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- プロジェクトマネージャ 午前2
- 平成21年度春季問題
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平成21年度春季解答
問題6
グラフの使い方のうち、適切なものはどれか。
ア | 各事業の利益構成比を表現するのに折れ線グラフを使う。 |
イ | 各社の収益性、安定性及び生産性を比較するのに円グラフを使う。 |
ウ | 過去3年間の売上推移を表現するのにレーダチャートを使う。 |
エ | チェーン店における最寄り駅の乗客数と来客数の相関を表現するのに散布図を使う。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | 各事業の利益構成比を表現するには、円グラフを使う。円グラフは、全体における構成比率を分析することに利用される。 |
イ | × | 各社の収益性、安定性及び生産性を比較するには、レーダチャートを使う。レーダチャートは、特性ごとの強さ弱さの分布状況の把握と比較に用いられる。 |
ウ | × | 過去3年間の売上推移を表現するには、折れ線グラフを使う。折れ線グラフは主に時系列の傾向を分析するために利用される。 |
エ | ○ | チェーン店における最寄り駅の乗客数と来客数の相関を表現するのに散布図を使う。散布図は2つの変数の相関関係を分析するために利用される。 |
問題7
個々の内容の軽重に注目して、展開順序を決める文章の構成法がある。この構成法に従っているものはどれか。
ア | 幾つかの事例を示したあとに、システムが持つべき機能を説明する。 |
イ | 業務処理の流れに沿って、システムの操作方法を説明する。 |
ウ | プログラムの問題点を分析し、解決策と代替案を検討し、解決策を説明する。 |
エ | 利用頻度の高いものから、システムの機能を説明する。 |
解答:エ
<解説>
文章には、様々な構成法がある。
- 帰納的順序法
- まず個別事例を提示し、次にそこから一般的な原理や法則,結論を導き出す構成方法
- 演繹的順序法
- 「大前提」「小前提」「結論」による三段論法で論を展開してゆく構成方法
- 軽重順序法
- 重要なものからそうでないもの、簡単なものから複雑なもの、あるいはその逆の流れで文章を展開する構成方法
- 問題解決順序法
- 問題を解決するために、問題提起、原因分析、解決策の検討・評価の順で文章を展開する構成方法
- 時間的順序法
- 物事の時間の推移を追って、話を展開する構成方法
- 因果的順序法
- 物事の因果関係(原因と結果)に基づき原因から結果、あるいはその逆の流れで文章を展開する構成方法
- 起承転結型順序法
- 起(話の導入)、承(導入を受けた展開)、転(話を大きく展開する)、結(結論,結末)の流れで文章を展開する構成方法
個々の内容の軽重に注目して、展開順序を決める文章の構成法とは、軽重順序法である。
ア | × | 帰納的順序法に従っている。 |
イ | × | 時間的順序法に従っている。 |
ウ | × | 問題解決順序法に従っている。 |
エ | ○ | 軽重順序法に従っている。 |
問題8
リスクマネジメントにおけるEMV(期待金額評価)の算出方法はどれか。
ア | リスク発生時の影響金額×リスク事象の発生確率 |
イ | リスク発生時の影響金額÷リスク事象の発生確率 |
ウ | リスク発生時の影響金額×リスク対応にかかるコスト |
エ | リスク発生時の影響金額÷リスク対応にかかるコスト |
解答:ア
<解説>
EMV(Expected Monetary Values:期待金額価値分析)は、将来の不確実なシナリオに対して、得られる価値と確率の想定値から現在選択すべき方針を統計的に判断する手法である。
EMV(Expected Monetary Values:期待金額価値分析)では、
期待金額(期待値)=影響金額×発生確率
で計算される。
したがって、アが正解である。
問題9
デルファイ法を利用して、プロジェクトのリスクを抽出しているものはどれか。
ア | ステークホルダや専門家にインタビューし、回答を収集してリスクとしてまとめる。 |
イ | 複数の専門家にアンケートを行い、その結果を要約する。さらに要約結果でアンケートを行い、結果を要約することを繰り返すことでリスクをまとめる。 |
ウ | プロジェクトチームのメンバに複数の専門家を加えて会議をし、リスクに対する意見を出し合い、進行役がリスクとしてまとめる。 |
エ | プロジェクトを強み、弱み、好機、脅威の各観点及びその組合せで分析し、リスクをまとめる。 |
解答:イ
<解説>
デルファイ法は、複数の専門家にアンケート調査を行い、最も多かった意見に対し再度アンケートを行う。このフローを繰り返し、意見を集約させ情報の精度を高めていく手法である。
ア | × | インタビュー法に関する説明である。 |
イ | ○ | デルファイ法に関する説明である。 |
ウ | × | インスペクション法に関する説明である。 |
エ | × | SWOT(Strength,Weakness,Opportunity,Threat)分析に関する説明である。 |
問題10
プロジェクト遂行上のリスク事象を抽出、識別し、事象の発生確率とプロジェクトへの影響度から分類したリスク対応計画を立案する。
リスク対策の考え方をまとめた表として、最も適切なものはどれか。ここで、“要望対策”は“当該リスク事象の発生を未然に防ぐ”ための対策を意味し、“発生時対策”は“当該リスク事象が実際に発生してとき”の対策を意味し、“受容”は“当該リスクへの対策をとらない”ことを意味する。
解答:ウ
<解説>
- 事象の発生確率が低く,プロジェクトへの影響度が小さいものは、リスクが小さいので「受容」を選択する。
⇒選択肢はア,イに絞られる。 - 事象の発生確率が高く,プロジェクトへの影響度が大きいものは、リスクが大きいので「予防対策と発生時対策」を選択する。
- 事象の発生確率が高く,プロジェクトへの影響度が小さいものは、発生確率が高いので「予防対策」を選択する。
⇒選択肢はウに絞られる。 - 事象の発生確率が低く,プロジェクトへの影響度が大きいものは、発生確率が低いので「発生時対策」を選択する。
したがって、ウが正解である。
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