必ず受かる情報処理技術者試験

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平成23年度特別解答

問題61

“システム管理基準”によれば、情報システムの全体最適化を実現するために設置する情報システム化委員会の役割はどれか。

外部委託先を選定し、最適な業務遂行のための管理、監督を行う。
業務活動に即した、物理的、論理的及び環境のセキュリティを確保する。
情報技術の動向に対応するため、技術採用に関する指針を明確にする。
情報システムに係る法制度や社内規定に準拠する仕組みを確立する。

解答:ウ

<解説>

システム管理基準は、システム監査における監査人の判断基準と,組織が情報戦略を立案してリスクコントロールを適切に整備・運用するための指針を示したものである。経済産業省によって策定された。

システム管理基準の中で、情報システム委員会(情報システムの最適化を実現するために設置される機関)は次のように規定されている。

(1) 全体最適化計画に基づき、委員会の使命を明確にし、適切な権限及び責任を与えること。
(2) 委員会は、組織体における情報システムに関する活動全般について、モニタリングを実施し、必要に応じて是正措置を講じること。
(3) 委員会は、情報技術の動向に対応するため、技術採用指針を明確にすること。
(4) 委員会は、活動内容を組織体の長に報告すること。
(5) 委員会は、意思決定を支援するための情報を組織体の長に提供すること。

したがって、(3)の記述があるように(ウ)が正解である。

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問題62

“システム管理基準”によれば、組織全体の情報システムのあるべき姿を明確にする計画はどれか。

開発計画
事業継続計画
全体最適化計画
年間運用計画

解答:ウ

<解説>

× 開発計画は、情報システムを企画・開発するための計画である。
× 事業継続計画は、企業が被災しても事業を継続し、システムを早期に再開できるようにするための計画である。
全体最適化計画は、組織全体の情報システムのあるべき姿を明確にする計画である。
× 年間運用計画は、情報システムを年間において継続運用していくための計画である。

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問題63

ある営業部員の1日の業務活動を分析した結果は、表のとおりである。営業支援システムの導入によって訪問準備時間が1件当たり0.1 時間短縮できる。総業務時間と1件当たりの顧客訪問時間を変えずに、1日の顧客訪問件数を6件にするには、“その他業務時間"を何時間削減する必要がある か。

0.3
0.5
0.7
1

解答:ウ

<解説>

  1. 顧客1件当たりの訪問時間を計算する。
    ※1日の顧客訪問件数が5件,顧客訪問時間が5時間である。
    5.0時間÷5件=1.0時間/件
  2. 顧客1件当たりの訪問準備時間を計算する。
    ※1日の顧客訪問件数が5件,訪問準備時間が1.5時間である
    1.5時間÷5件=0.3時間/件
  3. 営業支援システム導入後の訪問準備時間を計算する。
    ※営業支援システムの導入によって訪問準備時間が1件当たり0.1時間短縮できる。
    0.3時間/件-0.1時間/件=0.2時間/件
  4. 1日の顧客訪問件数を6件にした場合の顧客訪問時間を計算する。
    6×(1.0+0.2)=7.2時間
  5. その他業務時間を計算する。
    1. 総業務時間から顧客訪問時間を減じる。
      8.0-7.2=0.8
    2. その他業務時間を計算する。
      1.5-0.8=(ウ)0.7

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問題64

共通フレーム2007によれば、要件定義プロセスで行う作業はどれか。

開発、運用、保守に関する工数を予測し、システム実現のための費用を見積もる。
業務を構成する機能及び機能間の情報の流れを明確にする。
経営上のニーズ、あるいはシステム化を必要とする業務上の課題を確認する。
現行システムの資産である画面、帳票、ファイル、データの調査を行う。

解答:イ

<解説>

要件定義プロセスでは、新たに構築する業務,システムの仕様を明確にし,それをベースにシステム化の範囲とその機能を具体的に明示し,これらの内容についてシステム取得者側の利害関係者間で合意を形成するプロセスである。利害関係者の要求項目を分析し,ニーズを整理して要求仕様書にまとめ(要求分析),それをベースにシステムや業務全体の枠組み,システム化の範囲と機能を明らかにする。

× 企画プロセスのシステム化計画の立案で行う作業である。
要件定義プロセスの業務要件の定義で行う作業である。
× 企画プロセスのシステム化構想の立案で行う作業である。
× 企画プロセスのシステム化構想の立案で行う作業である。

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問題65

受注管理システムにおける要件のうち、非機能要件に該当するものはどれか。

顧客から注文を受け付けるとき、予信残金額を計算し、結果がマイナスになった場合は、入力画面に警告メッセージを表示すること
受注管理システムの稼働率を決められた水準に維持するために、障害発生時は半日以内に回復できること
受注を処理するときは、倉庫に在庫がある商品はリアルタイムで自動的に在庫引当を行うこと
出荷できる商品は、顧客から受注した情報を受注担当者がシステムに入力し、営業管理者受注承認入力を行ったものに限ること

解答:イ

<解説>

要求仕様において、要件は機能要件と非機能要件に分類される。

機能要件
機能に関する要件。
業務プロセス,システムの情報(データの流れ),業務の範囲,他システムとのインタフェースなどが定義される。
非機能要件
機能を実現する上での条件や制限に関する要件。
品質,管理性,運用性,保守性,可用性と信頼性,キャパシティ(容量),パフォーマンス(性能),セキュリティ(機密性,安全性),継続性,財務などが定義される。
× 与信チェック機能に関する記述である。機能要件に分類される。
可用性と信頼性についての記述なので非機能要件に分類される。
× 在庫引当機能に関する記述である。機能要件に分類される。
× 出荷機能に関する記述である。機能要件に分類される。

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