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平成21年度春季解答
問題16
DBMSの表へのアクセスにおいて、特定の利用者だけにアクセス権を与える方法として、適切なものはどれか。
ア | CONNECT文で接続を許可する。 |
イ | CREATE ASSERTION文で表明して制限する。 |
ウ | CREATE TABLE文の参照制約で制限する。 |
エ | GRANT文で利用を許可する。 |
解答:エ
<解説>
GRANT 文を使って、データベースにある表やビューのアクセス権限を、指定した利用者に与えることができる。
GRANT 権限 ON 対象 TO 利用者 [WITH GRANT OPTION]
※WITH GRANT OPTIONは、権限の付与を受けた利用者がさらに別の利用者に権限を付与できるようになる。
GRANT ALL PRIVILEGES ON 対象 TO 利用者 [WITH GRANT OPTION]
※ALL PRIVILEGESは、付与可能なすべての権限を与えることができる。
ア | × | CONNECT文は、データベースに接続する際に用いられる。 |
イ | × | CREATE ASSERTION文は制約条件(参照制約,一意制約,非NULL制約)を定義する際に用いられる。 |
ウ | × | CREATE TABLE文はデータベースに新たな表を追加するために用いられる。 |
エ | ○ | GRANT 文を使って、データベースにある表やビューのアクセス権限を、指定した利用者に与えることができる。 |
問題17
DBMSの排他制御機能に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | 排他制御機能によって、同時実行処理でのデータの整合性を保つことができます。 |
イ | 排他制御機能の使用によって、デッドロックを防止できる。 |
ウ | 排他制御はDBMSが自動で行い、アプリケーションプログラムからロック、アンロックの指示はできない。 |
エ | バッチによる更新処理では排他制御を行う必要はない。 |
解答:ア
<解説>
排他制御機能は、複数の利用者が同時にデータを更新する際に矛盾を起こさせない仕組みである。
ア | ○ | 排他制御機能によって、同時実行処理でのデータの整合性を保つことができる。 |
イ | × | 排他制御機能の使用によって、デッドロックが発生するようになる。 |
ウ | × | 排他制御はDBMSが自動で行う場合もあるが、利用者が明示的に行なうこともできる。 |
エ | × | バッチによる更新処理でも、その処理中にほかの処理による更新の可能性がある場合には排他制御を行う必要がある。 |
問題18
システム開発で行われる各テストについて、そのテスト要求事項が定義されているアクティビティとテストの組合せのうち、適切なものはどれか。
解答:ウ
<解説>
各アクティビティの主な作業は次のとおりである。
システム方式設計
- システム最上位レベルでの方式確立
- 利用者文書の作成
- システム結合のためのテスト要求事項の定義
- ステム方式の評価と共同レビューの実施
ソフトウェア方式設計
- ソフトウェア構造とコンポーネント,各インタフェースの方式設計
- データベースの最上位レベルの設計
- 利用者文書の作成
- ソフトウェア結合のためのテスト要求事項の定義
- ソフトウェア方式設計の評価と共同レビュー
ソフトウェア詳細設計
- ソフトウェアコンポーネント・インタフェース・データベースの詳細設計
- 利用者文書の更新・ソフトウェアユニット,ソフトウェア結合のテスト要求事項の定義
- ソフトウェア詳細設計及びテスト要求事項の評価と共同レビュー
したがって、
システム方式設計は、システム最上位レベルでの方式確立などを実施する。最上位レベルのアクティビティにあたるため、システム結合テストを行う。
ソフトウェア方式設計は、ソフトウェア構造とコンポーネント,各インタフェースの方式設計やデータベースの最上位レベルの設計などをを実施する。したがって、ソフトウェア結合テストを行う。
ソフトウェア詳細設計は、ソフトウェアコンポーネント・インタフェース・データベースの詳細設計などを実施する。最下位レベルのアクティビティにあたるため、ソフトウェアユニットテストを行う。
問題へ問題19
ハードウェアの保守点検及び修理作業を実施するときに、運用管理者が実施すべき、事前又は事後に確認に関する説明のうち、適切なものはどれか。
ア | システムが自動的に回復処置を行った障害については、障害前後のエラーログが残っているので、障害原因や対応処置の報告ではなく、ログの分析結果を確認する。 |
イ | 定期保守時の点検項目は事前に分かっているので、事前と事後の確認は省略できるが、作業の開始と終了については、保守作業者に確認する。 |
ウ | 予防保守を遠隔方式で行う場合、遠隔地のシステムへの影響は出ないので、作業内容などの事前確認は行わず、事後に作業実施結果を確認する。 |
エ | 臨時保守の場合、事前に保守作業者が障害の発生状況を確認したことを確認し、事後に障害原因や作業実施結果を確認する。 |
解答:エ
<解説>
問題20
ソフトウェア開発のプロセスモデルのうち、開発サイクルを繰り返すことによって、システムの完成度を高めていくプロセスモデルはどれか。
ア | RADモデル |
イ | ウォータフォールモデル |
ウ | スパイラルモデル |
エ | プロトタイピングモデル |
解答:ウ
<解説>
ア | × | RADモデルは、プロトタイプと呼ばれるシステムの完成イメージを何度も制作、評価し、プロトタイプを次第に完成品に近づけてゆく開発手法である。 |
イ | × | ウォータフォールモデルは、ソフトウェアのシステム開発工程を川の流れに例え、要求分析、設計、実装(プログラミング)、テスト、運用の流れ作業に分け、 各工程を確実に行い、作業を戻さない開発手法である。 |
ウ | ○ | スパイラルモデルは、ソフトウェア開発のプロセスモデルのうち、開発サイクルごとにリスクを最小にしながら、開発サイクルを繰り返すことによって、システムの完成度を高めていく開発手法である。 |
エ | × | プロトタイピングモデルは、開発の初期段階で入出力画面などの具体的に動作する試作品(プロトタイプ)を作成し、これをたたき台として検討と修正を繰り返しながら、仕様を確定していく開発手法である。 |
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