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平成24年度春季解答
問題16
システム開発で行われる各テストについて、そのテスト要求事項が定義されているアクティビティとテストの組合せのうち、適切なものはどれか。
解答:ウ
<解説>
各アクティビティの主な作業は次のとおりである。
システム方式設計
- システム最上位レベルでの方式確立
- 利用者文書の作成
- システム結合のためのテスト要求事項の定義
- ステム方式の評価と共同レビューの実施
ソフトウェア方式設計
- ソフトウェア構造とコンポーネント,各インタフェースの方式設計
- データベースの最上位レベルの設計
- 利用者文書の作成
- ソフトウェア結合のためのテスト要求事項の定義
- ソフトウェア方式設計の評価と共同レビュー
ソフトウェア詳細設計
- ソフトウェアコンポーネント・インタフェース・データベースの詳細設計
- 利用者文書の更新・ソフトウェアユニット,ソフトウェア結合のテスト要求事項の定義
- ソフトウェア詳細設計及びテスト要求事項の評価と共同レビュー
したがって、
システム方式設計は、システム最上位レベルでの方式確立などを実施する。最上位レベルのアクティビティにあたるため、システム結合テストを行う。
ソフトウェア方式設計は、ソフトウェア構造とコンポーネント,各インタフェースの方式設計やデータベースの最上位レベルの設計などをを実施する。したがって、ソフトウェア結合テストを行う。
ソフトウェア詳細設計は、ソフトウェアコンポーネント・インタフェース・データベースの詳細設計などを実施する。最下位レベルのアクティビティにあたるため、ソフトウェアユニットテストを行う。
問題へ問題17
開発ライフサイクルモデルとして、ウォータフォールモデル、進化的モデル、スパイラルモデルの三つを考える。 ソフトウェア保守は、どのモデルを採用したときに必要か。
ア | ウォータフォールモデルだけ |
イ | ウォータフォールモデルと進化的モデルだけ |
ウ | ウォータフォールモデルとスパイラルモデルだけ |
エ | ウォータフォールモデル、進化的モデル、スパイラルモデルの全て |
解答:エ
<解説>
- ウォータフォールモデル
- システム全体を一括して管理し、分析・設計・実装・テスト・運用をこの順に行っていく(実際はもう少し細かく分ける)。各工程が完了する際に、前の工程への逆戻りが起こらないよう、綿密なチェックを行う。
- 進化的モデル
- 要求を最初に明確に定義することが難しい場合に適用されるモデル。部分的に定義された要求から開発を開始し、後続する開発単位ごとに毎回要求を洗練し、本当に求めている要求に近づけていく。
- スパイラルモデル
- システムの一部分について設計・実装を行い、仮組みのプログラムを元に顧客からのフィードバックやインターフェースの検討などを経て、さらに設計・実装を繰り返していく手法のこと。
どのような開発ライフサイクルモデルを採用しようとも,ソフトウェア保守は必要である。したがって、エが正解である。
問題18
CMMIの目的として、最も適切なものはどれか。
ア | 各種ソフトウェア設計・開発技法を使って開発作業を自動化し、ソフトウェア開発の生産性を向上を図る。 |
イ | 製品やサービスについて、組織が開発と保守やプロセスを改善するのを助ける。 |
ウ | ソフトウェアライフサイクルを、主、支援及び組織に関する三つのライフサイクルプロセスに分けてアクティビティを定め、ソフトウェアプロセスの標準化を図る。 |
エ | 特定の購入者と製作者の間で授受されるソフトウェア製品の品質保証を行い、顧客満足度の向上を図る。 |
解答:イ
<解説>
CMMIの目的として、最も適切なものはどれか。
ア | 各種ソフトウェア設計・開発技法を使って開発作業を自動化し、ソフトウェア開発の生産性を向上を図る。 |
イ | 製品やサービスについて、組織が開発と保守やプロセスを改善するのを助ける。 |
ウ | ソフトウェアライフサイクルを、主、支援及び組織に関する三つのライフサイクルプロセスに分けてアクティビティを定め、ソフトウェアプロセスの標準化を図る。 |
エ | 特定の購入者と製作者の間で授受されるソフトウェア製品の品質保証を行い、顧客満足度の向上を図る。 |
解答:
<解説>
CMMI(Capability Maturity Model Integration :能力成熟度モデル統合版)とは、ソフトウェア開発を中心としたプロセスの成熟度を評価するための指標のことである。
CMMIの成熟度成熟度 | 内容 |
---|---|
レベル1 初期レベル |
開発プロセスが管理されず、場当たり的で混沌としておりプロジェクトの繰り返し能力がない。 |
レベル2 管理されたレベル |
開発プロセスが管理され、スケジュールと予算が容認できる範囲内に収まっている。 |
レベル3 定義されたレベル |
開発プロセスが明示的に定義され、組織内でそれを共有し利用している。 |
レベル4 定量的に管理されたレベル |
実績が定量的に把握され、プロセスが定量的に管理されている。 |
レベル5 最適化しているレベル |
組織的にプロセスを改善する仕組みがあり、最適化している。 |
ア | × | CASE(Computer Aided Software Engineering)の目的である。 |
イ | ○ | CMMI(Capability Maturity Model Integration :能力成熟度モデル統合版)の目的である。 |
ウ | × | SLCP-JCF2007(共通フレーム)の説明である。 |
エ | × | 検証や妥当性の確認作業を実施する目的である。 |
問題19
ITサービスマネジメントにおける組織の構成員の責任に関する説明のうち、サービスオーナのものはどれか。
ア | ITサービスの運用管理に関する特定の目的をもつ活動、例えばインシデント管理が、目的に合致しているようにする責任をもつ。 |
イ | ITサービスの運用管理に関わる特定の目的をもつ活動、例えばインシデント管理の計画立案や調整に責任をもつ。 |
ウ | 特定のITサービスの提供に対する責任をもつとともに、顧客も含めた関係者に対する説明責任をもつ。 |
エ | 一つ又は複数のITサービスの開発から改善までのライフサイクル全体の管理責任をもつ。 |
解答:ウ
<解説>
ア | × | プロセスオーナーは、ITサービスの運用管理に関する特定の目的をもつ活動、例えばインシデント管理が、目的に合致しているようにする責任をもつ。 |
イ | × | プロセスマネージャは、ITサービスの運用管理に関わる特定の目的をもつ活動、例えばインシデント管理の計画立案や調整に責任をもつ。 |
ウ | ○ | サービスオーナは、特定のITサービスの提供に対する責任をもつとともに、顧客も含めた関係者に対する説明責任をもつ。 |
エ | × | サービスマネージャは、一つ又は複数のITサービスの開発から改善までのライフサイクル全体の管理責任をもつ。 |
問題20
ITILのITサービス継続性管理の達成目標に関する説明のうち、適切なものはどれか。
ア | 災害が起こった後、一定期間内にシステムを復旧し事業を継続させる。 |
イ | 災害だけでなく、インシデントも含めた対策を実施する。 |
ウ | 災害によって被害を被った情報システムの構成を修復する。 |
エ | 災害の発生を予測したプロアクティブな予防措置よりも、事後の復旧に重点をおく。 |
解答:ア
<解説>
ITサービス継続性管理の目的は、火災、台風などの風水害、地震、大規模停電、テロなどの「災害」によってITサービスが停止に追い込まれたときに、ビジネスを継続させるために顧客と合意した時間内にITサービスを復旧させ、ビジネスへの悪影響を最小限にすることである。
ア | ○ | ITサービス継続性管理では、災害が起こった後、一定期間内にシステムを復旧し事業を継続させる。 |
イ | × | 問題管理では、災害だけでなく、インシデントも含めた予防策を実施する。 |
ウ | × | 公正管理では、災害によって被害を被った情報システムの構成を修復するための情報を提供する。 |
エ | × | インシデント管理では、災害の発生を予測したプロアクティブな予防措置よりも、事後の復旧に重点をおく。 |
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