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平成23年度特別解答
問題11
主記憶の1000番地から、表のように4バイトの整数データが格納されている。これを32ビットのレジスタにロードするとき、プロセッサのエンディアンとレジスタにロードされる数値との組み合わせとして、正しいものはどれか。
解答:エ
<解説>
エンディアン(Endian)とは、複数のバイトからなるデータをメモリに格納するときの格納方法である。
- リトルエンディアン(Little Endian)は,1バイトずつ最下位バイトから格納する方式である。リトルエンディアンで格納した場合は次のようになる。
- ビッグエンディアン(Big Endian)は,逆に1バイトずつ最上位バイトから格納する方式である。ビッグエンディアンで格納した場合は次のようになる。
したがって、エが正解である。
問題12
主記憶アクセスの高速化技術であるライトバック方式における、キャッシュメモリ及び主記憶への書込みの説明として、適切なものはどれか。
ア | キャッシュメモリ及び主記憶の両方に同時に書き込む。 |
イ | キャッシュメモリにだけ書き込み、対応する主記憶の更新は、キャッシュメモリからデータが追い出されるときに行う。 |
ウ | キャッシュメモリへの書込みと同時にバッファに書き込んだ後、バッファから主記憶へ順次書き込む。 |
エ | 主記憶を、独立して動作する複数のブロックに分けて、各ブロックに並列に書き込む。 |
解答:イ
<解説>
書込み命令が実行された時に、キャッシュメモリと主記憶の両方を書き換える方式のことを、ライトスルー方式(write through) ,キャッシュメモリだけを書き換えておき、主記憶の書き換えはブロックの入れ替え時に行う方式のことを、ライトバック(write back) 方式という。
ア | × | ライトスルー方式である。 |
イ | ○ | ライトバック方式である。 |
ウ | × | ライトスルー方式である。 |
エ | × | メモリインタリーブである。 |
問題13
RAID1~5の各構成は、何に基づいて区別されるか。
ア | 構成する磁気ディスク装置のアクセス性能 |
イ | コンピュータ本体とのインタフェースの違い |
ウ | データ及び冗長ビットの記録方法と記憶位置との組合わせ |
エ | 保障する信頼性のMTBF値 |
解答:ウ
<解説>
RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks、または Redundant Arrays of Independent Disks、レイド)とは、複数台のハードディスクを組み合わせることで仮想的な1台のハードディスクとして運用する技術である。
- RAID0
- 複数のディスクにデータを分散して読み書きし高速化したものである。(ストライピング)
- RAID1
- 複数台のハードディスクに、同時に同じ内容を書き込む。(ミラーリング)
- RAID2
- ストライピング+エラー訂正用のハミング符号をディスクに書き込む。最低で5ドライブを必要とする。
- RAID3
- ストライピング+エラー修正用にパリティビットを1台のディスクに書き込む。
- RAID4
- RAID3のパリティビットの書き込みをブロック単位で行う。
- RAID5
- パリティビットもデータと同様に分散して書き込む。
ア | × | 構成する磁気ディスク装置のアクセス性能は,RAIDの構成とは関係ない。 |
イ | × | コンピュータ本体とのインタフェースの違いは,RAIDの構成とは関係ない。 |
ウ | ○ | データの記録単位や記録場所によってRAIDの番号が決められる。 |
エ | × | RAIDの信頼性は,MTBF(平均故障間隔)ではなく,障害発生時にデータを復旧するための冗長ビットの持ち方で区別される。 |
問題14
コンピュータシステムの構成の名称とその構成図の組合せのうち、適切なものはどれか。
解答:イ
<解説>
ア | × | 密結合マルチプロセッサの図である。密結合マルチプロセッサは、複数のプロセッサが主記憶を共有(共有メモリ型)するプロセッサである。 |
イ | ○ | 疎結合マルチプロセッサの図である。疎結合マルチプロセッサは、プロセッサごとにローカルメモリとOSをもったモジュールを単位として、複数のプロセッサを結合したプロセッサである。 |
ウ | × | デュアルブートの図である。デュアルブートは、1台のコンピュータに2種類のOSをインストール(導入)することである。 |
エ | × | デュアル構成の図である。デュアル構成とは、システムを2系統用意して、常に同じ処理を行わせる方式である。 |
問題15
モデル層、ビュー層及びコントローラ層の三つの論理的な層でモデル化されたWebシステムの説明として、適切なものはどれか。
ア | 業務処理はコントローラ層が行い、出力が必要な場合はビュー層に依頼する。 |
イ | 業務処理はモデル層が行い、処理結果はビュー層に渡されて画面表示が行われる。 |
ウ | 処理に必要なデータをモデル層が検索し、コントローラ層で業務処理が行われる。 |
エ | モデル層はコントローラ層から受け取った処理結果をビュー層に引き渡す。 |
解答:イ
<解説>
MVC(Model View Controller)では、プログラムを3つの要素、Model(モデル)、View(ビュー)、Controller(コントローラ)に分割する。
- Model(モデル)
- アプリケーションが扱う領域のデータと手続きを表現する要素である。
- View(ビュー)
- Modelのデータを取り出してユーザが見るのに適した形で表示する要素である。
- Controller(コントローラ)
- ユーザの入力(通常イベントとして通知される)に対して応答し、それを処理する要素である。
ア | × | 業務処理はモデル層が行い、出力が必要な場合はビュー層に依頼する。 |
イ | ○ | 業務処理はモデル層が行い、処理結果はビュー層に渡されて画面表示が行われる。 |
ウ | × | 処理に必要なデータをモデル層が検索し、モデル層で業務処理が行われる。 |
エ | × | モデル層はコントローラ層から受け取った処理結果を入力として業務処理を行う。すなわち、ビュー層に引き渡さない。 |
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