- トップページ
- ITストラテジスト
- 平成22年度秋季問題
- 平成22年度秋季解答・解説
平成22年度秋季解答
問題21
SRI(Socially Responsible Investment)を説明したものはどれか。
ア | 企業が社会的責任を果たすために、環境保護への投資を行う。 |
イ | 財務評価だけでなく、社会的責任への取組みも評価して、企業への投資を行う。 |
ウ | 先端技術開発への貢献度が高いベンチャ企業に対して、投資を行う。 |
エ | 地域経済の活性化のために、大型の公共事業への投資を積極的に行う。 |
解答:イ
<解説>
SRI(SRI:Socially responsible investment:社会的責任投資)とは、従来の投資判断基準である財務内容(目に見える価値)に加えて、その企業が「社会的責任を積極的に果たしているか」を判断材料として行なう投資方法である。「企業が社会的責任を果たすことは、企業の持続可能性を高め、株主価値の向上に貢献する」との考えにもとづき投資を行う。
したがって、イが正解である。
問題22
システム運用中に発生している各種トラブルの減少を図るための対策を立案している。 トラブルを誘発する要因ごとに改善可能な課題がある。 同じ時間やコストを掛けるなら、要因を層別し、より重要なものから手掛けていくことにしたい。 この場合の分析に適している管理図法はどれか。
ア | 特性要因図 |
イ | パレート図 |
ウ | ヒストグラム |
エ | レーダチャート |
解答:イ
<解説>
ア | × | 特性要因図(フィッシュボーンチャート)とは、特性(製品の性能や機能を云う)と、それに影響を及ぼすと思われる要因 (特性に影響を与える原因となりうること)との関連を系統的に網羅して図解(魚の骨のようになる)したものである。 |
イ | ○ | パレート図は、データを幾つかの項目に分類し、横軸方向に大きさの順に棒グラフとして並べ、累積値を折れ線グラフで描き、問題点を整理する図である。 |
ウ | × | ヒストグラムとは、底辺を階級の幅に、面積が度数を表すように高さを定めた長方形を密着して並べて作った統計グラフの一種で、データの分布状況を視覚的に認識するために、主に統計学や数学、画像処理等で用いられる。 |
エ | × | レーダーチャートとは、複数の項目の大きさや量を比較することのできるグラフで、各項目は円状または正多角形状に配置されている。クモの巣グラフともいう。 |
問題23
ある外注部品が不良品である確率は0.1であり、受入れ後の費用は、良品には掛からないが、不良品には1個につき2,000円掛かる。 そこで、検査機を導入して全部品を受入検査することにした。 部品1個の検査費が40円、検査機が不良品を不良品と判定する確率が0.9とするとき、この受入検査で、部品1個当たりの費用は何円減ると期待できるか。 ここで、検査機は良品をすべて良品と判定するものとする。 また、検査機で不良品と判定されたものは受け入れない(2,000円は掛からない)。
ア | 140 |
イ | 144 |
ウ | 176 |
エ | 180 |
解答:ア
<解説>
100個の部品を外注すると考えて計算を行なう。
- 受入検査をしない場合の費用を計算する。
不良品である確率は0.1なので、不良品は10個(100個×0.1=10個)発生する。2,000円×10個=20,000円 - 受入検査をする場合の費用を計算する。
部品の検査費は40円×100個=4,000円である。不良品である確率は0.1なので、不良品は10個(100個×0.1=10個)発生する。不良品を不良品と判定する確率は0.9なので、1個の不良品は見過ごされてしまう。したがって、2,000円かかる。よって4,000円+2,000円=6,000円 - 1と2を比較する。
20,000円-6,000円=1,4000円の費用が削減できる。
したがって、 部品一個あたり、1,4000円÷100個=140円となる。
問題24
合格となるべきロットが、抜取検査で誤って不合格となる確率のことを何というか。
ア | 合格品質水準 |
イ | 消費者危険 |
ウ | 生産者危険 |
エ | 有意水準 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 合格品質水準とは、検査条件の一つで、合格させたいロットの不良率の上限のことである。 |
イ | × | 消費者危険とは、品質の悪いロットが検査に合格する確率のことである。 |
ウ | ○ | 生産者危険とは、合格させたい品質の高いロットが検査で不合格となる確率のことである。 |
エ | × | 有意水準とは、統計的仮説検定を行う場合に,帰無仮説を棄却するかどうかを判定する基準のことである。 |
問題25
次の三つの条件を満たす契約はどれか。
- 役務を提供する側には、仕事を完成して引き渡す責任はない。
- 作業にために必要な労働に対する指揮命令は役務を提供する側で行う。
- 労働条件は役務を提供する側で定められる。
ア | 請負契約 |
イ | 出向契約 |
ウ | 準委任契約 |
エ | 派遣契約 |
解答:ウ
<解説>
- 役務を提供する側には、仕事を完成して引き渡す責任はない。 ⇒仕事の完成責任
- 作業にために必要な労働に対する指揮命令は役務を提供する側で行う。 ⇒作業の指揮命令
- 労働条件は役務を提供する側で定められる。 ⇒労働条件
- 請負契約
- 当事者の一方(請負人)が相手方に対し仕事の完成を約し、他方(注文者)がこの仕事の完成に対する報酬を支払うことを約することを内容とする契約。
- 仕事の完成責任 :ある
- 作業の指揮命令:受けない
- 労働条件: 受託者の自由
- 出向契約
- 企業が関連会社や取引先企業と結ぶ契約。
- 仕事の完成責任 :ない
- 作業の指揮命令:受ける
- 労働条件: 出向先に従う
- 準委任契約
- 当事者の一方が、法律行為でない事務の処理を相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって成立する契約。
- 仕事の完成責任 :ない
- 作業の指揮命令:受ける
- 労働条件: 受託者の自由
- 派遣契約
- 自己の雇用する労働者を当該雇用関係の下にかつ他人の指揮命令を受けて当該他人のために労働に従事させる契約。
- 仕事の完成責任 :ない
- 作業の指揮命令:受ける
- 労働条件: 派遣先に従う
したがって、ウが正解である。
お問い合わせ