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平成31年度春季解答
問題6
WBSを構成する個々のワークパッケージの進捗率を測定する方法のうち,ワークパッケージの期間が比較的長い作業に適した,重み付けマイルストーン法の説明はどれか。
ア | 作業を開始したら50%,作業が完了したら100%というように,作業の"開始"と"完了"の2時点について,計上する進捗率を決めておく。 |
イ | 設計書の作成作業において,"複雑な入出力に関する記述を終えたら70%とする"というように,計測者の主観で進捗率を決める。 |
ウ | 設計書のレビューを完了したら60%,社内承認を得たら80%というように,あらかじめ設定した作業の区切りを過ぎるごとに計上する進捗率を決めておく。 |
エ | 全部で10日間の作業のうち5日を経過したら50%というように,全作業期間に対する経過した作業期間の比で進捗率を決める。 |
解答:ウ
<解説>
重み付けマイルストーン法は,設計書のレビューや承認などのマイルストーン完了(作業の区切りを過ぎる)ごとに重み付けした比率を決める(計上する進捗率を決めておく)方法をいう。
したがって,選択肢ウの説明になる。
問題7
PMBOKガイド第6版によれば,"ステークホルダー・エンゲージメントのマネジメント"で行う活動はどれか。
ア | 交渉やコミュニケーションを通してステークホルダーの期待をマネジメントする。 |
イ | ステークホルダーの権限レベルとプロジェクト成果に関する懸念レベルに応じて,ステークホルダーを分類する。 |
ウ | ステークホルダーのリスク選好を決めるためのステークホルダー分析をする。 |
エ | プロジェクト・コミュニケーション活動のための適切な取組み方と計画を策定する。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | "マネジメントする"という表現から,この説明が実行プロセス群の「ステークホルダー・エンゲージメントのマネジメント」の説明になる。 |
イ | × | "ステークホルダーを分類する"という表現から「ステークホルダーの特定」プロセスの説明になる。 |
ウ | × | ステークホルダー・マネジメントのプロセスではなく,"リスク選好を決めるため"の"ステークホルダー分析"なので,「リスクマネジメントの計画」プロセスの説明になる。 |
エ | × | "コミュニケーション活動"の"計画を策定する"プロセスは,「コミュニケーション・マネジメントの計画」プロセスの説明になる。 |
問題8
あるシステムの設計から結合テストまでの作業について,開発工程ごとの見積工数を表1に,開発工程ごとの上級技術者と初級技術者の要員割当てを表2に示す。上級技術者は,初級技術者に比べて,プログラム作成・単体テストにおいて2倍の生産性を有する。表1の見積工数は,上級技術者の生産性を基に算出している。 全ての開発工程に対して,上級技術者を1人追加して割り当てると,この作業に要する期間は何か月短縮できるか。ここで,開発工程の期間は重複させないものとし,要員全員が1カ月当たり1人月の工数を投入するものとする。
ア | 1 |
イ | 2 |
ウ | 3 |
エ | 4 |
解答:エ
<解説>
- 当初の開発工数期間を計算する。下表より13カ月(3カ月+4カ月+6カ月)である。
- 上級SEを1人追加した開発工数期間を計算する。下表より9カ月(2カ月+3カ月+4カ月)である。
- したがって、4カ月(13カ月-9カ月)短縮できる。
よってエが正解である。
問題9
工程別の生産性が次のとおりのとき、全体の生産性を表す式はどれか。
[工程別の生産性]
設計工程:Xステップ/人月
製造工程:Yステップ/人月
試験工程:Zステップ/人月
解答:エ
<解説>
- 1ステップの作業に要する各工程の工数を計算する。
- 1人月あたりの生産性を計算する。
したがって、エが正解である。
問題10
どのリスクがプロジェクトに対して最も影響が大きいかを判断するのに役立つ定量的リスク分析とモデル化の技法として,感度分析がある。感度分析の結果を示した次の図を何と呼ぶか。
ア | 確率分布 |
イ | デシジョンツリーダイアグラム |
ウ | トルネード図 |
エ | リスクブレークダウンストラクチャ |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 確率分布は、確率変数に対して、各々の値をとる確率を表したものである。 |
イ | × | デシジョンツリーダイアグラムとは、ある事象について条件や選択肢をツリー状に記述し、記述された条件・選択肢をたどった場合に、どのような結果になるかをわかりやすく表現した図である |
ウ | ○ | トルネード図とは、ある要因の変化が全体の結果に及ぼす影響の大きさを表現した図。 影響の大きい順に並べてグラフ化したものをトルネードチャートと呼ぶ。 形が竜巻(トルネード)に似ていることから、このように呼ばれている。 |
エ | × | リスクブレークダウンストラクチャとは、典型的なプロジェクトで発生する恐れのあるリスクの区分とその下位区分を示す図である。 |
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