- トップページ
- 高度共通 午前1
- 平成25年度春季問題
- 平成25年度春季解答・解説
平成25年度春季解答
問題16
図は“顧客が商品を注文する"を表現したUMLのクラス図である。“顧客が複数の商品をまとめて注文する"を表現したクラス図はどれか。ここで、“注文明細"は一つの注文に含まれる1種類の商品に対応し、“注文"は複数の“注文明細"を束ねた一つの注文に対応する。
解答:ア
<解説>
ア | ○ | 正しい。 |
イ | × | 黒ひし形が注文明細側にあるので誤りである。 |
ウ | × | 注文明細が顧客と関係しているので誤りである。 |
エ | × | 黒ひし形が注文明細側にあるので誤りである。 |
問題17
ソフトウェアの使用性を評価する指標の目標設定の例として、適切なものはどれか。
ア | ソフトウェアに障害が発生してから1時間以内に、利用者が使用できること |
イ | 利用者が使用したい機能の改善を、1週間以内に実装できること |
ウ | 利用者が利用した機能を、100%提供できていること |
エ | 利用者が、使用したいソフトウェアの使用方法を1時間以内に習得できること |
解答:エ
<解説>
ソフトウェアの品質特性モデルとは、ソフトウェアの品質の指標を分類して体系的にまとめた規格で、ソフトウェアの品質に対する評価に利用できる。
- 機能性
- ソフトウェアがユーザからの機能的な要求(明示的機能と暗示的機能)を満たす度合い。
ユーザ目的に合った正確な動作を満たすか。外部IFや規格、セキュリティ基準を満たすか。 - 信頼性
- 様々な使用条件のもとで、ソフトウェアの機能が正常に稼働し続ける度合い。
必要な期間、正常に動作を続け、イレギュラーに対する耐久力を持ち、 障害時に速やかに回復できるか。 - 使用性
- 分かりやすく使いやすいソフトウェアであるかどうかの度合い。
簡単に理解でき使いこなすことができるか。再び使用したくなるか。 インストール作業や運用時が容易か。 - 効率性
- アプリケーションのレスポンスや、ハードウェア資源(メモリ/CPU使用率/ハードディスク等) に対して適切な性能を提供する度合い。
- 保守性
- ソフトウェアに対する機能追加、改修、環境変化等に対する対応の容易性の度合い。
障害等の問題の把握、切り分けなどの解析のしやすさ、変更作業の容易さ、保守作業が必要な頻度の少なさ、保守によるテスト作業の行いやすさ等。 - 移植性
- ソフトウェアを ある環境から他の環境に移すための容易性の度合い。
OSやハードウェア等の環境変更に対してスムーズに移植できるか、どの程度の作業量にて移植できるか。
ア | × | 信頼性に関する指標である。 |
イ | × | 保守性に関する指標である。 |
ウ | × | 機能性に関する指標である。 |
エ | ○ | 使用性に関する指標である。 |
問題18
プロジェクトで発生している品質問題を解決するために、図を作成して原因の傾向を分析したところ、発生問題の80%以上が少数の原因で占められていることが判明した。
ア | 管理図 |
イ | 散布図 |
ウ | 特性要因図 |
エ | パレート図 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 管理図とは、品質や製造工程が安定な状況で管理されている状態にあることを判断するために使用するグラフのことである。 |
イ | × | 散布図とは、縦軸・横軸に観察されたデータをプロットしたもの。これによって相関関係があるかどうかを調べることができる。 |
ウ | × | 特性要因図とは、特性(製品の性能や機能を云う)と、それに影響を及ぼすと思われる要因 (特性に影響を与える原因となりうること)との関連を系統的に網羅して図解したものである。 |
エ | ○ | パレート図とは、データ項目の数値が大きいものから順に並べた棒グラフと、累計百分率の折れ線グラフから構成される図のことである。寄与度や影響度合いが表現でき,原因や問題点の絞り込み,効果の確認など,重点指向をしたいときに使う。 |
問題19
プロジェクト要員がインフルエンザに感染することを予防するために、“ワクチン接種"費用をプロジェクトで負担し、また“アルコール製剤"をプロジェクトルームの入り口やトイレに配備する。このリスク対応策は、どのリスク対応戦略に該当するか。ここで、リスク対応戦略の分類はPMBOKに従うものとする。
ア | 回避 |
イ | 軽減 |
ウ | 受容 |
エ | 転嫁 |
解答:イ
<解説>
リスクの対応戦略には次のものがある。
- リスク回避
- リスクそのものを発生させなくさせること
- リスク転嫁
- リスク発生時の影響,損失,責任の一部または全部を他社に肩代わりさせること
- リスク軽減
- リスクの発生確率及び影響度を受容できるレベルまで低減させること
- リスク受容
- 軽微なリスクに対してはあえて対策を行なわずリスクが発生した場合の損失は自社で負担すること
“ワクチン接種"費用をプロジェクトで負担し、また“アルコール製剤"をプロジェクトルームの入り口やトイレに配備することで、プロジェクト要員がインフルエンズに感染するリスクを小さくすることができる。したがって、このリスク対応戦略は(イ)リスク軽減である。
問題20
SLAを説明したものはどれか。
ア | ITサービスマネジメントのベストプラクティスを集めたフレームワーク |
イ | 開発から保守までのソフトウェアライフサイクルプロセス |
ウ | サービス及びサービス目標値に関するサービス提供者と顧客間の合意 |
エ | 品質マネジメントシステムに関する国際規格 |
解答:ウ
<解説>
SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証制度)とは、サービス提供者(プロバイダ)とサービス委託者(顧客)との間で契約を行う際に、提供するサービスの内容と範囲、品質に対する要求(達成)水準を明確にして、それが達成できなかった場合のルールを含めて、あらかじめ合意しておくことである。
ア | × | ITIL(Information Technology Infrastructure Library)の説明である。 |
イ | × | 共通フレームの説明ある。 |
ウ | ○ | SLA(Service Level Agreement)の説明である。 |
エ | × | ISO 9001の説明である。 |
お問い合わせ