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- 平成23年度特別問題
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平成23年度特別解答
問題1
相関係数に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア | すべての標本点が正の傾きを持つ直線上にあるときは,相関係数が+1になる。 |
イ | 変量間の関係が線形の時は,相関係数が0になる。 |
ウ | 変量間の関係が非線形の時は,相関係数が負になる。 |
エ | 無相関の時は,相関係数が-1になる。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | すべての標本点が正の傾きをもつ直線上にあるときは,相関係数が +1 になる。 |
イ | × | 変量間の関係が線形のときは,相関係数は1に近い値または-1に近い値をとる |
ウ | × | 変量間の関係が非線形のときは,相関係数は0に近い値をとる |
エ | × | 無相関のときは,相関係数が 0 になる。 |
問題2
あるプログラム言語において,識別子(identifier)は,先頭が英字で始まり,それ以降に任意個の英数字が続く文字列である。これを BNF で定義したとき,【 a 】 に入るものはどれか。
<digit>::=0|1|2|3|4|5|6|7|8|9 | |
<leter>::=A|B|C|…|X|Y|Z|a|b|c|…|x|y|z | |
<identifier>::= 【 a 】 |
ア | <leter>|<digit>|<identifier><leter>|<identifier><digit> |
イ | <leter>|<digit>|<leter><identifier>|<identifier><digit> |
ウ | <leter>|<identifier><digit> |
エ | <leter>|<identifier><digit>|<identifier><leter> |
解答:エ
<解説>
BNF(バッカス・ナウア記法)とは、文脈自由文法を定義するのに用いられるメタ言語のことで、一般にBNFやBN記法と略される。
BNFでは、「<identifier>::=」はidentifier を定義するという意味で、「|」は、「または」を意味する。
これより
- <digit>は0~9のいずれか1文字である。
- <leter>はA~Zのいずれか1文字である。
事が分かる。
ア | × | "1AB"のような先頭が数字の文字列が許されてしまう。 |
イ | × | "1AB"のような先頭が数字の文字列が許されてしまう。 |
ウ | × | ”AB123XYZ”のような最後の文字が英字のデータが許されない。 |
エ | ○ | 正しい。 |
問題3
キーが小文字のアルファベット1文字(a,b,・・・,zのいずれか)であるデータを、大きさが10のハッシュ表に格納する。ハッ シュ表として、アルファベットのASCIIコードを10進表記法で表したときの1の位を用いることにする。衝突が起こるキーの組み合わせはどれか。 ASCIIコードは、昇順に連続した2進数が、アルファベット順にコードとして割り当てられている。
ア | aとi |
イ | bとr |
ウ | cとl |
エ | dとx |
解答:エ
<解説>
ハッシュ表を作成すると、次のようになる。
ア | × | a(0)とi(8)なので衝突しない。 |
イ | × | b(1)とr(7)なので衝突しない。 |
ウ | × | c(2)とl(1)なので衝突しない。 |
エ | ○ | d(3)とx(3)なので衝突する。 |
問題4
主記憶アクセスの高速化技術であるライトバック方式における、キャッシュメモリ及び主記憶への書込みの説明として、適切なものはどれか。
ア | キャッシュメモリ及び主記憶の両方に同時に書き込む。 |
イ | キャッシュメモリにだけ書き込み、対応する主記憶の更新は、キャッシュメモリからデータが追い出されるときに行う。 |
ウ | キャッシュメモリへの書込みと同時にバッファに書き込んだ後、バッファから主記憶へ順次書き込む。 |
エ | 主記憶を、独立して動作する複数のブロックに分けて、各ブロックに並列に書き込む。 |
解答:イ
<解説>
書込み命令が実行された時に、キャッシュメモリと主記憶の両方を書き換える方式のことを、ライトスルー方式(write through) ,キャッシュメモリだけを書き換えておき、主記憶の書き換えはブロックの入れ替え時に行う方式のことを、ライトバック(write back) 方式という。
ア | × | ライトスルー方式である。 |
イ | ○ | ライトバック方式である。 |
ウ | × | ライトスルー方式である。 |
エ | × | メモリインタリーブである。 |
問題5
システムの稼働率を表す式はどれか。
ア | (平均故障間隔 + 平均修理時間) / 平均修理時間 |
イ | (平均故障間隔 - 平均修理時間) / 平均故障間隔 |
ウ | 平均故障間隔 / (平均故障間隔 + 平均修理時間) |
エ | 平均修理時間 / (平均故障間隔 + 平均修理時間) |
解答:ウ
<解説>
稼働率は、次の式で計算することができる。
稼働率 | = | MTBF(Mean Time Between Failure:平均故障間隔) | |
MTBF(Mean Time Between Failure:平均故障間隔)+MTTR(Mean Time To Repair:平均修理時間) |
- MTBF(Mean Time Between Failure:平均故障間隔)
- ある機器やシステムが故障するまでの時間の平均値。
- MTTR(Mean Time To Repair:平均修理時間)
- 故障したコンピュータシステムの復旧にかかる時間の平均値。
したがって、ウが正解である。
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