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平成24年度秋季解答
問題26
六つのタプルから成る関係Rの単一の属性間において成立する全ての関数従属性を挙げたものはどれか。 ここで、X→Yは、XがYを関数的に決定することを表す
ア | A→B |
イ | A→C, C→A |
ウ | A→B, A→C, C→A, C→B |
エ | A→B, A→C, B→C, C→A, C→B |
解答:ウ
<解説>
選択肢に現れる属性間の関係従属性を示すと次のようになる。
○ | A→B | 300→阿部商店,400→鈴木商店,500→鈴木商店 |
○ | A→C | 300→3,400→2,500→1 |
× | B→C | 阿部商店→3だあ、鈴木商店→2と鈴木商店→1の組合せがあるため関係従属性は成立しない。 |
○ | C→A | 3→300,2→400,1→500 |
○ | C→B | 3→阿部商店,2→鈴木商店,1→鈴木商店 |
したがって、A→B,A→C,C→A,C→Bに関係従属性があるためウが正解である。
問題27
顧客は一般に複数の銀行に預金するものとして、顧客と銀行の関連を、E-R図で次のように表現する。 このモデルを関係データベース上に“銀行”表、“口座”表、“顧客”表として実装する場合の記述として、適切なものはどれか。
ア | “銀行”表から“口座”表への対応関係は多対1である。 |
イ | “銀行”表中に参照制約を課した外部キーがある。 |
ウ | “口座”表から“顧客”表への対応関係は1対多である。 |
エ | “口座”表には二つ以上の外部キーがある。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 銀行と口座の関係は、銀行には複数の口座がある。口座は一つの銀行が対象となる。 したがって、“銀行”表から“口座”表へのカーディナリティは1対多である。 |
イ | × | “銀行”表は"口座"表から参照される。しかし“銀行”表の銀行番号は主キーであり、外部キーではない。 |
ウ | × | 口座と顧客の関係は、口座は一つの顧客が対象となる。顧客は複数の口座をもつことができる。 したがって、“口座”表から“顧客”表へのカーディナリティは多対1である。 |
エ | ○ | “口座”表の主キーは{銀行番号,顧客番号}と考えられる。銀行番号は銀行マスタを参照し、顧客番号は顧客マスタを参照する。すなわち、"銀行"と"顧客"に対する二つ以上の外部キーが必要である。 |
問題28
R表に、(A, B)の2列で一意にする制約(UNIQUE制約)が定義されているとき、R表に対するSQL文のうち、この制約に違反するものはどれか。 ここで、R表には主キーの定義がなく、また、全ての列は値が決まっていない場合(NULL)もあるものとする。
ア | DELETE FROM R WHERE A = ‘AA01’ AND B = ‘BBO2’ |
イ | INSERT INTO R(A, B, C, D) VALUES (‘AAO1’, NULL, ‘DDO1’, ‘EE0l’) |
ウ | INSERT INTO R(A, B, C, D) VALUES (NULL, NULL, ‘AAO1’, ‘BB02’) |
エ | UPDATE R SET A = ‘AAO2’ WHERE A = ‘AAO1’ |
解答:エ
<解説>
ア | × | 一意制約は維持されている。 |
イ | × | 一意制約は維持されている。 |
ウ | × | 一意制約は維持されている。 |
エ | ○ | 一意制約は維持されていない。 |
問題29
データウェアハウスに業務データを取り込むとき、データを抽出して加工し、タベースに書き出すツールはどれか。
ア | ETLツール |
イ | OLAPツール |
ウ | データマイニングツール |
エ | 統計ツール |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | ETLツールとは、企業の基幹系システムなどに蓄積されたデータを抽出し、データウェアハウスなどで利用しやすい形に加工し、対象となるデータベースに書き出すツールである。 |
イ | × | OLAPツールとは、企業が顧客データや販売データを蓄積したデータベースを多次元的に解析し、視覚化するツールである。 |
ウ | × | データマイニングツールとは、統計学、パターン認識、人工知能等のデータ解析の技法を大量のデータに網羅的に適用することで知識を取り出すツールである。 |
エ | × | 統計ツールとは、データの集計や分析を行なうためのツールである。 |
問題30
CSMA/CD方式に関する記述として、適切なものはどれか。
ア | 衝突発生時の再送動作によって、衝突の頻度が増すとスループットが下がる。 |
イ | 送信要求の発生したステーションは、共同伝送路の搬送波を検出してからデータを送信するので、データ送出後は衝突は発生しない。 |
ウ | ハブによって複数のステーションが分岐接続されている構成では、衝突の検出ができないので、この方式は使用できない。 |
エ | フレームとしては任意長のビットが直列に送出されるので、フレーム長がオクテットの整数倍である必要はない。 |
解答:ア
<解説>
CSMA/CDとは、LANネットワークで用いられる媒体アクセス制御(MAC)方式のひとつで、通信路の使用状況を監視し、伝送路の空きを見つけてデータ伝送を行う方式であり、衝突を検出する機能を持つ。
ア | ○ | 衝突発生時の再送動作によって、衝突の頻度が増すとスループットが下がる。 |
イ | × | データ送出後も衝突は発生する。 |
ウ | × | ハブによって複数のステーションが分岐接続されている構成でもCSMA/CDは使用できる。 |
エ | × | フレームフォーマットはバイト(オクテット)を単位としている。 |
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