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令和6年度秋季問題

問題26

コ・クリエーション戦略の特徴はどれか。

企業の営業部門と製造部門が協働し,特定の商品・サービスに限定して徹底的に自前主義にこだわることによって強みを発揮する。
顧客が自らのアイデアを商品の仕様に具体的に落とし込み,企業に製品を製造してもらう。
顧客や企業ネットワークの力を活用し,商品・サービスだけでなく,顧客の経験までを含めて差別化可能な価値を創造する。
自社に不足する経営資源をM&Aによって強化し,従来にない価値をより素早く創造する。

コ・クリエーション戦略の特徴はどれか。

企業の営業部門と製造部門が協働し,特定の商品・サービスに限定して徹底的に自前主義にこだわることによって強みを発揮する。
顧客が自らのアイデアを商品の仕様に具体的に落とし込み,企業に製品を製造してもらう。
顧客や企業ネットワークの力を活用し,商品・サービスだけでなく,顧客の経験までを含めて差別化可能な価値を創造する。
自社に不足する経営資源をM&Aによって強化し,従来にない価値をより素早く創造する。

解答:ウ

<解説>

コ・クリエーション(co-creation)とは、「共創」と訳され、企業と顧客、あるいは企業間など複数の主体が協働して新たな価値を創り出す戦略である。 従来のように企業が一方的に製品・サービスを提供するのではなく、顧客の体験や参加を価値創造の中心に置く点が特徴である。

「顧客との対話」「アクセス」「リスクの共有」「透明性」という4つの原則を掲げている。

× 社内協働(内部統合)に関する記述であり、コ・クリエーションの本質である「外部との共創」ではない。 また「自前主義にこだわる」という表現は、むしろ外部との連携を排除する姿勢であり、共創戦略の方向性と真逆である。したがって誤りである。
× 一見コ・クリエーションに近いが、実際にはマス・カスタマイゼーション(mass customization)の説明である。 顧客が仕様を選択・設計し、それに基づいて企業が製造する仕組みであり、顧客は「参加者」であるが、価値共創の主体ではない。 コ・クリエーションでは顧客が単なる設計者ではなく、価値の意味づけ・体験の創出にも関与する点で異なる。
「顧客や企業ネットワークの力を活用」「経験までを含めた価値創造」という表現が、コ・クリエーションの核心を的確に表している。 コ・クリエーションでは、単なる製品の改良ではなく、顧客の体験・感情・参加プロセス自体を価値の一部とする。 例えば、SNS上で顧客の意見を取り入れたり、クラウドファンディングで顧客と共に商品開発を行ったりすることがその具体例である。
× 本選択肢は誤りである。これはM&A(合併・買収)戦略の説明である。M&Aは、他社の技術、人材、販路といった経営資源を獲得し、事業成長を加速させるための有効な手段の一つである。しかし、これは企業間の資本移動を伴う手法であり、顧客やコミュニティといった広範なステークホルダーとの対話と協働を通じて価値を創造するコ・クリエーションとはアプローチが根本的に異なる。