必ず受かる情報処理技術者試験

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平成31年度春季解答

問題11

プロジェクト管理で使用する分析技法のうち,傾向分析の説明はどれか。

個々の選択肢とそれぞれを選択した場合に想定されるシナリオの関係を図に表し,それぞれのシナリオにおける期待値を計算して,最善の策を選択する。
個々のリスクが現実のものとなったときの,プロジェクトの目標に与える影響の度合いを調べる。
時間の経過に伴うプロジェクトのパフォーマンスの変動を分析する。
発生した障害とその要因の関係を魚の骨のような図にして分析する。

解答:ウ

<解説>

× 期待金額値分析(EMV:Expected Monetary Value)の説明である。
× 感度分析(第2章リスクマネジメント参照)の説明である。
傾向分析は,数学的モデルを用いて,過去の結果に基づいて将来を予測する分析技法である。
× QC7つ道具の特性要因図の説明である。

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問題12

PMBOKガイド第6版によれば,WBSの構成要素であるワーク・パッケージに関する記述のうち,適切なものはどれか。

ワーク・パッケージとその一つ上位の成果物との関係は,1対1である。
ワーク・パッケージは,OBS(組織ブレークダウン・ストラクチャー)のチームに,担当する人員を割り当てたものである。
ワーク・パッケージは,通常,アクティビティに分解される。
ワーク・パッケージは,プロジェクトに関連がある成果物をまとめたものである。

解答:ウ

<解説>

ワーク・パッケージとは、WBS各枝における最下位レベルのWBS要素で、そのWBSが示すプロジェクトスコープにおける進ちょくコントロールの最小基本単位のこと。

× WBSでは,上位から下位に向けて分解していくことになる。したがって原則,上位と下位の関係は1対多になる。
× OBS(Organization Breakdown Structure:組織ブレークダウン・ストラクチャー)とは,WBSと同じ"階層構造"を表現する図になるが(BreakdownStructure),その対象はプロジェクト組織になる。ワークパッケージやアクティビティとそれらを実施する組織の部署との関係を表すために作成される。
ワークパッケージを,スケジュール管理しやすい単位にさらに細分化したものをアクティビティという。したがって,これが正解。
× ワークパッケージは,WBSで分解された最下位レベルにある要素成果物のことである。すなわち関連のある要素成果物をまとめたものではない。

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問題13

新しく編成するプロジェクトチームの開発要員投入計画に基づいてPCをレンタルで調達する。調達の条件を満たすレンタル費用の最低金額は何千円か。

〔調達の条件〕

(1):PCのレンタル契約は月初日から月末日までの1か月単位であり,日割りによる精算は行わない。

(2):PC1台のレンタル料金は月額5千円である

(3):台数にかかわらず,レンタルPCの受入れ時のセットアップに2週間,返却時のデータ消去に1週間を要し,この期間はレンタル期間に含める。

(4):セットアップとデータ消去は,プロジェクトチームの開発要員とは別の要員が行う。

(5):開発要員は月初日に着任し,月末日に離任する。

(6):開発要員の役割にかかわらず,共通仕様のPCを1人が1台使用する。

(7):レンタル期間中にPCを他の開発要員に引き渡す場合,データ消去,セットアップ及び引渡しの期間は不要である。

350
470
480
500

解答:イ

<解説>

  1. 次のようになり、合計は94月となる。
  2. 統計は94月となり、月額5千円なので470千円になる。

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問題14

顧客に提出した進捗状況の報告書に対して,顧客から成果物ごとの進捗状況についての問合せが繰り返しあった。今後このような事態が発生しないようにするためには,プロジェクトのコミュニケーションマネジメント計画書のどの内容を是正する必要があるか。

情報伝達の手段
情報を受け取る人又はグループ
情報を配布するスケジュール
伝達すべき情報の内容,表現形式及び詳細度

解答:エ

<解説>

× "情報伝達の手段"に問題があった場合には,上手く情報が伝達しないことになるため 「メールにしてくれ」などの意見が出ることになる。
今回の場合,その点に関しては言及していないので,この関連性は低い。
× "情報を受け取る人又はグループ"に問題がある場合は,特定の人やグループから「俺は受け取っていない」などの問合せが入ることになる。
今回の場合,その点に関しては言及していないので,この関連性は低い。
× "情報を配布するスケジュール"に問題がある場合は,顧客から"情報配信が早い"もしくは"情報配信が遅い"という意見が出ることになる。
今回の場合,その点に関しては言及していないので,この関連性は低い。
"伝達すべき情報の内容,表現形式及び詳細度"に問題があると,今回のように成果物ごとの進捗状況について「あれはどうなっている?⊥「これはどうなっている?」という問合せが繰り返される可能性がある。

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問題15

PMBOKガイド第6版によれば,プロジェクト・スコープ・マネジメントにおいて作成するプロジェクト・スコープ記述書の説明のうち,適切なものはどれか。

インプット情報として与えられるWBSやスコープ・ベースラインを用いて,プロジェクトのスコープを記述する。
プロジェクトのスコープに含まれないものは,記述の対象外である。
プロジェクトの成果物と,これらの成果物を生成するために必要な作業について記述する。
プロジェクトの予算見積りやスケジュール策定を実施して,これらをプロジェクトの前提条件として記述する。

解答:ウ

<解説>

× WBSやスコープベースラインは,プロジェクトスコープが確定してから,プロジェクト・スコープ記述書をインプット情報とした作業になる。したがって誤り。
× 必ずしもそうではなく,ステークホルダが「当然,プロジェクトには含まれているはず。」とみなす恐れがある場合など,必要に応じてプロジェクトで除外されるスコープを記述しておく。したがって誤り。
スコープとは"範囲"のこと。プロジェクトスコープ記述書には,要素成果物(プロダクトスコープ)と,要素成果物を生成するために必要な作業(プロジェクトスコープ)を記述する。
× プロジェクトの前提条件のうち,プロジェクトスコープ記述書を作成する段階で明確になっているものは確かに記述するが,それはプロジェクトの予算見積もりやスケジュール策定のインプット情報になる。したがって誤り。

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