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令和6年度秋季問題

問題27

企業における研究,開発,事業化,そして産業化へとステージが移行する過程の中で,事業化から産業化に移行するときの,競合製品との競争過程にある障壁を何と呼ぶか。

キャズム
死の谷
ダーウィンの海
魔の川

企業における研究,開発,事業化,そして産業化へとステージが移行する過程の中で,事業化から産業化に移行するときの,競合製品との競争過程にある障壁を何と呼ぶか。

キャズム
死の谷
ダーウィンの海
魔の川

解答:ウ

<解説>

× キャズムとは、新しい技術や製品が市場に普及していく過程で、初期採用者(アーリーアダプター)とその次の顧客層である前期追随者(アーリーマジョリティ)との間に存在する深い溝(普及の障壁)を指すマーケティング理論の用語である。これは製品が市場投入された後の普及プロセスにおける障壁であり、競合との生存競争に主眼を置いた「ダーウィンの海」とは概念の焦点が異なるため、本問題の解答としては適切ではない。
× 死の谷(デスバレー)とは、「応用研究・開発」の段階から「事業化(製品化)」の段階へ移行する際に存在する障壁のことである。技術的には有望であっても、製品化に必要な資金の枯渇や量産体制の未整備などが原因で、事業化に至らずにプロジェクトが頓挫してしまう困難さを指す。問題文が問うている「事業化から産業化」の段階とは異なるため、不正解である。
ダーウィンの海とは、研究開発を経て事業化(製品化・市場投入)に成功した製品やサービスが、次の「産業化」(市場に定着し事業として成功する)の段階へ移行する際に直面する障壁のことである。市場に投入された製品は、多数の競合製品との厳しい競争や、顧客からの評価といった淘汰の波にさらされる。この市場での生存競争を、生物の進化論における適者生存にたとえ、「ダーウィンの海」と呼ぶ。
× 魔の川(デビルリバー)とは、研究開発プロセスの最も初期に存在する障壁で、「基礎研究」の成果を「応用研究・開発」へとつなげる段階の困難さを指す。優れた研究成果が生まれても、実用化や製品化への道筋が見えず、開発段階に進めない状況を指す。問題文が問うている段階よりも前の障壁であるため、不正解である。