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- プロジェクトマネージャ 午前2
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平成24年度春季解答
問題11
プロジェクトで必要な作業とメンバの関係を表したものはどれか。
ア | コロケーション |
イ | 資源ヒストグラム |
ウ | 責任分担マトリックス |
エ | プロジェクト憲章 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | コロケーションとは、コミュニケーション,作業の関連性,および生産性を向 上させるために,プロジェクト・チーム・メンバーを互いに物理的に近い場 所に配置するという組織の配置戦略である。 |
イ | × | 資源ヒストグラムとは、一定の期間に対して資源の作業が予定されている時間数を示す棒グラフである。 |
ウ | ○ | 責任分担マトリックスとは、(Responsibility assignment matrix:RAM)とは、リソースと活動を結びつけ、ある目的の達成に必要な仕事が全て個人やチームに割り当てられていることを保証するものである。 |
エ | × | プロジェクト憲章とは、プロジェクトを立ち上げる際に策定される、プロジェクトの目的や条件、内容などを明確に定義した文書である。 |
問題12
ある部品を複数台の工作機械によって製作した。 製作された部品の寸法を測定し、ヒストグラムで表すと図のようになった。 このヒストグラムで表すと図のようになった。 このヒストグラムに山が二つある原因を調べるために最初に行うべきことはどれか。
ア | 円グラフを作成し、全体に対する部品寸法の各区間の割合を調べる。 |
イ | 工作機械ごとに層別にして、部品寸法の分布を調べます。 |
ウ | 散布図を作成し、部品寸法と部品数の相関を調べる。 |
エ | 平均と範囲を計算し、部品寸法のX - R 管理図を作成します。 |
解答:イ
<解説>
ヒストグラムは、収集したデータを幾つかの区間に分類し、各区間に属するデータの個数を棒グラフとして描き、ばらつきをとらえる。
本来,部品の寸法はまったく同一であるべきである。しかし,実際にはバラ ツキが生じる。そのバラツキの傾向が問題であり,通常はヒストグラムの中央値が頂点となり,左右対称の山型になることが望ましい。つまり,中央値の部品数がもっとも多く,左右に広がるに従って少なくなる。
本問の図の場合は,2 つの山があるので,複数系列の工作機械によって,山の位置がずれているのだろうと推定される。そのずれを知る簡単でよい方法は, ヒストグラムを系列別に作成することである。たとえば,10 台の工作機械のう ち,左側の山を多く作る 4 台のヒストグラムと,右側の山を多く作る 6 台のヒ ストグラムに分ける。 それを実現するためには,最初に選択肢イの“工作機械ごとに層別して,部 品寸法の分布を調べる”ことを行う。 なお,選択肢ウの“散布図を作成して,部品寸法と工作機械の相関を調べる” は,一見すると正しい気がする。しかし,たとえば,X 軸に工作機械,Y 軸に 部品寸法をとる散布図を見ても,何もわからないことに気づく。X 軸の工作機械の並びかたには,何の規則性・連続性もないからである。
ア | × | 円グラフを作成し、全体に対する部品寸法の各区間の割合を調べる。 |
イ | ○ | 工作機械ごとに層別にして、部品寸法の分布を調べます。 |
ウ | × | 散布図を作成し、部品寸法と部品数の相関を調べる。 |
エ | × | 平均と範囲を計算し、部品寸法のX - R 管理図を作成します。 |
問題13
顧客に対して自社製品のプレゼンテーションを行うことになった。 このとき、同業他社における複数の導入成功事例を挙げ、この製品を導入することで大きな効果が期待できることを訴求したい。 このプレゼンテーションで使用するストーリ構成法として適切なものはどれか。
ア | 演繹的構成法 |
イ | 帰納的構成法 |
ウ | 重点順位構成法 |
エ | 難易構成法 |
解答:イ
<解説>
ア | × | 演繹的順序法とは、文章の論理的構成法のひとつで、「大前提」「小前提」「結論」による三段論法で論を展開してゆく手法のことである。 |
イ | ○ | 帰納的構成法とは、文章の論理的構成法のひとつで、個々の具体的な事例から一般的な原理や法則、あるいは結論を導き出す形で論を展開してゆく手法のことである。 |
ウ | × | 重点順位構成法とは、重要度の順番に論を展開してゆく手法のことである。 |
エ | × | 難易構成法とは、難易度の順に論を展開してゆく手法のことである。 |
問題14
PMBOKのリスクマネジメントでは、定性的リスク分析でリスク対応計画の優先順位を設定し、定量的リスク分析で数値によるリスクの等級付けを行う。 定性的リスク分析で使用されるものはどれか。
ア | 感度分析 |
イ | 期待金額価値分析 |
ウ | デシジョンツリー分析 |
エ | 発生確率・影響度マトリックス |
解答:エ
<解説>
具体的なリスク分析の方法には、定性的リスク分析と、定量的リスク分析があります。
- 定性的リスク分析
- 「リスクの発生確率と影響度を評価し、組み合わせ、この後の分析や対処のためにリスクの優先順位付けを行なう」こと。
つまり、リスクには大小があるので、相対的にランキングをつけて優先すべきリスクとそうでないリスクを分ける。 - 定量的リスク分析
- 「識別したリスクがプロジェクト目標の全体に対して与える影響を数値的に分析する」こと。
定性的分析で優先度が識別されたリスクに対して、それぞれがどれくらい重要なのかを今度は認識しやすいように数値で表し分析する。つまり各リスクの対応にどの程度のリソース(金額・時間・人材など)が必要となるのかを判断し、この分析をもとに優先順位をつけて対策を立てていく。
ア | × | 定量的リスク分析で使用される。 |
イ | × | 定量的リスク分析で使用される。 |
ウ | × | 定量的リスク分析で使用される。 |
エ | ○ | 定性的リスク分析で使用される。 |
問題15
外部調達における契約形態のうち、請け負った作業に掛かったコストに加えて、契約時に合意したパフォーマンスの基準を達成した場合に受注者が所定の利益(フィー)を受け取る契約タイプはどれか。
ア | コストプラスインセンティブフィー契約 |
イ | コストプラス定額フィー契約 |
ウ | タイムアンドマテリアル契約 |
エ | 定額インセンティブフィー契約 |
解答:ア
<解説>
ア | ○ | コストプラスインセンティブフィー契約とは、あらかじめ目標コストと目標利益を決定しておき、実際に発生したコストに応じて利益の額を調整する。目標コストに対し実コストが大幅に超過した場合であっても、一定以上の利益は保証される |
イ | × | コストプラス定額フィー契約とは、購入者は納入者の 償還対象コスト(これは契約で取り決める)と固定額の利益(フィー)を納 入者に支払う契約である。 |
ウ | × | タイムアンドマテリアル契約とは、人的資源の調達などにおいてあらかじめ単価を決定し、発生した作業量に応じて支払額を決定する契約形態。購入者側のコスト超過のリスクは中間になる。 |
エ | × | 定額インセンティブフィー契約とは、あらかじめ目標コストを定め、実コストとの差異を納入者、購入者で分割する契約形態。コストを抑えれば双方で利益を得、コストが超過すれば双方で負担が発生する。 |
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