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令和6年度秋季解答
問題6
四つのアクティビティA~Dによって実行する開発プロジェクトがある。図は,各アクティビティのPDM(プレシデンスダイアグラム法)における依存関係を表す。条件に従ってアクティビティを実行するとき,この開発プロジェクトの最少所要日数は何日か。 〔アクティビティの依存関係〕
〔条件〕
ア | 18 |
イ | 19 |
ウ | 20 |
エ | 21 |
解答:イ
<解説>
試験設備を考慮せずにアクティビティA・C・Dを要素通りに並べる。
試験設備を考慮する。その場合,上図のスケジュールでは11日と12日に試験設備の使用がかぶってしまう。
そこで,アクティビティBが設備を使用するタイミングを,アクティビティA,C,Dが設備を使用した後にしてみて,どこで設備を使用すれば最短になるのかを比較して最短日数を求めると、次のようになる。
したがって、正解はイである。
問題7
アジャイル型開発プロジェクトの管理に用いるベロシティの説明はどれか。
ア | 開発規模を見積もる際の規模の単位であって,ユーザーストーリー同士を比較し,相対的な量で表すものである。 |
イ | 完了待ちのプロダクト要求事項と成果物とを組み合わせたものをビジネスにおける優先度順に並べたものである。 |
ウ | 定められた期間で完了した作業量と残作業量とをグラフにして進捗状況を表すものである。 |
エ | 定められた期間に受入れが行われたチームの成果物の量を示すものである。 |
解答:エ
<解説>
ベロシティ=velocityは「速度」「速力」「速さ」を意味し、プロジェクト管理における進捗管理やパフォーマンス管理を数値的に把握するために利用される。
ア | × | ストーリーポイントの説明である。 |
イ | × | プロダクトバックログの説明である。 |
ウ | × | バーダウンチャートの説明である。 |
エ | 〇 | ベロシティの説明である。 |
問題8
EVMを採用しているプロジェクトにおける,ある時点のCPIが1.0を下回っていた場合の対処として,適切なものはどれか。
ア | 実コストが予算コストを下回っているので,CPIに基づいて完成時総コストを下方修正する。 |
イ | 実コストをCPIで割った値を使って,完成時総コストを見積もり,これを予想値とする。 |
ウ | 超過コストの原因を明確にし,コスト効率を向上させるための対策に取り組むとともに,CPIの値を監視する。 |
エ | プロジェクトの完成時にはCPIが1.0となることを利用して,CPIが1.0となる完成時期を予測し,スケジュールを見直す。 |
解答:ウ
<解説>
CPI(Cost Performance Index:コスト効率指数) は、プロジェクトのコスト効率を示す重要な指標である。
CPIの値によって次のような意味になる。
ア | × | 実コストが予算コストを上回っているので,CPIに基づいて完成時総コストを上方修正する。 |
イ | × | 完成時総コストの見積もりは、残りのEVをCPIで割ったものに現在のACを加えて算出する。 すなわち実コストをCPIで割った値ではない。 |
ウ | 〇 | 超過コストの原因を明確にし,コスト効率を向上させるための対策に取り組むとともに,CPIの値を監視する。 |
エ | × | プロジェクトの完成時にCPIが1.0となるとは限らない。 |
問題9
あるソフトウェア開発部門では、開発工数E(人月)と開発規模L(キロ行)との関係が、E=5.2L0.98で表される。
L=10としたときの生産性(キロ行/人月)は、およそ幾らか。
ア | 0.2 |
イ | 0.5 |
ウ | 1.9 |
エ | 5.2 |
解答:ア
<解説>
- 開発工数E(人月)と開発規模L(キロ行)の関係は、E=5.2L0.98である。
解答ではおよその値を求められているので0.98を1として考える。したがってE=5.2Lとなる。 - 1の式にL=10を代入する。
E=5.2×10=52
→人月は、52となる。 - 生産性(キロ行/人月)を計算する。
キロ行は、設問よりL=10,人月は2より52なので、生産性(キロ行/人月) = キロ行÷人月 = 10÷52 = 0.1923… ≒ 0.2
したがって、アが解答である。
問題10
工程別の生産性が次のとおりのとき,全体の生産性を表す式はどれか。
〔工程別の生産性〕
設計工程:Xステップ/人月
製造工程:Yステップ/人月
試験工程:Zステップ/人月

解答:エ
<解説>
- 1ステップの作業に要する各工程の工数を計算する。
- 1人月あたりの生産性を計算する。
したがって、エが正解である。
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