必ず受かる情報処理技術者試験

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平成27年度春季解答

問題1

ISO21500によれば、プロジェクトガバナンスを維持する責任は誰にあるか。

プロジェクトの管理面でプロジェクトマネージャを支援するプロジェクトメネジメントチーム
プロジェクトの立上げから終結までのプロセスを指揮するプロジェクトマネージャ
プロジェクトの要求事項を明確にし、プロジェクトの成果を享受する顧客
プロジェクトを継承して経営的判断を下すプロジェクトスポンサ、又は上級経営レベルでの指導をするプロジェクト運営委員会

解答:エ

<解説>

ガバナンスは、組織を管理、制御するためのフレームワークである。プロジェクトガバナンスには、具体的なプロジェクト活動に関係する組織のガバナンス領域が含まれるが、それに限定されるものではない。

一般にプロジェクトの適切なガバダンスを維持する責任は、プロジェクトスポンサ、又はプロジェクト運営委員会に割り当てられる。

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問題2

工程別の生産性が次のとおりのとき、全体の生産性を表す式はどれか。

[工程別の生産性]

設計工程:Xステップ/人月

製造工程:Yステップ/人月

試験工程:Zステップ/人月

解答:エ

<解説>

  1. 1ステップの作業に要する各工程の工数を計算する。

  2. 1人月あたりの生産性を計算する。

したがって、エが正解である。

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問題3

PMBOKによれば、組織のプロセス資産に分類されるものはどれか。

課題と欠陥のマネジメントの手順
ステークホルダのリスク許容度
組織のインフラストラクチャ
組織の文化、体制、ガバナンス

解答:ア

<解説>

<解説>

PMBOKガイドには、組織のプロセス資産について次の記述がある。

組織のプロセス資産は、次の2つのカテゴリに分けることができる。

  1. プロセスと手順
  2. 企業の知識ベース
プロセスと手順

立ち上げと計画

  • ガイドラインと基準
  • 各種方針と標準化された手順
  • 各種テンプレート

実行と監視・コントロール

  • 変更管理手順
  • 財務管理手順
  • 課題と欠陥のマネジメント手順
  • 組織のコミュニケーション要求事項
  • 作業認可のための優先順位決定、承認、認可書発行の手順
  • リスクコントロール手順
  • 標準化されたガイドライン、作業指示書、提案書の評価基準、パフォーマンスの測定基準

終結

  • プロジェクト終結に関するガイドラインまたは要求事項
企業の知識ベース
  • コンフィギュレーション・マネジメントに関する知識ベース
  • 財務データベース
  • 過去の情報と教訓の知識ベース
  • 課題と欠陥のマネジメントに関するデータベース
  • プロセス測定データベース
  • 過去のプロジェクトのプロジェクト・ファイル

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問題4

過去のプロジェクトの開発実績から構築した作業配分モデルがある。

システム要件定義からシステム内部開発までをモデルどおりに進め、228日で完了してプログラム開発を開始した。

現在、200本のプログラムのうち100本のプログラム開発を完了し、残りの100本は未着手の状況である。

プログラム開発以降もモデルどおりに進捗すると仮定するとき、プロジェクト全体の完了まであと何日掛かるか。

140
150
161
172

解答:イ

<解説>

  1. プロジェクト全体の予定日数を計算する。
    要件定義からシステム内部設計までを,228 日で完了したとしているので,
    要求定義(0.25)+システム外部設計(0.21)+システム内部設計(0.11)= 0.57 を 228 日で完了している。
    したがって,プロジェクト全体の予定日数は,228 ÷ 0.57 = 400 日である。
  2. プログラム開発の進捗率を計算する。
    200 本が全体のプログラム本数である。100 本が完成し,残り 100 本が未着手なので,プログラム開発の進捗率は半分である。
    これを期間比に換算すると,0.11÷2= 0.055 である。
  3. プロジェクト全体の完了までに必要な日数を計算する。
    残りの工程の期間比は,残りのプログラム開発(0.055)+結合テスト (0.11)+システムテスト(0.21)= 0.375 である。
    つまり,残り日数は 0.375 × 400 = 150 日 である。

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問題5

表はRACIチャートを用いた、あるプロジェクトの責任分担マトリクスである。

設計アクティビティにおいて、説明責任をもつ要員は誰か。

阿部
伊藤と佐藤
鈴木と田中
野村

解答:エ

<解説>

RACI図(RACIチャート)は、プロジェクトや何らかの工程をチームあるいは人々に役割分担させる際に使用される図の一種である。複数の組織が共同で行うプロジェクトなどで、役割分担を明確化するのに特に有効とされる。

RACI図は、タスクを4種類の参加者の責任型に分割する。また、プロジェクトや工程毎に各参加者には異なる役割が割り当てられる。この責任型の名称の頭字語が RACI である。

  • Responsible(実行責任者) - タスク達成のために働く責任者。複数のリソースについて責任を持つことがある。
  • Accountable(説明責任者) - タスクの正しい完了について外部からの問合せに対して責任を持って対応する。各タスクの窓口は1つでなければならない。
  • Consulted(協業先) - 意見を求められる者。双方向の対話。
  • Informed(報告先) - 進捗を常に把握している者。一方向の通信。

したがって、次のようになるので、野村が正解である。

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