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令和6年度秋季問題

問題29

企業経営において,経営理念,経営戦略,事業戦略は,経営理念を最上位とするピラミッドを形成している。経営理念,経営戦略,事業戦略の関係性で適切なものはどれか。

経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど具体的な内容であるのに対して,下位にいくほど抽象的な内容となっている。
経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど短期的な視点であるのに対して,下位にいくほど中長期的な視点となっている。
経営理念を達成するために経営戦略を策定し,経営戦略という目標を達成するために事業戦略に分解する。
経営理念を達成するために事業戦略を策定し,事業戦略という目標を達成するために経営戦略に分解する。

企業経営において,経営理念,経営戦略,事業戦略は,経営理念を最上位とするピラミッドを形成している。経営理念,経営戦略,事業戦略の関係性で適切なものはどれか。

経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど具体的な内容であるのに対して,下位にいくほど抽象的な内容となっている。
経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど短期的な視点であるのに対して,下位にいくほど中長期的な視点となっている。
経営理念を達成するために経営戦略を策定し,経営戦略という目標を達成するために事業戦略に分解する。
経営理念を達成するために事業戦略を策定し,事業戦略という目標を達成するために経営戦略に分解する。

解答:ウ

<解説>

× 「経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど具体的で,下位ほど抽象的」とする記述は誤りである。 実際には、上位ほど抽象的・概念的であり、下位にいくほど具体的・実行的な内容となる。 経営理念は企業の存在意義・社会的使命を示す抽象度の高い内容であり、定性的で長期的な指針を意味する。 一方、事業戦略は具体的な事業領域や市場での行動方針を定めるものであり、より実践的・数値的・短中期的な計画となる。 したがって、記述の方向性が逆転している点で不適切である。
× 「上位ほど短期的で,下位ほど中長期的」という記述も誤りである。 経営理念は最も長期的な視点に立つものであり、企業が将来にわたってどのような価値を社会に提供するかを定める。 これを踏まえて経営戦略が中長期的な経営方針を策定し、事業戦略はより短期的な事業単位での実行計画を立てる構造となる。 したがって、期間の方向性もこの選択肢と逆である。
経営理念・経営戦略・事業戦略の関係はトップダウンの階層構造である。 すなわち、まず企業の存在意義や価値観を示す「経営理念」を基礎に置き、それを実現するために「経営戦略」を策定する。 経営戦略は企業全体としての方向性(どの分野に資源を投入するか、どの市場で競争するかなど)を示し、 その具体的な実行段階として、各事業単位が「事業戦略」を策定して実行に移す。 このように、経営理念 → 経営戦略 → 事業戦略という論理的な分解関係に基づいている点で、ウの記述が最も正しい。
× 「経営理念を達成するために事業戦略を策定し,事業戦略という目標を達成するために経営戦略に分解する」という記述は、 階層の上下関係を逆転させているため誤りである。 経営理念を実現するには、まず企業全体の方向性である経営戦略を定め、 その後に部門・事業単位ごとの具体的な行動計画である事業戦略へと展開する。 したがって、経営戦略が事業戦略の上位に位置するという原則に反している。