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平成22年度秋季解答
問題16
知識創造プロセス(SECIモデル)において、表出化に該当するものはどれか。
ア | 顧客への対応の仕方を、業務別にマニュアル化する。 |
イ | 顧客を訪問し、要望についてのヒアリングを行う。 |
ウ | 製品操作マニュアルと業務マニュアルから、運用マニュアルを作成する。 |
エ | マニュアルに記載された方法を実践し、スキルを習得する。 |
解答:ア
<解説>
知識創造プロセス(SECI モデル)とは,個人が保有する知識を組織内で共 有・活用し,より高度な知識を創造するためのプロセスモデルであり,以下の 4 つのプロセスの頭文字をとったものである。
- 共同化(Socialization)とは、組織内の個人、または小グループでの暗黙知共有、およびそれを基にした新たな暗黙知の創造である。
- 表出化(Externalization)とは、各個人、小グループが有する暗黙知を形式知として洗い出すこと。
- 結合化(Combination)とは、洗い出された形式知を組み合わせ、それを基に新たな知識を創造することである。
- 内面化(Internalization)とは、新たに創造された知識を組織に広め、新たな暗黙知として習得することである。
ア | ○ | 表出化に該当する。 |
イ | × | 共同化に該当する。 |
ウ | × | 結合化に該当する。 |
エ | × | 内面化に該当する。 |
問題17
TLO(Technology Licensing Organization)法に基づき、承認又は認定された事業者の役割として、適切なものはどれか。
ア | 企業からの委託研究、又は共同研究を受け入れる窓口として、企業と大学との調整を行う。 |
イ | 研究者からの応募に基づき、補助金を支給して先進的な研究を発展させる。 |
ウ | 大学の研究成果を特許化し、又は企業への技術移転を支援し、産学の仲介役を果たす。 |
エ | 民間企業が保有する休眠特許を発掘し、他企業にライセンスして活用を図る。 |
解答:ウ
<解説>
TLO法(大学等技術移転法)は、産業活性化・学術進展のため、大学の技術や研究成果を民間企業へ移転する仲介役となる承認TLO(技術移転機関)の活動を国が支援するものである。
TLOの業務は、大学の研究成果を特許などの権利化を行い、企業へのライセンス、ベンチャー企業の創出支援など技術移転を行う。
ア | × | 産学官連携コーディネータの役割の説明である。 |
イ | × | 文部科学省の科学研究費補助金の説明である。 |
ウ | ○ | TLO法に基づき、承認又は認定された事業者の役割の説明である。 |
エ | × | 特許流通促進事業の説明である。 |
問題18
3PL(3rd Party Logistics)を説明したものはどれか。
ア | 購買、生産、販売及び物流の一連の業務を、企業間で全体最適の視点から見直し、納期短縮や在庫削減を図る。 |
イ | 資材の調達から生産、保管、販売に至るまでの物流全体を、費用対効果が最適になるように総合的に管理し、合理化する。 |
ウ | 電子・電気メーカから、製品の設計や資材の調達、生産、物流、修理を一括して受託する。 |
エ | 物流業務に加え、流通加工なども含めたアウトソーシングを行い、また荷主企業の物流企画も代行する。 |
解答:エ
<解説>
サード・パーティー・ロジスティクス (third-party logistics、3PL) とは、コアコンピタンスに集約した経営を指向する企業が、企業戦略として、物流機能の全体もしくは一部を、第三の企業[1]に委託することで実現するという、物流業務形態のひとつ。
ア | × | SCM(Supply Chain Management)の説明である。 |
イ | × | 資材管理もしくは調達管理の説明である。 |
ウ | × | EMS(Electronics Manufacturing Service)の説明である。 |
エ | ○ | 3PLの説明である。 |
問題19
TOC(Theory of Constraints)の特徴はどれか。
ア | 個々の工程を個別に最適化することによって、生産工程全体を最適化する。 |
イ | 市場の需要が供給能力を下回っている場合に有効な理論である。 |
ウ | スループット(= 売上高 - 資材費)の増大を最重要視する。 |
エ | 生産プロセス改善のための総投資額を制約条件として確立された理論である。 |
解答:ウ
<解説>
TOC(Theory of Constraints)は、営利企業共通の目的である「現在から将来にわたって儲け続ける」というゴールの達成を妨げる制約条件(Constraints)に注目し、企業内共通の目標を識別し改善を進める事によって企業業績に急速な改善をもたらす。すなわちTOCとは企業収益の鍵を握る「制約条件」にフォーカスする事によって、最小の努力で最大の効果(利益)をあげる経営管理手法である。
ア | × | 個々の工程を個別に最適化するものではない。 |
イ | × | 市場の需要と供給能力のバランスを判定する理論ではない。 |
ウ | ○ | スループット(= 売上高 - 資材費)の増大を最重要視する。 |
エ | × | 生産プロセス改善のための総投資額を制約条件とする理論ではない。 |
問題20
図は、製品Aの構成部品を示している。 この製品Aを10個生産する場合、部品Cの手配数量は何個になるか。 ここで、括弧内の数字は上位部品1個当たりの所要数量であり、部品Cの在庫は5個とする。
ア | 15 |
イ | 20 |
ウ | 25 |
エ | 30 |
解答:ウ
<解説>
下記のように計算される。
- 総所要量の計算を行う。
部品Cの総所要量=x+y=10個+20個=30個 - 純所要量の計算を行う。
部品C手配数量=総所要量-在庫=30個-5個=25個
したがって、ウが正解である。
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