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令和6年度秋季問題
問題19
プロジェクトマネジメントにおけるファストトラッキングの例として,適切なものはどれか。
ア | クリティカルパス上のアクティビティの開始が遅れたので,そのアクティビティに人的資源を追加した。 |
イ | コストを削減するために,これまで承認されていた残業を禁止した。 |
ウ | 仕様の確定が大幅に遅れたので,プロジェクトの完了予定日を延期した。 |
エ | 設計が終わったモジュールから順にプログラム開発を実施するようにして,スケジュールを短縮した。 |
プロジェクトマネジメントにおけるファストトラッキングの例として,適切なものはどれか。
ア | クリティカルパス上のアクティビティの開始が遅れたので,そのアクティビティに人的資源を追加した。 |
イ | コストを削減するために,これまで承認されていた残業を禁止した。 |
ウ | 仕様の確定が大幅に遅れたので,プロジェクトの完了予定日を延期した。 |
エ | 設計が終わったモジュールから順にプログラム開発を実施するようにして,スケジュールを短縮した。 |
解答:エ
<解説>
プロジェクトマネジメントにおけるスケジュール短縮技法の一つである「ファストトラッキング」の具体的な例を問う問題である。 ファストトラッキングとは、本来は直列(順番)に行うべきアクティビティやフェーズを、先行するものが完了する前に後続のものを開始することで、プロジェクト全体の期間を短縮する手法である。例えば、設計がすべて完了してから開発に着手するのではなく、設計が完了したモジュールから順次開発を開始する、といった進め方がこれにあたる。
この手法は、コストを増やさずに期間を短縮できる可能性がある一方で、先行工程での変更が後続工程に手戻りを発生させるリスクを高めるという側面も持つ。
ア | × | 「クラッシング」と呼ばれるスケジュール短縮技法の例である。クラッシングは、人的資源や設備といったリソースを追加投入することで、アクティビティの所要期間を短縮する手法を指す。 ファストトラッキングは工程の順序を変更するのに対し、クラッシングは資源の追加によって期間を短縮する点で異なる。 |
イ | × | コスト削減を目的とした活動であり、スケジュール短縮を目的とするものではない。残業の禁止は、むしろプロジェクトのスケジュール遅延につながる可能性がある。ファストトラッキングとは全く関係がない。 |
ウ | × | スケジュールの遅延という問題に対して、完了予定日を調整(延期)しただけであり、スケジュールを短縮するための技法ではない。 |
エ | ○ | ファストトラッキングの説明である。 本来、設計工程が全て完了してから開発工程に入るのが順序的なやり方(ウォーターフォール型)である。しかし、設計完了を待たずに、一部の設計が終わったモジュールから開発を並行して進めることで全体のスケジュールを短縮している。 |
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