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平成23年度秋季解答
問題11
A~Dを,主記憶の実効アクセス時間が短い順に並べたものはどれか。
ア | A,B,C,D |
イ | A,D,B,C |
ウ | C,D,A,B |
エ | D,C,A,B |
解答:イ
<解説>
主記憶の実効アクセス時間は、次の式で計算することができる。
主記憶の実効アクセス時間 | = | キャッシュメモリアクセス時間×ヒット率+主記憶アクセス時間×(1-ヒット率) |
A | : | 15ナノ秒 |
B | : | 30ナノ秒 |
C | : | 20×0.6+70×(1-0.6)=40ナノ秒 |
D | : | 10×0.9+80×(1-0.9)=17ナノ秒 |
よって、実効アクセス時間が短い順にA,D,B,C となる。
問題12
組込みシステムのプログラムを格納するメモリとして,マスクROMを使用するメリットはどれか。
ア | 紫外線照射で内容を消去することによって,メモリ部品を再利用することができる。 |
イ | 出荷後のプログラムの不正な書換えを防ぐことができる。 |
ウ | 製品の量産後にシリアル番号などの個体識別データを書き込むことができる。 |
エ | 動作中に主記憶が不足した場合,補助記憶として使用することができる。 |
解答:イ
<解説>
マスクROMとは、コンピュータシステムで使用される記憶装置の一種で、記録されている内容を書き換えることができない不揮発性メモリである。
ア | × | EPROM(Erasable PROM)に関する説明である。 |
イ | ○ | マスクROMに関する説明である。 |
ウ | × | マスクROMは、記録されている内容を書き換えることができない。 |
エ | × | マスクROMは、記録されている内容を書き換えることができないので補助記憶としては仕様できない。 |
問題13
静電容量方式タッチパネルの記述として,適切なものはどれか。
ア | タッチすることによって,赤外線ビームが遮られて起こる赤外線反射の変化を捉えて位置を検出する。 |
イ | タッチパネルの表面に電界が形成され,タッチした部分の表面電荷の変化を捉えて位置を検出する。 |
ウ | 抵抗膜に電圧を加え,タッチした部分の抵抗値の変化を捉えて位置を検出する。 |
エ | マトリックス状に電極スイッチが並んでおり,押された部分の電極で位置を検出する。 |
解答:イ
<解説>
ア | × | 赤外線方式に関する説明である。 |
イ | ○ | 静電容量方式に関する説明である。 |
ウ | × | 抵抗膜方式に関する説明である。 |
エ | × | マトリックススイッチ方式に関する説明である。 |
問題14
磁気ディスク装置のヘッドが現在シリンダ番号 100 にあり、入出力要求の待ち行列にシリンダ番号120、90、70、80、140、110、60 が並んでいる。次の条件のとき、ヘッドが移動するシリンダの総数は幾らか。
[条件]
(1)入出力要求を並べ替えて、できるだけヘッドを一方向に動かし、シリンダ番号順に処理する、シーク最適化方式である。
(2)現在までの要求は、シリンダ番号が増加する方向にある。
(3)現在の方向に要求がないとき、ヘッドの移動方向を変える。
(4)要求順を変更しても、処理結果に影響はない。
(5)処理中に新たな要求は発生しない。
ア | 80 |
イ | 120 |
ウ | 160 |
エ | 220 |
解答:イ
<解説>
磁気ディスク装置のヘッドが現在シリンダ番号 100 にあり,入出力要求の待ち行列にシリンダ番号 120,90,70,80,140,110,60 が並んでいる。
条件によってヘッドの移動する順序は次の通りである。
100→110→120→140→90→80→70→60
シリンダ数は次のようになる。
100→140(40),140→60(80) 40+80=120
ヘッドが移動するシリンダの総数は120なのでイが正解である。
問題15
コールドスタンバイシステム,シンプレックスシステム,デュアルシステムを,システムの稼働率の高い順に並べたものはどれか。ここで,各システムを構成するコンピュータは同一であるものとする。
ア | コールドスタンバイシステム,シンプレックスシステム,デュアルシステム |
イ | コールドスタンバイシステム,デュアルシステム,シンプレックスシステム |
ウ | シンプレックスシステム,コールドスタンバイシステム,デュアルシステム |
エ | デュアルシステム,コールドスタンバイシステム,シンプレックスシステム |
解答:エ
<解説>
各選択肢の用語を下記に記す。
- コールドスタンバイシステム
- 待機系は立ち上げておらず,主系に障害が発生するとOSのロードや業務システムを立ち上げてシステムを切り替える方式。
- シンプレックスシステム
- 必要最小限の機器で構成されたコンピューターシステムの方式。システムを構成する機器が1つでも欠けると動作しなくなる。
- デュアルシステム
- 処理装置をすべて2重化し、複数の処理装置が同時に同じ処理を行い、相互に結果を照合する。故障時は故障した処理装置を切り離し、処理を続行する方式。
稼働率は、システムの停止時間が短いほど高くなる。
すなわち、デュアルシステム→コールドスタンバイシステム→シンプレックスシステムの順となる。
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