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平成16年度春季解答
問題51
業務システムのコード設計に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
ア | コードの実際の付番は、コードの処理方法に詳しいシステム設計担当者が行うべきである。 |
イ | コードの属性とけた数は、コンピュータの内部処理効率に重点を置いて設計すべきである。 |
ウ | コードの入力ミスが業務に重大な影響を及ぼすと判断されるときは、検査文字(チェックディジットなど)を採用すべきである。 |
エ | コードの保守方法(追加、廃止、変更など)については、運用テストの段階で決めるべきである。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 実際の付番は、期限、扱いやすさを考慮し実務担当者が行うのが適切である。 |
イ | × | コードの属性とけた数がコンピュータの内部処理に与える影響は少ない。 コンピュータの内部処理効率よりも、利用者にとっての分かりやすさなどに重点を置いたほうがよい。 |
ウ | ○ | 検査文字(チェックディジット)とは、データに検査用の文字(チェックディジット)を付加し、チェックディジットを付加したものをデータとして扱う。 入力ミスを防ぐために用いられる方法であり正しい。 |
エ | × | コードの保守方法は、運用テストの段階で決めるべきではなく、コード設計の段階で決めるべきである。 |
問題52
テスト手法の一つであるホワイトボックステストの説明として、適切なものはどれか。
ア | 下位のモジュールから上位のモジュールへと、順次結合してテストする。 |
イ | 上位のモジュールから下位のモジュールへと、順次結合してテストする。 |
ウ | モジュールの内部構造に注目して、テストする。 |
エ | モジュールの内部構造を考慮することなく、仕様書どおりに機能するかどうかをテストする。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | ボトムアップテストに関する説明である。 |
イ | × | トップダウンテストに関する説明である。 |
ウ | ○ | ホワイトボックステストに関する説明である。 |
エ | × | ブラックボックステストに関する説明である。 |
問題53
バグ管理図において,図のようにすべての線が横ばいになっている状況が発生した。この状況から想定できることとして,適切なものはどれか。
ア | 解決困難なバグに直面して,その後のテストが進捗していない。 |
イ | バグが多く摘出され,テスト項目の消化実績が上がらなくなった。 |
ウ | バグの摘出が止まっており,テストは収束している。 |
エ | バグの摘出数とテスト項目の消化数が一致し,未解決バグ数が滞っている。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | 未消化テスト項目数が0に近づかず横ばいとなっているのは、テストが進んでいないことを示している。また未解決バグ数はやや増加したままで,バグの解決が進んでいないことが窺える。それらを合わせると,バグの解決が進まず,テストも進んでいないことが推測される。 |
イ | × | バグ摘出数が増加していない為、誤りである。 |
ウ | × | 未解決バグ数が存在するんで、テストは収束していない。 |
エ | × | バグの摘出数とテスト項目の消化数に関係性はない。 |
問題54
図は,あるプロジェクトの作業工程( A ~ I )とその作業日数を表している。このプロジェクトが終了するまでに必要な最短の日数は幾らか。
ア | 27 |
イ | 28 |
ウ | 29 |
エ | 31 |
解答:エ
<解説>
各パスとその所要日数を求めると、
A → F → D → I | : | 3+14+6+5=28 |
A → E → C → D → I | : | 3+5+8+6+5=27 |
A → E → G → D → I | : | 3+5+11+6+5=30 |
A → E → H → I | : | 3+5+15+5=28 |
A → B → C → D → I | : | 3+6+8+6+5=28 |
A → B → G → D → I | : | 3+6+11+6+5=31 |
A → B → H → I | : | 3+6+15+5=29 |
となる。クリティカルパスはA→C→D→E→H(31日)である。
問題55
システム開発における工数の見積りに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | COCOMO の使用には、自社における生産性のデータ収集が不可欠である。 |
イ | 開発要員の技量が異なるので、過去に開発したプログラムの規模は見積りの参考になるが、工数は参考にならない。 |
ウ | 工数の見積りは、作業の進捗管理に有効であるが、ソフトウェアの品質管理には関係しない。 |
エ | ファンクションポイント法による見積りでは、プログラムステップ数を把握する必要がある。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | COCOMO(COnstructive COst MOdel)とは、ソフトウェアの開発規模(開発するプログラムの行数)をベースに、各工程の難易度やエンジニアの能力などいくつかの補正係数を掛け合わせて、開発工数(人月)を見積もる手法。 補正係数は、過去の経験がベースになってくるため、 自社における十分な生産性・実績データの収集が必要になる。 |
イ | × | 開発要員の技量が異なるのは事実だが、過去の技量のレベルと工数の実績値を参考にして見積もりを作成するべきである。 |
ウ | × | 工数の見積りは作業の進捗管理に有効である。またソフトウェアの品質をどのレベルで考えるかによって、工数の見積もりも大きく変わる。 すなわち、工数の見積もりと品質管理には関係がある。 |
エ | × | ファンクションポイント法では、ファンクション(機能)をベースに見積りを行う。 したがって、プログラムステップ数を把握する必要はない。 |
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