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平成28年度春季解答
問題16
JIS X 0160において、“開発者は、ソフトウェア結合のために暫定的なテスト要求事項及びスケジュールを定義し、文書化する。”というタスクを実施するプロセスはどれか。
| ア | ソフトウェア結合 | 
| イ | ソフトウェア詳細設計 | 
| ウ | ソフトウェア適格性確認テスト | 
| エ | ソフトウェア方式設計 | 
解答:エ
<解説>
「テスト要求事項及びスケジュールを定義し」とあるので設計段階だと判断できる。また「ソフトウェア結合のために」とあるので,ソフトウェア方式設計になる。
したがって正解はエになる。
問題17
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
| ア | 乾電池のプラスとマイナスを逆にすると、乾電池が装填できないようにする。 | 
| イ | 交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。 | 
| ウ | ネットワークカードのコントローラを二重化しておき、故障したコントローラの方を切り離しても運用できるようにする。 | 
| エ | ハードディスクにRAID1を採用して、MTBFで示される信頼性が向上するようにする。 | 
解答:イ
<解説>
| ア | × | フールプルーフの説明である。 フールプルーフとは、産業の分野において、使用者が誤った操作をしても危険な状況を招かないように、あるいはそもそも誤った操作をさせないようにしておくという設計思想のことである。 | 
| イ | ○ | フェールセーフの説明である。 フェールセーフとは、故障や操作ミス、設計上の不具合などの障害が発生することをあらかじめ想定し、起きた際の被害を最小限にとどめるような工夫をしておくという設計思想のことである。 | 
| ウ | × | フェールソフトの説明である。 フェールソフトとは、故障箇所を切り離すなど被害を最小限に抑え、機能低下を許しても、システムを完全には停止させずに機能を維持した状態で処理を続行(縮退運転)する設計思想のことである。 | 
| エ | × | フォールトトレランスの説明である。 フォールトトレラント設計は、システム設計の手法であり、システムの一部に問題が生じても全体が機能停止するということなく(たとえ機能を縮小しても)動作し続けるようにする設計思想のことである。 | 
問題18
CMMIの目的として、最も適切なものはどれか。
| ア | 各種ソフトウェア設計・開発技法を使って開発作業を自動化し、ソフトウェア開発の生産性を向上を図る。 | 
| イ | 共通の物差しとして用いることによって、国内におけるシステム及びソフトウェア開発とその取引の明確化を可能にする。 | 
| ウ | 組織がプロセスを改善することに役立つ、ベストプラクティスの適用に対する手引を提供する。 | 
| エ | 特定の購入者と製作者の間で授受されるソフトウェア製品の品質保証を行い、顧客満足度の向上を図る。 | 
解答:ウ
<解説>
CMMI(Capability Maturity Model Integration :能力成熟度モデル統合版)とは、ソフトウェア開発を中心としたプロセスの成熟度を評価するための指標のことである。
CMMIの成熟度| 成熟度 | 内容 | 
|---|---|
| レベル1 初期レベル | 開発プロセスが管理されず、場当たり的で混沌としておりプロジェクトの繰り返し能力がない。 | 
| レベル2 管理されたレベル | 開発プロセスが管理され、スケジュールと予算が容認できる範囲内に収まっている。 | 
| レベル3 定義されたレベル | 開発プロセスが明示的に定義され、組織内でそれを共有し利用している。 | 
| レベル4 定量的に管理されたレベル | 実績が定量的に把握され、プロセスが定量的に管理されている。 | 
| レベル5 最適化しているレベル | 組織的にプロセスを改善する仕組みがあり、最適化している。 | 
| ア | × | CASE(Computer Aided Software Engineering)の目的である。 | 
| イ | × | SLCP-JCF98の目的である。 | 
| ウ | ○ | CMMI(Capability Maturity Model Integration :能力成熟度モデル統合版)の目的である。 | 
| エ | × | SLAの目的である。 | 
問題19
XP(eXtreme Programing)のプラクティスの一つに取り入れられているものはどれか。
| ア | 構造化プログラミング | 
| イ | コンポーネント指向プログラミング | 
| ウ | ビジュアルプログラミング | 
| エ | ペアプログラミング | 
解答:エ
<解説>
XP (Extreme Programming:エクストリームプログラミング)は,アジャイル型開発手法の先駆けである。開発の初期段階の設計よりもコーディングとテストを重視し,各工程を順番に積み上げていくことよりも,常にフィードバックを行って修正·再設計していくことを重視する。
開発のプラクティスには、次のもの等がある。
- ペアプログラミング(エ)
- リファクタリング
- 短時間でのリリース
- ソースコードの共同所有
- 継続的インテグレーション
- 週40時間労働
- コーディング規約の遵守
したがって、エが正解である。
問題20
ITILで定義されるサービスのライフサイクルにおけるサービストランジション段階の説明はどれか。
| ア | 規定された要件と制約に沿って、サービスを運用に移行し、確実に稼働させることである。 | 
| イ | サービスの効率、有効性、費用対効果の観点で運用状況を継続的に測定し、改善していくことである。 | 
| ウ | サービスの内容を具体的に決めることである。 | 
| エ | 戦略的資産として、どのようにサービスマネジメントを設計、開発、導入するかについての手引きを提供することである。 | 
解答:ア
<解説>
サービストランジション(サービス移行)はサービスデザインで設計されたサービスを本番環境へ移行・導入することをゴールとしたプロセスです。
| ア | ○ | 移行しているので、サービストランジションの説明である。 | 
| イ | × | 継続的サービス改善の説明である。 | 
| ウ | × | サービスデザイン(サービス設計)の説明である。 | 
| エ | × | サービスストラテジ(サービス戦略)の説明である。 | 
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