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- 平成28年度春季問題
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平成28年度春季解答
問題6
仮想記憶方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | LRUアルゴリズムは、使用後の経過時間が最長のページを置換対象とするページ置換アルゴリズムである。 |
イ | アドレス変換をインデックス方式で行う場合は、主記憶に依存する全ページ分のページテーブルが必要になる。 |
ウ | ページフォールトが発生した場合は、ガーベジコレクションが必要である。 |
エ | ページングが繰り返されるうちに多数の小さな空きメモリ領域が発生することを、フラグメンテーションという。 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | LRU(Least Recently Used)アルゴリズムとは、キャッシュアルゴリズムなどで用いられる、置換対象のデータを定める方式のうち、参照されていない時間が最も長いデータを置換対象にする方式のことである。 |
イ | × | インデックス方式は、命令実行時に参照するメモリの指定方式である。仮想記憶方式とは関係がない。 |
ウ | × | ページフォールトが発生した場合は、ページイン・ページアウトが行われる。 |
エ | × | ページサイズは決まっているので、ページングを繰り返してもフラグメンテーション(メモリ使用領域の断片化)は起きない。 |
問題7
DRAMの説明として、適切なものはどれか。
ア | 1バイト単位でデータの消去及び書込みが可能な不揮発性のメモリであり、電源遮断時もデータ保持が必要な用途に用いられる。 |
イ | 不揮発性のメモリでNAND型又はNOR型があり、SSDに用いられる。 |
ウ | メモリセルはフリップフロップで構成され、キャッシュメモリに用いられる。 |
エ | リフレッシュ動作が必要なメモリであり、PCの主記憶として用いられる。 |
解答:エ
<解説>
DRAM(Dynamic Random Access Memory)は、コンデンサーを利用した半導体メモリーである。
- SRAMと比較すると、構造がシンプルで量産がしやすく、記録密度も高めやすい
- 揮発性で、リフレッシュ動作が必要
- 主記憶装置に用いる
ア | × | EEPROMの説明である。 |
イ | × | フラッシュメモリの説明である。 |
ウ | × | SRAMの説明である。 |
エ | ○ | DRAMの説明である。 |
問題8
使用性(ユーザビリティ)の規格(JIS Z 8251)では、使用性を、“ある製品が、指定された利用者によって、指定された利用の状況下で、指定された目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率及び利用者の満足度の度合い”と定義している。 この定義中の“利用者の満足度”を評価するときに用いる方法はどれか。
ア | インタビュー法 |
イ | ヒューリスティック評価 |
ウ | ユーザビリティテスト |
エ | ログデータ分析法 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | 利用者の満足度を評価するには,インタビューやアンケートを実施して利用者の直接の声を聞くことが大事である。 |
イ | × | ヒューリスティック評価とは、経験則 自己発見的学習 試行錯誤を繰り返して問題を解決することである。 |
ウ | × | ユーザビリティテストとは、製品やWebサイトの使いやすさを、実際にユーザに確認するテストである。 |
エ | × | ログデータ分析法とは、使用履歴を分析・解析することである。 |
問題9
次の表定義において、“在庫”表の製品番号に定義された参照制約によって拒否される可能性のある操作はどれか。ここで、実線は主キーを、破線は外部キーを表す。
在庫(在庫管理番号, 製品番号, 在庫量)
製品(製品番号, 製品名, 型, 単価)
ア | “在庫”表の行削除 |
イ | “在庫”表の表削除 |
ウ | “在庫”表への行追加 |
エ | “製品”表への行追加 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | 在庫表を削除しても製品表との間に不整合は発生しない。 |
イ | × | 在庫表そのものを削除しても製品表との間に不整合は発生しない。 |
ウ | ○ | 製品が登録されていないと在庫は追加できない。したがって参照制約によって拒否される可能性のある操作である。 |
エ | × | 製品を追加しても在庫表との間に不整合は発生しない。 |
問題10
媒体障害の回復において、最新のデータベースのバックアップをリストアした後に、トランザクションログを用いて行う操作はどれか。
ア | バックアップ取得後でコミット前に中断した全てのトランザクションをロールバックする。 |
イ | バックアップ取得後でコミット前に中断した全てのトランザクションをロールフォワードする。 |
ウ | バックアップ取得後にコミットした全てのトランザクションをロールバックする。 |
エ | バックアップ取得後にコミットした全てのトランザクションをロールフォワードする。 |
解答:エ
<解説>
データベースを更新するトランザクションは,障害回復時に,「全く実行されていない状態」あるいは「完全に実行された状態」のいずれかになるように処理される。これをトランザクションの原子性(Atomicity)という。
「全く実行されていない」状態に戻すことをロールバックといい,当該トランザクションが行っていた更新により変更されていたデータを全て更新前の状態に戻す。「完全に実行された状態」にすることをロールフォワードといい,当該トランザクションが行っていた更新によって変更されていたデータを,全て更新後の状態に復元する。
ア | × | トランザクション障害の回復方法である。 |
イ | × | 中断したトランザクションはロールフォワードできない。 |
ウ | × | 媒体障害時のロールバックは不可能である。 |
エ | ○ | 正しい。 |
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