必ず受かる情報処理技術者試験

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平成24年度秋季解答

問題46

ソフトウェアの再利用の説明のうち、適切なものはどれか。

再利用可能な部品の開発は、同一規模の通常のソフトウェアを開発する場合よりも工数がかかる。
同一機能のソフトウェアを開発するとき、一つの大きい部品を再利用するよりも、複数の小さい部品を再利用する方が、開発工数の削減効果は大きい。
部品の再利用を促進するための表彰制度などによるインセンティブの効果は、初期においては低いが、時間の経過とともに高くなる。
部品を再利用したときに削減できる工数の比率は、部品の大きさに反比例する。

解答:ア

<解説>

再利用可能な部品の開発は、同一規模の通常のソフトウェアを開発する場合よりも工数がかかる。
× 大きい部品を再利用する方がテストする項目が少なくなり開発工数の削減効果がある。
× 部品の再利用を促進するための表彰制度などによるインセンティブの効果は、初期においては高いが、時間の経過とともに低くなる。
× 部品を再利用したときに削減できる工数の比率は、部品の大きさに比例する。

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問題47

CMMIを説明したものはどれか。

ソフトウェア開発組織及びプロジェクトのプロセスの成熟度を評価するためのモデルである。
ソフトウェア開発のプロセスモデルの一種である。
ソフトウェアを中心としたシステム開発及び取引のための共通フレームのことある。
プロジェクトの成熟度に応じてソフトウェア開発の手順を定義したモデルである。

解答:ア

<解説>

CMMI(Capability Maturity Model Integration:能力成熟度モデル統合版)とは、ソフトウェア開発を中心としたプロセスの成熟度を評価するための指標のことである。1999年、カーネギーメロン大学ソフトウェアエンジニアリングインスティテュート(SEI)によって開発された。

CMMIは5つのモデルから構成されている。より高いレベルのCMMIに準拠することによって開発プロセスがより成熟してゆく仕組みになっている。CMMIは開発プロセスの国際標準的モデルとして普及している。

なお、5つのモデルは次のものである。

成熟度 内容
レベル1
初期レベル
開発プロセスが管理されず、場当たり的で混沌としておりプロジェクトの繰り返し能力がない。
レベル2
管理されたレベル
開発プロセスが管理され、スケジュールと予算が容認できる範囲内に収まっている。
レベル3
定義されたレベル
開発プロセスが明示的に定義され、組織内でそれを共有し利用している。
レベル4
定量的に管理されたレベル
実績が定量的に把握され、プロセスが定量的に管理されている。
レベル5
最適化しているレベル
組織的にプロセスを改善する仕組みがあり、最適化している。
CMMIの説明である。
× CMMIは特定のソフトウェア開発のプロセスモデルを想定していない。
× 共通フレーム2007の説明である。
× OPM3(Organizational Project Management Maturity Model:組織的プロジェクトマネジメント成熟度モデル)の説明である。

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問題48

SOA(Service Oriented architecture)の説明はどれか。

Webサービスを利用するためのインタフェースやプロトコルを規定したものである。
XMLを利用して、インターネット上に存在するWebサービスを検索できる仕組みである。
業務機能を提供するサービスを組み合わせることによって、システムを構築する考え方である。
サービス提供者と委託者との間でサービス内容、範囲及び品質に対する要求水準を明確にして、あらかじめ合意を得ておくことである。

解答:ウ

<解説>

× WSDL(Web Services Description Language)の説明である。
× UDDI(Universal Description, Discovery, and Integration)の説明である。
SOA(Service Oriented architecture)の説明である。
× SLA(Service Level Agreement)の説明である。

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問題49

プログラムの著作権侵害に該当するものはどれか。

A社が開発したソフトウェアの公開済プロトコルに基づいて、A社が販売しているソフトウェアと同等の機能をもつソフトウェアを独自に開発して販売した。
ソフトウェアハウスと使用許諾契約を締結し、契約上は複製権の許諾は受けていないが、使用許諾を受けたソフトウェアにはプロテクトがかけられていたので、そのプロテクトを外し、バックアップのために複製した。
他人のソフトウェアを正当な手段で入手し、逆コンパイルを行った。
複製及び、改変する権利が付与されたソース契約の締結によって、許諾されたソフトウェアを改造して製品に組み込み、ソース契約の範囲内で製品を販売した。

解答:イ

<解説>

× プロトコルには著作権が認められていない。したがって、著作権侵害にはならない。
ソフトウェアハウスと使用許諾契約を締結し、契約上は複製権の許諾は受けていないが、使用許諾を受けたソフトウェアにはプロテクトがかけられていたので、そのプロテクトを外し、バックアップのために複製した。
× 正当な手段で入手したソフトウェアの逆コンパイルを行っても、著作権侵害にはならない。
× 複製及び、改変する権利が付与されたソース契約の締結によって、許諾されたソフトウェアを改造して製品に組み込み、ソース契約の範囲内で製品を販売しても契約の範囲内なので、著作権侵害にはならない。

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問題50

日本において特許Aを取得した特許権者から、実施許諾を受けることが必要になり得るのはどれか。

出願日から25年を超えた特許Aと同じ技術を、新たに事業化する場合
特許Aの出願日より前から、特許Aと同じ技術を独自に開発して、製品を製造・販売していたことが証明できる場合
特許Aを家庭内で個人的に利用するだけの場合
日本国内で製造し、米国に輸出する製品に特許Aを利用する場合

解答:エ

<解説>

実施許諾とは、特許されている発明を他人に実施させることを許すことをいう。

× 特許権の有効期限は出願日から原則20年である。したがって出願日から25年を超えた特許Aの特許権は消滅している。したがって、実施許諾を受ける必要はない。
× 特許が出願される前にその実施または準備している者には先使用による実施権がある。
× 事業として特許を利用するのでなければ、特許権を侵害したことにはならない。
国内で製造した製品を海外に輸出する場合も実施許諾を受ける必要がある。

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