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平成24年度秋季解答
問題6
専門の事業者が提供するサービスのうち、EMSの説明はどれか。
ア | コールセンタの企画、設計から業務運用まで一括して受託することによって、委託元のコールセンタ開設のための設備投資や人員調達を不要とするサービス |
イ | 人事や経理、総務などの業務を標準化してグループ内の1か所に集約することによって、グループ全体の間接業務のコスト削減に貢献するサービス |
ウ | 複数の電子機器メーカから製品の設計、製造を一括して受託することによって、生産規模を確保し、低コストで製品を提供するサービス |
エ | プロバイダ側のコンピュータ上でソフトウェアを稼働させて、利用者はそのソフトウェアの機能をネットワーク経由で利用するサービス |
解答:ウ
<解説>
ア | × | BPO(Business Process Outsourcing)サービスの説明である。BPOサービスとは、自社の業務プロセスを継続的に外部の専門的な企業に委託するサービスのことである。 |
イ | × | シェアードサービスの説明である。シェアードサービスとは経営学用語の一つ。 存在している複数の企業が、人事や経理や情報などといったサービスの間接部門を共有するということ。 これはグループ内の複数の企業が共有するという形で実施されている。 |
ウ | ○ | EMS(Electronics Manufacturing Service)の説明である。EMS(Electronics Manufacturing Service)とは、他メーカーから受注した電子機器の受託生産を専門に行うサービスのことである。 |
エ | × | ASP(Application Service Provider)の説明である。 ASPとは、ソフトウェアをインターネットなどを通じて利用者に遠隔から利用させるサービスのことである。 |
問題7
LBOの説明はどれか。
ア | 株式市場で一般株主に対して、一定期間に一定の価格で株式を買い付けることを公告し、相手先企業の株式を取得する。 |
イ | 現場経営陣や事業部門の責任者が株主から自社の株式を譲り受けることによって、当該事業の経営権を取得する。 |
ウ | 投資会社などが、業績不振などの問題を抱えた企業の株主の過半数を取得した上で、マネジメントチームを派遣し、経営に参画する。 |
エ | 買収先企業の資産などを担保に、金融機関から資金を調達するなどして、限られた資金で企業を買収する。 |
解答:エ
<解説>
LBO(Leveraged Buyout)とは、M&Aの形態の一つで、借入金を活用した企業/事業買収のことを指します。一定のキャッシュフローを生み出す事業を、借入金を活用して買収することで、買い手(多くの場合はエクイティを提供するスポンサー)は少ない資金で事業・企業を買収することができます。
ア | × | TOB(Take Over Bid:株式公開買い付け)の説明である。 |
イ | × | MBO(Management Buy Out)の説明である。 |
ウ | × | MBI(Management Buy In)の説明である。 |
エ | ○ | LBO(Leveraged Buyout)の説明である。 |
問題8
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)マトリックスのa、bに入れる語句の適切な組合せはどれか。
解答:ウ
<解説>
PPM(Product Portfolio Management:プロダクトポートフォリオマネジメント)とは、市場の成長率と自社の持つ市場シェアの比率の最適なマッチングを計り、成長を実現するための理論である。
PPMでは、キャッシュの流出入の状況に応じて、それぞれの事業分野を次の4つのカテゴリに分類する。
- 重要な資金源になる「金のなる木」
- これからの成長が見込まれる事業分野で先行投資が必要な「花形」
- 成長分野であるが、市場シェアが低く、現時点で赤字の事業分野である「問題児」
- 成長も見込まれず、市場シェアも低い「負け犬」
問題9
コアコンピタンスを説明したものはどれか。
ア | 経営活動における基本精神や行動指針 |
イ | 事業戦略の遂行によって達成すべき到達目標 |
ウ | 自社を取り巻く環境に関するビジネス上の機会と脅威 |
エ | 他社との差別化の源泉となる経営資源 |
解答:エ
<解説>
コアコンピタンスは、競合他社に真似できない核となる能力のことである。コアコンピタンスは他社との差別化や競争優位の源泉となる。
ア | × | 経営理念を説明したものである。 |
イ | × | KGI(経営目標達成指標)を説明したものである。 |
ウ | × | SWOT分析を説明したものである。 |
エ | ○ | コアコンピタンスを説明したものである。 |
問題10
事業戦略のうち、収穫戦略に該当するものはどれか。
ア | 売上高をできるだけ維持しながら、製品や事業に掛けるコストを徐々に引き下げていくことによって、短期的なキャッシュフローの増大を図る。 |
イ | 事業を分社化し、その会社を売却することによって投下資金の回収を図る。 |
ウ | 新規事業に進出することによって企業を成長させ、利益の増大を図る。 |
エ | 低価格戦略と積極的なプロモーションによって、新製品のマーケットシェアの増大を図る。 |
解答:ア
<解説>
収穫戦略とは、売上高を維持しながら、かけるコストだんだん引き下げていき収益を最大限に確保しながら段階的に撤退していく戦略のことである。
したがって、アが正解である。
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