- システム方式設計
- ハードウェアの構成,調達するソフトウェアパッケージ,システムの処理方式など,要件定義書に記載された機能の実現に必要なシステムの構成を決定する。
- ソフトウェア方式設計(内部設計)
- 開発するシステムを,「入金処理」や「座席予約」などの大まかな機能ごとにコンポーネント(サブシステム)に分割して機能を定義し,それらのコンポーネント間をつなぐインタフェースの仕様などを設計していく。
- ソフトウェア詳細設計(プログラム設計)
- コンポーネントをさらに小さな単位のモジュール(ユニット)に分割し,各モジュールが持つ機能やモジュール間のインタフェースなどについて定義する。
- ソフトウェアコード生成・テスト
- ソフトウェアのプログラミングが行なわれ単体テストが実行される。
ア | × | システム要件定義に含める作業である。 |
イ | × | ソフトウェア方式設計に含める作業である。 |
ウ | ○ | システム方式設計に含める作業である。 |
エ | × | ソフトウェア要件定義に含める作業である。 |
問題33
ソフトウェア開発におけるシステムテストに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア | 開発側が開発の最終段階のテストとして実施し,システム要件を満たしているか確認する。 |
イ | システム要件定義に過不足がないか確認する。 |
ウ | プログラムの単体テストおよび結合テストを同時に実施する。 |
エ | 利用者が開発者からは独立して実施し,完成したシステムの実務への適合性を確認する。 |
解答:ア
<解説>
各テストの特徴は次のとおりである。
- 単体テスト
- プログラムが単体で稼働する際の処理が正常に行なわれているかをチェックする。
- 結合テスト
- プログラム間のデータの受け渡し状況についてその正当性を検査する。
- システムテスト
- システム全体が正常に機能しているかどうかを検査する。開発側が開発の最終段階として実施する。
- 運用テスト
- 利用者の視点からシステムを用いて業務が正常に運用できるかを検査する。
ア | ○ | システムテストに関する記述である。 |
イ | × | システム要件定義に過不足がないか確認するのは、レビューで行なう。 |
ウ | × | 単体テストを先に実行してから結合テストを実施する。 |
エ | × | 運用テストに関する記述である。 |
問題34
ITガバナンスを説明したものはどれか。
ア | 企業の社員個人の保有する知識を蓄積し,それを社内で共有することによって,社員のスキルや創造力を高めて企業競争力の強化を図る。 |
イ | 個々のIT投資の正当性の評価をするものではなく,経営戦略とIT戦略との整合性や投資効果,組織の在り方などの評価のフレームワークを適用する。 |
ウ | 財務,顧客,内部業務プロセス,学習の四つの視点を用いて戦略に適合した個別の実施項目,数値目標などを設定してモニタリングすることで企業変革を推進する。 |
エ | 複数の企業で共通的に存在する業務を,企業から切り離して集中・統合して独立させ,それぞれの企業で共有してサービス提供を受けることで経営の効率化を目指す。 |
解答:イ
<解説>
ITガバナンスとは、企業が競争優位性を構築するために、IT戦略の策定・実行をガイドし、あるべき方向へ導く組織能力のことである。
ア | × | ナレッジマネジメントの説明である。 |
イ | ○ | ITガバナンスの説明である。 |
ウ | × | バランススコアカードの説明である。 |
エ | × | シェアードサービスの説明である。 |
問題35
システム監査の内容として,適切なものはどれか。
ア | 開発されたシステムを,実際にシステムを使う利用者自身が,本番稼働してよいかどうかを判断するためにテストすること |
イ | システムを利用するための認証として,指紋,虹彩,声紋などの身体的特徴による本人確認を行うこと |
ウ | 組織体の情報システムに関わるリスク対策が適切に整備・運用されているかを,独立的な立場で検証すること |
エ | ネットワークを通じて外部からシステムに侵入し,無断でデータやプログラムを盗み見たり,改ざん・破壊などを行ったりすること |
解答:ウ
<解説>
システム監査は、監査対象から独立した客観的な立場で行われる情報システムの監査である。
システム監査では,組織体の情報システムそのものや、情報システム に関連する業務を対象として、情報システムのコントロール(方針やルール,管理策のこと)が適切に整備され、運用されているかを検証または評価する。
ア | × | 運用テストの説明である。 |
イ | × | バイオメトリクス認証の説明である。 |
ウ | ○ | システム監査の説明である。 |
エ | × | クラッキングの説明である。 |
お問い合わせ