- トップページ
- 高度共通 午前1
- 平成22年度春季問題
- 平成22年度春季解答・解説
平成22年度春季解答
問題6
三つの媒体A~Cに次の条件でファイル領域を割り当てた場合、割り当てた領域の総量が大きい順に媒体を並べたものはどれか。
[条件] | ||
(1) | ファイル領域を割り当てる際の媒体選択アルゴリズムとして、空き領域の最大の媒体を選択する方式を採用する。 | |
(2) | 割当て要求されるファイル領域の大きさは、順に90、30、40、40、70、30(Mバイト)であり、割り当てられたファイル領域は、途中で解放されない。 | |
(3) | 各媒体は容量が同一であり、割当て要求に対して十分な大きさをもち、初めはすべて空きの状態である。 | |
(4) | 空き領域の大きさが等しい場合には、A,B,Cの順に選択する。 |
ア | A,B,C |
イ | A,C,B |
ウ | B,A,C |
エ | C,B,A |
解答:エ
<解説>
[条件]にしたがって、90、30、40、40、70、30(Mバイト)を割り当てると次のようになる。
したがって、(エ)C,B,Aが正解である。
問題7
プログラミングツールの機能の説明のうち、適切なものはどれか。
ア | インスペクタは、プログラム実行時にデータの内容を表示する。 |
イ | シュミレータは、プログラム内又はプログラム間の実行経路を表示する。 |
ウ | トレーサは、プログラム単位の機能説明やデータ定義の探索を容易にする。 |
エ | ブラウザは、文字の挿入、削除、置換などの機能によってプログラムのソースコードを編集する。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | インスペクタ(inspector) とは、プログラミングやデバックを行うときに、各オブジェクトのデータ構造や値を確認するためのツールである。 |
イ | × | トレーサ(tracer) に関する説明である。 シミュレーターは、現実的に実験することが困難な場合に、その仮想的なモデルを作成して模擬的に実験するハードウェアやソフトウェアのことであ |
ウ | × | ブラウザに関する説明である。 トレーサ(tracer) は、プログラムのトレースを支援するツールである。追跡プログラムとも呼ばれる。 プログラムを実行したときに、命令が実行された順番、レジスタや変数の値、実行結果などを出力してプログラムのどの部分が誤っているのかを見つけやすくするためのものである。 |
エ | × | エディタに関する説明である。 |
問題8
SRAMと比較した場合のDRAMの特徴はどれか。
ア | SRAMよりも高速なアクセスが実現できる。 |
イ | データを保持するためのリフレッシュ動作が不要である。 |
ウ | 内部構造が複雑になるので、ビット当たりの単価が高くなる。 |
エ | ビット当たりの面積を小さくできるので、高集積化に適している。 |
解答:エ
<解説>
メモリに使用される素子には、SRAMとDRAMがある。
- SRAM(Synchronous DRAM)
-
- アクセス速度が高速
- フリップフロップ回路で構成される
- ビット当たりの単価が高価
- 高集積化が困難
- リフレッシュが不要
- DRAM(Dynamic Random Access Memory)
-
- アクセス速度が低速
- コンデンサで構成される
- ビット当たりの単価が安価
- 高集積化が容易
- リフレッシュが必要
ア | × | SRAMの方が高速である。 |
イ | × | DRAMはリフレッシュが必要である。 |
ウ | × | DRAMはビット当たりの単価は低い。 |
エ | ○ | DRAMは高集積化が容易である。 |
問題9
一般的に専門家が、様々なユーザインタフェース設計によく当てはまる経験則を基にして、インタフェースを評価する方法はどれか。
ア | 回顧法 |
イ | 思考発話法 |
ウ | 認知的ウォークスルー法 |
エ | ヒューリスティック評価法 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 回顧法はユーザに実際の操作をしてもらい、終了後にインタビューを行って問題を分析する方法である。 システム使用中のユーザに余計な負担をかけずに調査することができる。 |
イ | × | 思考発話法はユーザに実際の操作を行ってもらい、操作中に起こった問題点などを発言してもらう方法である。 ユーザがどのような思考をしながらシステムを利用しているか知ることができる。 |
ウ | × | 認知的ウォークスルー法は、専門家がユーザになったつもりで対象システムを操作して評価を行う方法である。 実際のユーザに評価してもらう時間や費用がない場合などに実施しやすい。 |
エ | ○ | ヒューリスティック評価法は、専門家の経験則にしたがってチェックリストを作成して評価を行う方法である。 開発初期など実際のシステムが存在しない状態でも仕様書を基に評価することができる。 |
問題10
音声などのアナログデータをディジタル化するために用いられるPCMで、音の信号を一定の周期でアナログ値のまま切り出す処理はどれか。
ア | 暗号化 |
イ | 標本化 |
ウ | 符号化 |
エ | 量子化 |
解答:イ
<解説>
PCM(Pulse Code Modulation)方式はアナログデータである音声波形を単位時間ごとに区切ってサンプリング(標本化)し、その時の振幅幅をデジタルの数値に変換(量子化)することで音声をデジタル化する。
したがって、イが正解である。
お問い合わせ