- トップページ
- プロジェクトマネージャ 午前2
- 平成29年度春季問題
- 平成29年度春季解答・解説
平成29年度春季解答
問題16
製品を出荷前に全数検査することによって、出荷後の故障数を減少させ、全体の費用を低減したい。 次の条件で全数検査を行ったときに低減できる費用は何万円か。 ここで、検査時に故障が発見された製品は修理して出荷するものとする。
[条件]
(1) 製造する個数:500個
(2) 全数検査を実施しなかった場合の出荷個数に対する故障率:3%
(3) 全数検査で発見される製造個数に対する故障率:2%
(4) 全数検査を実施した場合の出荷工数に対する故障率:1%
(5) 検査費用:1万円/個
(6) 出荷以前の故障費用:50万円/個
(7) 出荷後の故障費用:200万円/個
ア | 1,000 |
イ | 1,500 |
ウ | 2,000 |
エ | 2,250 |
解答:ア
<解説>
問題に与えられた条件にしたがって,以下の計算を行う。
(a)全数検査をしない場合に必要な費用
出荷後の修理費用:
(1)製造する個数:500個×(2)全数検査を実施しなかった場合の出荷個数に対する故障率:3%=15個(★)
(7)出荷後の故障修理費用:200万円/個×15個(★)=3,000万円(●)
(b)全数検査をする場合に必安な費用
検査費用:
(1)製造する個数:500個×(5)検査費用:1万円/個=500万円(■)
検査後の修理費用:
(1)製造する個数:500個×(3)全数検査で発見される製造個数に対する故障率:2%=10個(◆)
(6)出荷以前の故障修理費用:50万円/個×10個(◆)=500万円(▲)
出荷後の修理費用:
(1)製造する個数:500個×(4)全数検査を実施した場合の出荷個数に対する故障率:1%=5個(▼)
(7)出荷後の故障修理費用:200万円/個×5個(▼)=1.000万円(◎)
合計500万円(■)+500万円(▲)+1000万円(◎)=2000万円(△)
(c)全数検査をする場合に低減できる費用
3,000万円(●)-2,000万円(△)=1,000万円
問題17
マッシュアップを利用してWebコンテンツを表示している例として、最も適切なものはどれか。
ア | Webブラウザにプラグインを組み込み、動画やアニメーションを表示する。 |
イ | 地図上のカーソル移動に伴い、Webページを切り替えずにスクロール表示する。 |
ウ | 鉄道経路の探索結果上に、各鉄道会社のWebページへのリンクを表示する。 |
エ | 店舗案内のWebページ上に、他のサイトが提供する地図探索機能を利用して出力された情報を表示する。 |
解答:エ
<解説>
マッシュアップ(Mashup)とは、複数の Web サービスの API を組み合わせ、あたかも一つの Web サービスのようにする機能のことである。
(エ)「店舗案内のページ上に、ほかのサイトが提供する地図情報を表示する。」は、複数のWebサービスのAPIを組み合わせているので正解である。
ア | × | プラグインの説明である。 |
イ | × | スクリプト技術の説明である。 |
ウ | × | ハイパーリンクの説明である。 |
エ | ○ | マッシュアップの説明である。 |
問題18
ソフトウェアのリファクタリングの説明はどれか。
ア | 外部から見た振る舞いを変更せずに保守性の高いプログラムに書き直す。 |
イ | ソースコードから設計書を作成する。 |
ウ | ソフトウェア部品を組み合わせてシステムを開発する。 |
エ | プログラムの修正が他の部分に影響していないかどうかをテストする。 |
解答:ア
<解説>
リファクタリングとはコンピュータプログラミングにおいて、プログラムの外部から見た動作を変えずにソースコードの内部構造を整理することである。
効率性を高めたり、保守性の向上を目的に実施される。
ア | ○ | リファクタリングの説明である。 |
イ | × | リバースエンジニアリングの説明である。 |
ウ | × | コンポーネント指向開発の説明である。 |
エ | × | レグレッションテスト(退行テスト)の説明である。 |
問題19
データの追加・変更・削除が、少ないながらも一定の頻度で行われるデータベースがある。 このデータベースのフルバックアップを磁気テープに取得する時間間隔を今までの2倍にした。 このとき、データベースのバックアップ又は復旧に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア | フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約2倍になる。 |
イ | フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約半分になる。 |
ウ | フルバックアップ取得の平均実行時間が約2倍になる。 |
エ | ログ情報によって復旧するときの処理時間が平均して約2倍になる。 |
解答:エ
<解説>
ア | × | データベースの量が2倍になったわけではないので、磁気テープ使用量が2倍にはならない。 |
イ | × | データベースの量が半分になったわけではないので、フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約半分にはならない。 |
ウ | × | フルバックアップ取得の平均実行時間が約2倍にはならない。 |
エ | ○ | ログ情報によって復旧するときの処理時間が平均して約2倍になる。 |
問題20
データ管理者(DA)とデータベース管理者(DBA)を別々に任命した場合のDAの役割として、適切なものはどれか。
ア | 業務データ量の増加傾向を把握し、ディスク装置の増設などを計画し実施する。 |
イ | システム開発の設計工程では、主に論理データベース設計を行い、データ項目を管理し標準化する。 |
ウ | システム開発のテスト工程では、主にパフォーマンスチューニングを担当する。 |
エ | システム障害が発生した場合には、データの復旧や整合性のチェックなどを行う。 |
解答:イ
<解説>
データ管理者(DA:Data Administrator)とデータベース管理者(DBA:Database Administrator)の役割は次のとおりである。
- データ管理者(DA:Data Administrator)
- 情報システム全体のデータ資源を管理する役割を持つ。
- データの論理的構造の設計やポリシー作成や標準化,モデル化などを行う。
- システム開発工程では、分析・論理設計といった上流フェーズを担当する。
- データベース管理者(DBA:Database Administrator)
- データの器となるべきデータベースの構築と維持を行う役割を持つ。
- 個々のデータベースの運用・保守・管理を行う。
- システム開発工程では、実装・運用・保守といった中流移行のフェーズを担当する。
ア | × | ハードウェアの増強計画は保守で行う。したがって、データベース管理者(DBA)の役割である。 |
イ | ○ | 論理データベース設計は、データ管理者(DA)の役割である。 |
ウ | × | パフォーマンスチューニングは運用・保守時で行うので、データベース管理者(DBA)の役割である。 |
エ | × | データの復旧や整合性のチェックなどは保守で行うので、データベース管理者(DBA)の役割である。 |
お問い合わせ